自民党、9条改憲で全議員対象に初議論 安倍首相提案に賛否 2項削除、党議拘束…課題も浮上

けんぽうかいせいぎろん自民党憲法改正推進本部の会合で挨拶する本部長の保岡興治氏(奥中央)=21日午前、東京・永田町の自民党本部(斎藤良雄撮影)

 自民党は21日、党本部で憲法改正推進本部の全体会合を開き、9条1、2項を維持して自衛隊を明記する安倍晋三首相(党総裁)の改憲案について、全議員を対象に初めての議論を行った。

賛成意見が相次ぐ一方、「戦力の不保持」を定めた2項と自衛隊との整合性を疑問視する声が複数出たほか、発議の際の党議拘束を外すべきだとの発言もあり、意見集約の困難さを暗示した。(沢田大典)

 会合には党所属議員の約4分の1にあたる100人近くが出席し、20人以上が発言した。

 戦争放棄の9条1項と、戦力不保持と国の交戦権否定を盛り込んだ2項を維持したまま自衛隊を明記する首相の提案を受けて、複数の推進本部幹部は、

自衛隊の解釈を変えないため1、2項を残した上で「9条の2」を新設する案を有力視している。

自衛隊を「必要最小限度の実力組織」と規定し、その存在を妨げないとの位置付けだ。

 会合では、元自衛官の佐藤正久参院議員が「優先すべきは憲法に自衛隊を明記し、自衛隊の方々が自信と誇りを持って任務を遂行できる環境をつくることだ」と賛同を表明したほか

「自衛隊の違憲論争にピリオドを打つことは大きな意義がある」(礒崎陽輔参院議員)との意見が相次いだ。

一方、青山繁晴参院議員は「2項をそのままにすることに賛成できない」と訴え、「同じ条文の中で自衛隊の存在を明記し、自衛力を行使できる、交戦権がある、というのは難しい」(松川るい参院議員)との異論も出た。

 「国防軍を保持」とした平成24年の党憲法改正草案と首相提案との違いを問題視する石破茂前地方創生担当相は、草案発表後に初当選した議員が多いことを踏まえ「何のために草案を作ったのか、説明する機会がほしい」と訴えた。

 テーマの9条とは別に、党内手続きでも意見が相次いだ。河野太郎前国家公安委員長は首相提案に賛成した上で「党議拘束をかけるようなバカなことはされないだろう。ナチス・ドイツが多数決で国会を停止したのと同じようなことになってしまう」と提案した。

 これに対し、山谷えり子前拉致問題担当相は「党議拘束を外すのはおかしい」と反論し、かつて郵政民営化に反対して除名された衛藤晟一首相補佐官も「反対なら除名覚悟でやればいい」と訴えた。

 推進本部は8月までに緊急事態条項、参院選挙区の「合区」解消、教育無償化についても全体会合を開く。

しかし、古賀篤衆院議員は「衆参で3分の2あるから早くやってしまえ、ということでは国民投票がうまくいかないのではないか。7、8月に一定の議論をして案を作るのは早急すぎる」と牽制(けんせい)した。

 保岡興治本部長は終了後、首相提案を念頭に「今までは越えられなかった階段を、この案なら上れそうだと思っている」と、とりまとめに自信を示した。

発議については「来年の通常国会が終わるまでにできればベストだ」と述べた。



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憲法改正「賛成」が「反対」上回る
フジテレビ系(FNN) 6/19(月) 16:46配信

憲法改正検討4項目は、いずれも改正「賛成」が、「反対」を上回った。

FNNが18日までの2日間実施した世論調査で、憲法改正に「賛成」と答えた人の割合が半数を超え、「反対」は3割台だった(「賛成」55.4%、「反対」37.5%)。

「9条を維持したうえでの自衛隊明記」(「賛成」61.6%、「反対」28.6%)と、「高等教育を含む教育の無償化の明記」(「賛成」62.0%、「反対」30.4%)は、いずれも「賛成」が6割を超えた。

また、「テロや大規模災害の時に一時的に政府に強い権限を与えたり、一時的に国会議員の任期を延長したりする『緊急事態条項』の明記」(「賛成」53.0%、「反対」36.3%)と、

「参議院の『合区』を解消し、全ての都道府県から国会議員が選出されるよう憲法で規定すること」(「賛成」53.8%、「反対」32.6%)についても、それぞれ「賛成」が半数を超え、「反対」を大きく上回った。

この4つの項目は、自民党が年内の改憲案取りまとめに向けて、検討テーマに掲げている。




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自衛隊員が制服を着て通勤できないワケ
2017.04.29 雑学


jieitai042901-550x366.jpg自衛隊員は制服を着て通勤できない?

陸上自衛隊HPより引用
 春です。自衛隊の教育隊がある各地では自衛隊に入りたての学生が初めての休みをもらって集団で歩いている姿を見かけます。

普段は教育隊のなかで一分一秒の時間まで決められ、次々と予定をこなし、忙しい毎日のなかでやっともらえた休みなのでしょう。

これまで住んでいた場所から遠く離れての集団生活、見慣れない町を迷いながら必要なものを買いそろえる姿が見られます。

 海上自衛隊の教育隊では外出にその新入隊員の自衛隊への所属をきちんと示すために制服を義務づけているところが多いようで教育隊周辺の町ではセーラー服の新人隊員を見ることができます。

陸上自衛隊では最初の一回だけ班長が引率するだけで最初から私服での外出のようです。ほかの駐屯地周辺ではかなりの数の自衛隊員がいても基地の外ではなかなか制服を着ている姿を見ることありません。

たまに電車のなかで見かけたり、高速道路で見かけたりすると、珍しいなぁと感じるくらいです。

 しかし、自衛隊は制服で出勤も可能なのです。自衛隊に好意的な町では制服での出勤も見られるようですが、都心ではほとんどそういった風景は見られません。

制服の自衛官はそもそも目立つのでその一挙手一投足が注目を浴びます。規律正しい自衛隊というイメージを損なわないために、たとえば電車のなかでも席に座らない。

立ち食いなどイメージのよくないことはできなくなります。自由度が下がります。

 単純にかっこ悪いだけでなく、それが通報されることもあります。

 制服を着ていると監視されてしまうわけです。とくに自衛隊は自衛隊が嫌いな人たちにとっては目の上のたんこぶですから、少しでも問題があれば通報されます。

疲れたサラリーマンは電車のなかで本気で眠りこけていますが、それを制服姿の自衛官がやれば、写メをとられて「ネットの祭り」になってしまうわけです。

 そういったことが起こらないように、特別に気を付けて行動しなければならないので、制服で通勤する人は少ないのです。

 自衛隊は制服で街のなかを普通に歩くようになれば、多くの人が自衛隊を身近に感じることができ、さらに理解が深まるのではという意見がありますが、まだまだハードルが高いのです。

外国の軍人が軍服で酒を飲んでいたり、パーティで大騒ぎしたりしている様子が映画にでてきますが、同じことを自衛隊がやったら大変です。

自衛隊員が制服で遊んでいると通報されるわけです。ドラマ『空飛ぶ広報室』でも自衛隊の広報ビデオのなかに自衛官がアルコールを出す店で遊んでいるシーンが問題となり、ビデオが使えなくなる演出がありました。そういう世界なのです。

 だから、自衛官の一部は職業を聞かれると「会社員です」と答えることが多くなります。また、自衛隊のことを「わが社」と表現する人も多いのです。自衛官ということが知られるといろいろと面倒なことになるとかなりの隊員が自覚しているため制服出勤をする人がいないのです。

さらに、自衛官は一般人から暴行を加えられても、容易に暴力を振るわないように教育されています。

正当防衛でも暴力をふるうと懲戒を受ける可能性が高く、それを知っている自衛隊をよく思わない人たちが、自衛官を襲撃するような事件もありました。

1971年には新左翼によって警備中の自衛官が朝霞駐屯地で殺害されています。自衛官は自衛官というだけで人権を侵害され、反対派の暴力をうけてきた歴史があるのです。

 だから、教育隊の新人自衛官は制服を着ているために、狙われないように集団で行動するわけです。専守防衛どころか、正当防衛ですら問題視されかねないのが自衛官の日常です。

 警察官は警察官を狙って襲撃すれば、公務執行妨害などの罪を問えますし、現行犯逮捕ができます。自衛官はそういった権限を持ちません。

「制服のときは突き落とされないように、電車のホームの前には絶対に立たない」と言っていた幹部もいました。

突き落とすほどのことはなくても、自衛官だとわかると議論を吹っ掛けたり、人殺しと叫ばれたりすることもあるようです。

東日本大震災以降、災害派遣での自衛隊の役割が報じられ、風当たりはかなりよくなりましたが、それ以前は自衛隊だとわかると石をぶつける人もいたそうです。

 自衛官の身分はいまだに低いままで、今も自衛官に対して非人道的な言葉の暴力をふるう人たちがいます。自衛官が制服で日常風景のなかにいる社会はまだまだ遠いのです。

 しかし、日本には数か所自衛隊のパレードを町ぐるみで行える駐屯地と町の関係がとてもいい地域があります。福知山などは毎年市中パレードを市民と自衛隊が楽しみにしています。

そういった町では自衛官が制服で街中にいる風景もほかの町より多くみられます。自衛官の身分について私たちはまだまだ考えないといけない状態なのです。
 
 自衛官が制服で通勤できる時代になれば、きっと日本の国防意識は変わっていることと思います。自衛官はこれまで世間に攻撃される対象で自衛官は反撃できないという身分でした。

日本国のこれまでの安全保障の状況がそのままここに凝縮されています。国を守る国防を日陰者にしてしまったことを反省しなくてはならないと思います。

【梨恵華】
りえか。ミリオタ腐女子。「自衛官守る会」顧問。関西外語大学卒業後、報道機関などでライターとして活動。キラキラ星のブログ(【月夜のぴよこ】)を主宰



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9条改正は信頼と抑止力高める ヴァンダービルト大学名誉教授 ジェームス・E・アワー


ジェームス・E・アワー氏(寺河内美奈撮影)ジェームス・E・アワー氏(寺河内美奈撮影) ≪トランプ政権の要求にも合致≫


 憲法第9条に新しく加えられる3項の言い回しについて、どんな提案があったのかは分からないが、それは次のような言葉なのだろうか。


 「自衛隊は日本の自衛のための合法的な手段であり、紛争を解決したり、他国を威嚇したりするための“戦力”ではない。むしろ、国家主権と国家繁栄のための陸海空の保護者として存在する」


 もしそうした見解や、それに似たような考えが憲法改正(の内容)として日本の国会で決定され、国民投票で承認されるなら、米国の同盟国はパートナーとして自国の防衛努力を担ってほしいと考えているトランプ政権の要求にも合致するだろう。


 私は産経新聞や他のところでもしばしば書いているが、きわめて多くの日本人が信じているほど、第9条は異常に制約的なものではないと思う。


 おそらくこうした人々は、ダグラス・マッカーサーが1946年に連合国軍総司令部民政局に下した、日本は「自衛」を含むいかなる目的のためであっても軍隊をもたないという指令(マッカーサーは、第9条は幣原喜重郎首相によって提案されたと断言している)が、


衆議院で帝国憲法改正小委員会委員長を務めた芦田均によって修正されたことを、明確に理解していないのだろう。


その修正は、すべての主権国家の権利である「自衛権」を認める憲法が承認される前に行われた。マッカーサーの法律顧問は、この修正がこのまま許されるなら、日本は自衛のための軍隊を法的に正当化することが可能だろうと語った。


 マッカーサーは芦田修正を許可し、それ以降も修正が変更されることはなかった。そればかりか、1950年に北朝鮮が韓国に侵攻し朝鮮戦争が勃発すると、日本政府に命じて、今日の陸上自衛隊につながる警察予備隊を作らせた。


 そして59年には、日本の最高裁は9条の自衛に関する合法性を支持したのだった(57年には、当時の岸信介首相が、自衛のためには合法的に核兵器を保有することができるが、米国との安全保障の取り決めにより、任意で核兵器の保有を控えることを選ぶと述べた)。


 ≪3項追加は特別なことではない≫


 日本は核兵器を使わなくとも国を防衛することができる、という岸首相の考えをアイゼンハワー政権が支持したように、トランプ政権も日本の憲法改正を支持するだろう。


 より効果的な非核防衛能力の保持に取り組む憲法改正は、日本を価値ある同盟国として支持しようという米国の意思をさらに強固にし、抑止を強力なものにする。


第9条に新しい3項を加えることは、日本を支持する米国人や友人にとって、何ら特別なことではない。


海上自衛隊とともに行動した数千人にのぼる米海軍や多くのオーストラリアの軍人、あるいは日本が効果的な海軍力を持つかどうかを間近で見てきた東南アジア諸国の海軍の人々に聞いてみればよい。そうすれば全員が一致して、肯定的な回答を返すだろう。


 もちろん、退官あるいは現役の海上自衛隊員らは彼らの能力と限界を知っている。だが、他国を脅かすことがない日本の自衛権の正当性を疑う者はいない。


 日本の自衛隊が普通でないのは、設備でも能力でもなく、非常に細かく複雑に、政治的に課せられている制約なのである。


それは尖閣諸島や日本固有の領土に攻撃を受けた場合でさえ、すばやく効果的に行動する能力を縛ってしまうのだ。


 もし日本がニュージーランドや南極のように、安全で脅威を受けない場所に位置していたり、あるいは日本に対する中国や北朝鮮や他の脅威に米国が単独で対応するのなら、これらの制約があってもそれほど心配しなくてよいだろう。しかし現実はそうではない。


≪自存の原則は欠かせない責任≫


 安倍晋三首相は、現在の日本を取り巻く安全保障環境が良好なものでなく、また米国が無限の力をもっていないことを認識している。安倍首相は危険なほどに右寄りに動いているのではない。


 国民の理解を促すために、また有事の際に日本への米国の支援を可能にするために、自衛隊の法的基盤を明確にさせておきたいのだ。


 もちろん、現行の憲法は時代の試練に比較的うまく耐えてきた。だが、すべての主権国家にとって、自存の原則こそが欠かせない責任の一つであることを、多くの国民に対し、はっきりさせておくことは適切な努力であろう。


 現在、もし中国海軍が日本を攻撃したなら、おそらく日本の自衛隊よりもすばやく米国の太平洋艦隊がそれに対応できるだろう。米国は日本を支援しようと思っているが、トランプ政権は日本がさらに有能なパートナーであってほしいと考えている。


 憲法で自衛隊の法的位置づけを明確にすることは、国内での自衛隊への信頼と抑止力をより強化するということなのだ。





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PKO、25年目の転機 文民保護など任務多様化
6/15(木) 7:55配信 産経新聞

PKO-1[2]  ■“できない尽くし”時代合わない5原則

 国連平和維持活動(PKO)協力法は15日、平成4年6月の成立から25年を迎えた。5月末に自衛隊が南スーダンから撤収して、PKOへの部隊派遣はゼロとなった。

新たな派遣先の選択肢は乏しく、自衛隊の行動を縛る法制はますますPKOの実情にそぐわなくなっている。国際社会への人的貢献のあり方は節目の年に転機を迎えている。(千葉倫之)

                  ◇

 自衛隊のPKO活動のきっかけは「湾岸戦争ショック」だった。2年8月にクウェートに侵攻したイラクに対処する多国籍軍に日本は約130億ドルを提供したが、

戦後の感謝広告から除外された。「カネは出すが人は出さない」では通じない現実がPKO立法を後押しした。

 部隊派遣は4年9月のカンボジアに始まり、25年で延べ約1万2千人が活動に従事。この間、現場の部隊を悩ませたのは「できない尽くし」の法的制約だった。

近くで他国部隊や邦人が危険に遭遇しても助けに行く法的根拠がない。東ティモールでは暴徒に囲まれた邦人を助けるため「輸送」という名目をひねり出した。

 こうした救援活動は27年成立の安全保障関連法で「駆け付け警護」として認められ、武器使用権限も拡大された。しかし、正当防衛や緊急避難でない限り危害を加える射撃は行えず、なお国際標準には遠い。

 PKO自体もこの間、変質した。旧来型の停戦監視から、国造り支援や、一般市民を守る「文民保護」などに任務が多様化し、PKO部隊が武装勢力と衝突するリスクも増した。

南スーダンでも25年末の政府軍と反政府勢力の衝突を機に、PKOの目的は国造り支援から文民保護に変化した。

 現在16のPKOのうち9は内戦を経て情勢不安定なアフリカ諸国に集中する。先進国は派遣を控え、リスクの高い任務は主に途上国が担うようになった。

そんな中でも中国は南スーダンを含め約2600人(28年末)をPKOに派遣して存在感を高めている。政府関係者は「南スーダン派遣は中国の動向監視の意義もあった」と撤収を残念がる。

 政府内では新たな派遣先として地中海のキプロス島が候補に挙がるが、実現しても派遣は数人規模といわれる。

一方、「危なくなったら撤退」のPKO5原則がある限り、アフリカへの派遣はハードルが高い。防衛省幹部は「何を目的に派遣するのか、必要な法的手当ては何なのか。いったん頭を冷やして考え直す契機だ」と話す。



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「信頼」は最大の“防御兵器” テロを防いだヒゲの隊長ら自衛隊員 井上和彦

ひげのたいとょう「ヒゲの隊長」こと佐藤氏(中央)は、イラク・サマワの人々から信頼された

 2003年に成立した「イラク特措法」に基づき、自衛隊はイラク戦争で荒廃した同国の人道復興支援任務を09年まで実施した。特筆すべきは、各地でテロリストの攻撃を受け、最終的に約4500人の戦死者、約3万2200人の戦傷者出した米軍に比べ、自衛隊は1人の死傷者も出さなかったことである。(夕刊フジ)

 イラク南部サマワで06年まで活動した陸上自衛隊は、戦車や火砲など重装備を持ち込まなかった。武器使用の要件も、正当防衛や緊急避難などに限定されていた。テロリストからすれば、これほど攻撃しやすい相手はいなかった。

 だが、自衛隊が到着前から、サマワでは小泉純一郎首相(当時)の似顔絵入りの垂れ幕が登場するなど、歓迎ムード一色だった。イラク暫定政権のヤワル大統領(同)が「自衛隊はイラクで活動する外国部隊の中で、最も歓迎されている」と語るほどだった。

 産経新聞は04年7月11日、以下のようなニュースを伝えている。

先遣隊として派遣された、通称「ヒゲの隊長」こと、第一次復興業務支援隊長、佐藤正久1佐(現・自民党参院議員)の帰国時には、別れを惜しむ周辺の部族長から族長衣装が贈られ、「サミュール・サトウ」(同胞の佐藤)というアラブ名まで送られた。

 米CNNテレビは、サマワ住民約70人の自衛隊宿営地へのデモを報じた。何とデモ隊は日章旗を持ち、「サマワ市民と自衛隊で安全な街を再建しようと」と書かれた垂れ幕を掲げ、佐藤氏に花束を贈ったのである。

 佐藤氏は、族長たちの要望によく耳を傾け、親身に世話をした。ある有力な族長は次のような布告を出した。

 「日本軍を攻撃したら一族郎党を征伐する」

 産経新聞は同年11月12日、サマワ市民による「自衛隊駐留継続懇願デモ」も伝えている。米軍と武装勢力の激しい戦闘が行われていた同月11日、市民約140人が自衛隊の宿営地にやってきて駐留継続を訴えた。「NO、テロリズム」「自衛隊に感謝」という横断幕を持っていた。

 もう1人、第1次イラク復興支援群長、番匠幸一郎1等陸佐(当時)という名指揮官がいた。番匠氏は部下に訓示した。

「国家の再建と復興に懸命に取り組んでおられるイラク国民の方々に、夢と希望をもって頂けるよう、各国と協力しながら、日本人らしく誠実に心を込めて、また、武士道の国の自衛官らしく規律正しく堂々と、与えられた任務の完遂に全力を尽くしたい」(『武士道の国から来た自衛隊』産経新聞社)

 陸上自衛隊は、常にイラクの人々と同じ目線で接し、厳しい規律の下で任務を完遂した。地元の人々の輪の中に飛び込み、病院や学校、道路、橋などの復旧・整備、医療支援に給水支援などを誠実に続けた。

 自衛隊員の姿勢は高く評価され、結果として自衛隊員の安全確保に大きく貢献した。自衛隊は、地元住民の「信頼」という最大の“防御兵器”でテロ攻撃を防いだのだ。

 ■井上和彦(いのうえ・かずひこ) ジャーナリスト。1963年、滋賀県生まれ。法政大学卒業。専門は、軍事安全保障・外交問題・近現代史。「軍事漫談家」の異名も持つ。産経新聞「正論」欄執筆メンバー、国家基本問題研究所企画委員などを務める。第17回「正論新風賞」受賞。主な著書に『日本が戦ってくれて感謝しています』(産経新聞出版)、『東日本大震災 自衛隊かく闘えり』(双葉社)、『撃墜王は生きている!』(小学館)など多数。



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■南スーダン撤退で「PKO」派遣ゼロ! 「憲法9条」が自衛隊を押し潰した(上)


「日報問題」で大揺れとなった自衛隊の南スーダン「PKO」派遣。撤退完了で、日本は「派遣ゼロ」の事態に陥った。国際貢献を阻
む元凶は、紛争の実情と乖離した、古びた「憲法9条」にあるのではないか――。現場を知悉(ちしつ)する元陸将・福山隆氏の「正論」である。

 ***

 今から20年ほど前。国連PKO部隊の司令部に派遣された幹部自衛官Aは、ある悩みを抱えていた。


着任した各国将校は、部隊の実権を握るM参謀長(某国の大佐)に真っ先に挨拶に行くのが暗黙の了解事項になっていたのだが、彼は“筋金入りの日本嫌い”として悪名高かったのである。

 Aも通例に漏れず、着任後ただちに挨拶に赴くも、取り次いですらもらえなかった。数日後、ようやく訪問を許されるが、「部屋に入った瞬間から嫌な雰囲気だった」という。


奥の机で高級なオフィスチェアーにもたれかかったまま、人を見下したような態度で一瞥しただけで眼を合わせようともしない。「思った通りの嫌な男だ」とAは思った。


普通は手前のソファーセットに案内するものなのだが、そんな素振りは一切ない。Aは仕方なくM参謀長の机の前で直立不動、「気を付け」の姿勢で挨拶することになった。

 M参謀長の日本嫌いには理由があった。それも立派な理由が……。

「日本隊は何かあると常に足を引っ張る。いざという時に役に立たないお荷物だ」

 というのが、彼の口癖だった。軍事組織として、当該PKO部隊でも不測事態対処訓練が定期的に行われるのだが、そのたびに自衛隊は「それはできません」「これもできません」「その状況なら撤退します」と答えたのだという。


自衛隊の関係者はその都度、国内法の制約があることを丁寧に説明したというが、それらの説明を“正しく理解した”M参謀長は、「日本隊は使えない」という“正しい結論”に達していたのだ。

「撤収準備に来たのか?」

 横を向いたままの参謀長の最初のひと言だ(その頃、隣国で戦争が始まろうとしていたので本当にそう思ったのだそうだ)。


Aがそれには答えず「先日着任した日本隊のAです」と自己紹介すると、参謀長は「お前の軍事経歴を言ってみろ」という。そこで初めて参謀長はAの目を見て「実戦の経歴を、な」と念を押した。


日本の自衛隊が実戦経験などないことは百も承知の上での質問である。「なんとイヤミな……」とAは唇を噛み締めた。さすがに腹が立った。


日本をここまで小馬鹿にするとは。「なめるなよ……」心の中で呟いてAは言い放った。

「俺は『地下鉄サリン事件』で対テロ戦の指揮を執った!」

 ハッタリである。実は、Aは事件発生当時、私の部下であり、私の命令の下に動いていたに過ぎない。しかし事件の教訓を自らの肥やしにしてきたAには、「指揮を執った」と宣言する資格はあっただろう。

 聞いた瞬間、M参謀長は豹変した。姿勢を正して立ち上がるや「本当か!?」と真剣な眼差しでAを見つめると、「座ってくれ」とソファーに案内した。隣国で戦争が始まろうとしている。


しかもその国は化学兵器を保有していると囁かれていた。国連部隊は化学兵器を積んだミサイルの弾道下にあったが、それへの対処能力は殆どなかった。


そこへ、世界史上稀な化学テロに対処した人物が(当然必要な装備や資材を持参して)来てくれたのだ。初めて“役に立つ日本隊”が来てくれたかと思ったのだった。


■“ものを言えない”自衛官


「日報問題」が引き金となり、南スーダンPKOからの撤退を決めた自衛隊。5月27日には、最後の第11次隊が帰国し、撤退が完了した。


そこに至るまで、国会では「戦闘はあったのか、なかったのか」などという神学論争に明け暮れた。


現地の部隊が“戦闘”と記した以上、単なる殺人事件やヤクザの抗争ではなく、武装兵力同士の壮絶な殺し合いがあったのは事実だろう。

 南スーダンに派遣された陸自隊員たちは、死と隣り合わせの危険な環境の中、国家の威信をかけ、懸命に任務を遂行していた。


国会で日報問題が取り上げられて以降、彼らは、自らが置かれた厳しい環境を、客観的・正直に報告することをためらっていたはずだ。


現実離れした論議を忖度して、ウソでもいいから政府の意向に沿った現地情報を出し続けていたことだろう。これが本当のシビリアンコントロールなのだろうか。

 自衛隊の任務などに関わる憲法上の矛盾は、何時も“ものを言えない”自衛官にしわ寄せが来て、現場が無理やり取り繕う羽目になる。


栗栖弘臣・統合幕僚会議議長の「超法規発言」はその象徴的な出来事だった。1978年7月、週刊ポスト誌上で「現行の自衛隊法には穴があり、奇襲侵略を受けた場合、首相の防衛出動命令が出るまで動けない。


第一線部隊指揮官が超法規的行動に出ることはありえる」と有事法制の早期整備を促した。これが政治問題化し、時の防衛庁長官・金丸信に事実上解任された。

 この5月23日にも、河野克俊・統合幕僚長が、首相の改憲発言を「非常にありがたい」と発言して問題となっている。


立場上、許されないという批判もわからなくはないが、一方で、ほとんどの自衛官の「本音」であることは間違いない。

 日本の政治家は、二言目にはシビリアンコントロールというが、戦後70年以上も安全保障に関して政治的無作為を続け、シビリアンとして為すべきことを放棄してきたのではないか。


■隊員が容疑者に


 PKOは、国連による世界平和を維持するシステムである。紛争中の国家や武装集団が停戦合意に達した。しかし政情は不安定で、いつ交戦状態に戻るかわからない。


そこに国連の軍隊が入って緩衝地帯を築き、再び戦争を起こさせないことが目的だ。主要な活動は、パトロール、休戦協定違反の防止などにある。

 1948年以来70年近い歴史を持つPKOに、日本は92年から参加している。


参加は、(1)停戦合意の成立 (2)紛争当事者の受け入れ同意 (3)中立的立場の厳守 (4)上記が守られない場合は撤収可能 (5)最小限の武器使用の「5原則」を前提としている。

 これらからわかるように、伝統的なPKOの任務は停戦状態の維持にある。今でも政治家やマスコミは、これを前提に議論を行うことが少なくない。

 しかし、実は、現在、PKOの任務は一変している。きっかけは94年のルワンダ内戦だ。ルワンダでは、PKO部隊の目の前で数十万人もの無辜の市民が虐殺された。PKO部隊は何もできなかった。


中立であるべき彼らにとって、虐殺を止めることは一方の紛争当事者に加担することとなり、そのための武器使用は「任務外」だったからだ。

 この悲劇から、PKOはその任務を「自らが交戦主体となることも厭わない住民保護」へと劇的に転換した。


すなわち「PKO部隊は中立的立場を捨て、戦闘も行う」と宣言したのである。以後、コンゴPKOなどを筆頭に、この傾向は強まるばかりである。

 こうなれば、想定外の事態は起こりえるし、危険度は増す。従来の牧歌的なPKOを前提に行動を定められた日本の自衛隊との間に“ゆがみ”が生まれた。

 例えば、PKOに参加した自衛隊員が人を殺めた場合だ。仮に、自衛隊員が戦闘に巻き込まれ、自衛、あるいは任務遂行のために発砲した銃弾が民間人に当たって相手が死んでしまったとする。


こうした場合、PKO部隊の兵士はそれぞれの派遣国の軍法会議によって裁かれることになっている。隊員の行為が適切だったか否かは、日本自身が裁くほかない。

 ところが、そもそも日本国には「軍隊」が存在しないため、当然、軍法も軍法会議も存在しない。


では、日本がこの自衛隊員を裁く時、適用される法律は何か。究極的には刑法199条の「殺人罪」しかないのである。

 憲法9条により交戦権を否定している日本では、専守防衛以外で、自衛隊員が任務のために人を殺傷する事態をまったく想定していないのだ。


にもかかわらず、いまや交戦権の主体となることを宣言しているPKOに自衛隊を参加させている。この矛盾は、現場の隊員が個人で背負うことになる。


国家の命令で危険地帯に派遣され、任務上で過失を犯しても国は守ってくれない。それどころか、いざとなれば、隊員個人が容疑者として裁判にかけられかねないのである。こんな不条理な話があるのだろうか。

(注:本稿における現場の苦心談は、筆者が現職時代に後輩隊員たちから聞いたものであり、文責は筆者にある)

 ***

(下)へつづく

特別読物「南スーダン撤退で『PKO』派遣ゼロ! 『憲法9条』が自衛隊を押し潰した――福山隆(元陸将)」より

福山隆(ふくやま・たかし)
元陸上自衛官。元ハーバード大学アジアセンター上級客員教授。1947年、長崎県生まれ。70年、防衛大学校(応用化学科)卒業。95年の地下鉄サリン事件では、第32普通科連隊帳として除染部隊の指揮を執る。第11師団副師団長、西部方面総監部幕僚長などを歴任し、2005年、陸将で退官。近著に『米中は朝鮮半島で激突する』(ビジネス社)。

「週刊新潮」2017年6月8日号 掲載





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「アジア各国の不安や対日警戒」は虚構だった 初の自衛隊海外派遣 国際社会は日本をたたえた 井上和彦

アフリカ・ソマリア沖で、日本の貨物船(奥)を警護する、海上自衛隊の護衛艦「さざなみ」(海自ヘリから)

アフリカ・ソマリア沖で、日本の貨物船(奥)を警護する、海上自衛隊の護衛艦「さざなみ」(海自ヘリから)


 現在、海上自衛隊の護衛艦および、P3C哨戒機が、アフリカ・ソマリア沖に出没する海賊から民間船舶を守
るために、同海域で活動し、世界から高く評価されている。(夕刊フジ)


 そんな自衛隊の海外派遣は、湾岸戦争後のペルシャ湾への海自掃海部隊派遣(1991年4月)が最初だ。イラクがばらまいた機雷を除去し、船舶の安全航行を確保することが目的だった。


 ところが、国内では異常な議論が巻き起こった。自衛隊の海外派遣が「海外での軍事行動にあたる」「近隣諸国への脅威となる」といったピント外れなものだった。


 自衛隊の活動によって、世界の船舶の「航行の安全」が確保され、「世界経済の安定」に寄与することが、どうして問題なのか。わずか500トン程度の掃海艇数隻の派遣が、なぜ近隣諸国の脅威になるのか。


 実際、国際社会の反応はどうだったのか。


 何と、ペルシャ湾に向かう日本の掃海部隊は、各寄港地で各国海軍に大歓迎を受けていたのだ。

 ペルシャ湾掃海派遣部隊の指揮官だった、落合たおさ元海将補(当時、1等海佐)は次のように語る。


 「アジア各国は、掃海部隊を大歓迎で迎えてくれました。最初の寄港地フィリピンをはじめ、ペナン、スリランカ、パキスタンも同様です。


シンガポールでは軍の最高司令官から『東洋・アジアを代表して、どうか頑張ってきてください。支援なら何でもします』とまで言われました」


「ところが、日本からFAXで送られてくる新聞記事に目を疑いました。当時のマスコミが報じていたのは『アジア各国の不安や対日警戒』という虚構でした。


彼らは、ありもしないことを捏造(ねつぞう)していたのです。船上でこの事実を知って、怒りを禁じ得ませんでした」


 だが、派遣隊員の士気はすこぶる高かった。落合氏は続ける。


 「平均年齢は32・5歳で、結婚適齢者が多かったんです。挙式が決まっていた隊員もいましたが、派遣が決まるや凛然として任務を引き受け、挙式を延期したのです。頭が下がる思いでした」


 何より、この派遣を歓喜で迎えたのはアラブ諸国であり、この地域で働く在留邦人だった。


 日本政府はそれまで、総額130億ドル(当時のレートで1兆7000億円)の財政支援をしていたが、在留邦人は「金だけ出して血も汗も流さない」と揶揄(やゆ)されていた。


子供たちは、他国の子供たちの言動に嫌な思いをしていた。


 ところが、掃海部隊派遣で状況は一変した。国際社会は一転して日本をたたえた。クウェート解放に貢献した国の国旗をあしらったTシャツに日の丸も入った。


 活動内容も素晴らしかった。


 海自掃海部隊は、機雷掃海が困難な海域で、34個もの機雷を処分したのだ。各国海軍は、海自の掃海技術を称賛した。


こうした命がけの活動によって、各国タンカーは、この海域を安心して航行できるようになった。自衛隊の活躍は世界経済の安定と繁栄にも大きく寄与したのである。


 ■井上和彦(いのうえ・かずひこ) ジャーナリスト。1963年、滋賀県生まれ。法政大学卒業。専門は、軍事安全保障・外交問題・近現代史。「軍事漫談家」の異名も持つ。産経新聞「正論」欄執筆メンバー、国家基本問題研究所企画委員などを務める。第17回「正論新風賞」受賞。主な著書に『日本が戦ってくれて感謝しています』(産経新聞出版)、『東日本大震災 自衛隊かく闘えり』(双葉社)、『撃墜王は生きている!』(小学館)など多数。



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経済3団体、憲法改正議論を開始

けいだんれん 
記者会見する経団連の榊原定征会長=5月8日、東京都千代田区の経団連会館

 経済3団体は、安倍晋三首相が表明した9条への自衛隊の明記など憲法改正について議論を始める。

経団連と経済同友会は年内にも提言を取りまとめ、日本商工会議所も勉強会などを開催する予定だ。

 経済同友会は4月の通常総会で、8年ぶりに「憲法問題委員会」の設置を決めた。

小林喜光代表幹事は緊迫化する朝鮮半島情勢などを踏まえ、「個々の経営者が、憲法や安全保障について、認識を深める必要がある」と強調した。

 経団連も憲法議論について、5月に榊原定征会長が会長・副会長会議に提案し、決定。

経団連は平成17年に憲法提言を公表し、自衛隊の役割明確化などで改正の必要性を訴えており、12年ぶりの議論となる。

 日本商工会議所は25年に取りまとめた憲法改正に関する論点整理の勉強会をベースに、内部議論を進める方針だ。





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カンボジア紙幣に描かれた「日の丸」この感謝の気持ちをどれだけの日本人が知っているのか 井上和彦 


カンボジアでの自衛隊PKO活動=1992年。同国の紙幣500リエル(右上)には、日の丸などが描かれているカンボジアでの自衛隊PKO活動=1992年。同国の紙幣500リエル(右上)には、日の丸などが描かれている

 
「(南スーダンの)首都ジュバでは(自衛隊のPKO=国連平和維持活動=派遣部隊とともに)カンボジア

の部隊も活動しています。


その若い女性隊員があるとき、自衛隊員に、こう話しかけてきたそうであります。『日本が、私たちにしてくれたことを、今こうして、南スーダンの人たちに返せることを誇りに思う。


そして、アフリカのPKOに参加できるまでになったカンボジアの姿を、日本人に知ってもらえて、うれしい』と。


20年余り前、日本の自衛隊が、カンボジアの大地に植えた『平和の苗』は、今、大きな実を結び、遠く離れたアフリカの大地で、次なる『平和の苗』を育もうとしています」(夕刊フジ)


 安倍晋三首相は2016年度自衛隊記念日観閲式の訓示で、5月末で任務を終えた南スーダンPKOのエピソードを披露し、聴衆を感動させた。


 1992年6月、「国際平和協力法」(PKO法)が成立した。同年9月には、カンボジア暫定統治機構(UNTAC)に、陸上自衛隊の施設大隊と停戦監視要員が、戦乱から立ち直って民主選挙を控えたカンボジアへ派遣された。


 日本PKOの幕開けとなった派遣部隊は、第1次、第2次隊を合わせて約1200人。約1年間の任務期間中に、長く続いた内戦で破壊された道路や橋梁(きょうりょう)を修理するなどして、


カンボジアの復興に貢献した。修理した道路は約100キロ、補修した橋梁は約40に上った。


ところが、日本国内では、このPKO派遣について、まるで自衛隊が対外戦争に派遣されるかのような異常な反対論もあった。


派遣部隊が携行する武器をめぐっても、非現実的で無責任な議論が起こり、結果、小銃と拳銃という軽装備で任務を遂行せねばならなかった。


 だが、実際はどうだったか。


 筆者は、あれから25年後のタケオを訪れた。


 かつての自衛隊の宿営地は、いまはサッカー場として整備されており、そこには平和に暮らす村人の生活があった。


 当時、情報職の職員だったサオ・サリ氏は次のように言う。


 「自衛隊がやってきたときは本当にうれしかった。道路や橋をつくり、修復してくれたし、村の人々とも温かい交流があった。


当時は、近くに(大虐殺を行った)ポル・ポト派兵士がいて危険だったが、自衛隊が守ってくれたので人々は明るく生活できたし、夜も安心して眠れた。われわれは、自衛隊に感謝し、その恩を忘れません」


 自衛隊は地元の人々を守るために派遣されたのではなかったが、地元の人々は自衛隊を大歓迎した。PKO派遣を“日本の侵略行為の兆候”などとは捉えなかったのである。


 カンボジア国際平和協力業務では、UNTACに自衛隊だけでなく、警察官75人、選挙要員として国家・地方公務員18人、民間人23人が参加した。まさに国を挙げての支援だったのだ。


実はカンボジアの紙幣500リエルの裏側には、日本のODA(政府開発援助)でメコン川に架けられた「絆橋」「つばさ橋」とともに、「日の丸」が描かれている。


 カンボジア復興のために、日本政府が行ってきた誠実な支援に対するカンボジアの感謝の気持ちが、紙幣にまで現れていることを、果たして、どれほどの日本人が知っているだろうか。


 ■井上和彦(いのうえ・かずひこ) ジャーナリスト。1963年、滋賀県生まれ。法政大学卒業。専門は、軍事安全保障・外交問題・近現代史。「軍事漫談家」の異名も持つ。産経新聞「正論」欄執筆メンバー、国家基本問題研究所企画委員などを務める。第17回「正論新風賞」受賞。主な著書に『日本が戦ってくれて感謝しています』(産経新聞出版)、『東日本大震災 自衛隊かく闘えり』(双葉社)、『撃墜王は生きている!』(小学館)など多数。




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櫻井よしこ氏「議論が活性化、老獪な男(安倍晋三首相)の老獪な目的は達成されたのだろうと思っている」 長島昭久衆院議員「9条2項を外し、自衛隊を位置づけるのが正論だ」

ながしままま「世界の中の日米関係」パネルディスカッション (左から)反町理(フジテレビ報道局解説委員)、櫻井よしこ(国基研理事長)、長島昭久(元防衛副大臣)、ロバート・D・エルドリッヂ(元米国海兵隊)の各氏=11日午後、東京都千代田区大手町(菊本和人撮影)

 民進党に離党届を出して除籍され、無所属となった長島昭久衆院議員は11日に大手町サンケイプラザで開かれた第9回「交詢社オープンフォーラム」(産経新聞社後援)のパネルディスカッションで、

憲法9条改正について「2項を外して、自衛隊を憲法に位置づけることが正論、王道だ」と主張し、1、2項を維持して自衛隊を明記する考えの安倍晋三首相(自民党総裁)と徹底議論する姿勢を打ち出した。

ジャーナリストの櫻井よしこ氏と元在沖縄米海兵隊政務外交部次長のロバート・エルドリッヂ氏を交えた9条改正に関するやり取りは次の通り。

      

 --憲法改正の話に入る。櫻井さんにうかがいたいが、5月3日の改憲派フォーラムでの安倍首相のビデオ発言。

9条1項、2項を残したまま自衛隊の存在を明文化するということで、9条についての安倍総裁提案というのが一番正確かもしれないが、どう感じるか

 櫻井氏「私は極めて丁寧な言葉づかいをする人間ですけども、普通はね。安倍さんのあの提案に関して、私は安倍さんのことを『何と老獪(ろうかい)な男か』と書いた。

普通は首相とか総裁とか書くんですが、実にそういう感じを抱いた。憲法に興味を持っている方は、憲法9条1項、2項をそのままにして、自衛隊を3項か何かで書き込むことがいかに矛盾しているか、よく分かるわけです」

「でも、あえてそれを投げたことによって、化学変化が起きた。自民党の憲法審査会の方々は正直言って、憲法改正をやる気はなかったと思いますよ。

名前を出せば(衆院憲法審査会幹事の)船田(元・党憲法改正推進本部長代行)さんとかですね。ああいった方は、全くなかったと思うんです。だけれども、この憲法審査会に、このような球を投げ込んで、今さら勉強するって、どういうことですか。

まあ、そういう言い方はしませんでしたけどね。今さらお勉強じゃないでしょと。ちゃんとやるべきときでしょ、と(安倍首相が)おっしゃって、しかも9条という言葉を投げ込んだ。

これで保守は喜んだわけですよ。ああ、こういういびつな形だけども、何と言っても9条ということを俎上にあげてくれたと」

 「それで3項を入れましょう、2項をちゃんとそのまま取っておきましょうということで、公明党もこれにはノーと言えなくなって、

教育を無償化するということにおいて、日本維新の会は『われわれの考えだ』ということで、公明党と維新を一気に反対できないところに引っ張り込んで、

ものすごい矛盾する球をストレートに投げ込んだものだから、みんな、てんやわんやして、どういうふうにしたらいいんだろうということで、にわかに議論が活発になった。

私は、安倍さんの当初の目的はそこだと思う。その限りにおいては目的を達したのだと思うが、これから私たちが、国民が、どのようにしてこの1項、2項、3項の問題を克服するのか。

ただ単に、2項を一字一句変えないで、3項だけを置くのか。その場合の接続詞はどうするのかとかですね。

いろいろ考えなければいけないと思っていて、議論が始まった、議論が活性化したということについては、老獪な男の老獪な目的は達成されたのだろうと思っている」

--長島さんは今回の安倍総裁提案をどう見るか

 長島氏「まあ、老獪だったんだろうと思うが、私は野党だから言うわけじゃないけども、やっぱり(戦力不保持の2項を残し、実力組織の自衛隊の存在を明文化するという)矛盾をそのままにするってのは良くないと思う。

そういう意味で言うと、これから議論だということなので、徹底的に議論を安倍さんに挑んでいきたいと思っている」

 「やっぱり2項の存在というのは、釈迦に説法だと思うが、陸海空軍その他の戦力を持たない、交戦権を持たない。それで今の自衛隊をどうするんですか。

自衛隊という名前が憲法に入ればいいのではなくて、どういう自衛隊かということが大事だと思うんですね。

ですから私はそもそも、2項の条項は外して、きちんと憲法に位置づける。これが正論、王道だと思うので、私は徹底的にやりたいと思っている」

 「ただ政治論としてはね、公明党も今、ウーッと言っているし、そういうことで波紋は広げたし、ほぼ所期の目的を達成したという意味では老獪だと思うが、

議論がこれからだってことにおいては、私たちは最後まで、そういう正論をぶつけていって、最後は、ここまで言っちゃうと、ちょっとオチがついちゃうけど、

最後は、政治ってのは妥協はあり得るから、全く今まで通りではない。そういう改正が前に進むのであれば、最後は、そこで落とすことはあり得ると思う」

櫻井氏「交詢社のみなさま方には私、お願いしたいんですけどもね、やっぱりこんな矛盾した提案をしなければ、憲法論議が活性化しないというのは、恥ずかしいことなんですよ。

首相たる者が、こんな矛盾だらけのものを出して、保守本流の人から見ると、とんでもないという提案ですよ、本当のことを言えば。でもそれを出さなければいけなかった。

世論がそれだけ死んでいたということです。世論に支えられた議員の方たちが、全く(憲法改正という)自民党の党是を考えていなかったということですよ。

本当に惰眠をむさぼってきた国会議員が、どれだけいるか。ぜひみなさんの意見をどんどんおっしゃって、選挙区の政治家たちにどんどんおっしゃっていただければ、と思う」

 --長島さん、今の櫻井さんの話はいかがか

 長島氏「全くその通りですね。私は批判される対象ですから。ただ、これからの議論ね、私は(民進党から)独立したので、野党の中にも憲法改正の草案をきちんと作るんだと。

民進党の中じゃ、なかなか作れなかったですから。そういう意味では野党、維新の人たちも含め、民進党の保守系も含めて、野党の中で安倍提案に対する対案を出していきたいと思う」

 --ただ長島さん。保守派といわれる安倍さんが投げた球があそこまで、ですよ。じゃあ安倍総裁提案を超える、

より右の、かつて保守派が言っていたような、2項も含めた本格的な9条改正案が今後、国会の論議の上で出てくる可能性はあるか

長島氏「それは議論しないと分からない。つまり安倍さんは、私たちが見ても、これぐらいの球でしようがないなというところに投げた。

しかし投げ込んでみたら、要は1項、2項そのままで、3項に自衛隊って書くのはおかしいんじゃないかという正当な議論が出てくる可能性はある。

右だとか、左とかじゃなくて。だって安倍さんの意図するところは、2項で戦力を否定しているけど、3項で自衛隊と書けば、2項の意味がなくなるようになっていくんだろうということでしょ。

それだったら、意味がなくなるんだったら、2項をそのままなくしましょうよという議論が、リベラルの人から出てくるかもしれませんよ。

だって憲法改正は保守派だけのテーマじゃないでしょ。だから、そういった人たちも含め、きちんと論理立てて、ものごとを考えられる人たちで憲法改正の議論を進めるようにすれば。

分かりませんよ、セットバックされるかもしれないけども、私はそういうチャンスを安倍さんが球を投げ込んで、つくったんだろうと思う」

 櫻井氏「ここで大事なことはですね、この1項、2項、3項に、どういうふうに整合性を保たせるか。

国会議員の人たちがどういう議論をするかということよりも、その前に、私たちが現実を見ることだと思う」

「例えば(横田)めぐみちゃん、13歳で(北朝鮮に)連れて行かれて、40年たったんですよ、みなさん。

13歳のあの少女が、53歳になっている。私たちはいまだに、彼女がどこに、北朝鮮のどこにいるかも正確にはつかんでいない。

そして北朝鮮は、彼女はもう亡くなったと言っている。私たちは、生きているはずだと言っているけども、本当のことを言うと、居場所さえも分からないわけでしょ。

そうした状況で、北朝鮮有事になったときに、どうやって日本人を救い出すんですか。自衛隊が行けるんですか。(集団的自衛権の限定的行使を可能にする)安全保障法制で、『行ける』と変えられましたよ。

変えられたけども、よく読んでみると、実際には行けませんよね。3つ条件をつけられている。1つ、当該政府の了解を得ること。2つ、戦闘地域でないこと。自衛隊員に危険が及ばないこと。3つ、自衛隊が行くのであれば、当該国の軍隊とともに共同作戦ができるような形で行けって、アホとちゃうか」

 「こういう安保法制を朝日新聞は『戦争法案』だと言った。そして人を殺すための法案だと言って、多くの国民がそれに同調したんですよ。そうでしょ。

誰もこういった詰めのところを見なかった。だから今、本当に政治家よりも誰よりも、国民の私たちが『これはわれわれの問題なんだ』と。

めぐみちゃんの親だったらどうしますか。(拉致被害者の)有本恵子さんの親だったらどうしますか。(同じく拉致被害者の)市川修一さんの親だったらどうしますか。どうやって、自分の子供を救い出すんですか。

この現実論を絶対見なきゃいけない。現実論を見たときに、政治家が言う、いかにくせ球であっても、『非現実的なくせ球なんて、こんなものは受け入れられない。

もっとちゃんとしたことをやろうよ』という声が国民の間から澎湃(ほうはい)として出てこないといけないと、私は思います」



■憲法改正の早期実現を求める国会議員署名について

賛同国会議員441名(10月18日現在)

■憲法改正の早期実現を求める意見書採択について

地方議会にて36都府県 /59市区町村

■石川、熊本、愛媛、千葉、香川、富山、兵庫、鹿児島、群馬、栃木、岡山、大分、宮城、山形、高知、佐賀、埼玉、山口、長崎、宮崎、和歌山、岐阜、神奈川、大阪、福井、京都、茨城、東京、徳島、静岡、新潟、秋田、山梨、福岡、滋賀、長野

■【神奈川県】横浜市、川崎市、横須賀市、藤沢市、茅ケ崎市、逗子市、大和市、海老名市、座間市、秦野市、伊勢原市、小田原市、厚木市、愛川町、寒川町、箱根町【東京都】荒川区、小笠原村、日野市、中野区、府中市、町田市、調布市【千葉県】酒々井町【茨城県】常総市【京都府】綾部市【石川県】羽昨市、七尾市、内灘町【富山県】舟橋村、立山町、入善町、滑川市、富山市【大阪府】大阪市、和泉市【奈良県】田原本町【愛媛県】松山市、今治市、四国中央市【福岡県】福岡市、北九州市、川崎町、遠賀町、大川市、篠栗町、芦屋町、行橋市、春日市、糸島市、大木町、柳川市、【佐賀県】鳥栖市、佐賀市【長崎県】佐世保市、大村市、対馬市【熊本県】合志市、多良木町、菊陽町で可決


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自民 「新体制」改憲議論スタート、首相と距離置くあの人も
TBS系(JNN) 6/6(火) 19:00配信

 自民党は党執行部などを加え、新体制となった憲法改正推進本部の初の幹部会合を開きました。会には安倍総理と距離を置く「あの人」も新加入。党内議論は順調に進むのでしょうか。

 「挙党体制で国民に向き合い、より現実的で具体的な憲法改正案を遅くとも、年内をめどにまとめることを目標に据えて頑張ってまいりたいと思いますので」(自民党・憲法改正推進本部 保岡興治 本部長)

 6日朝、自民党本部で行われた憲法改正推進本部の幹部会合。これまでのメンバーに加え、新たに党執行部から加わった高村副総裁なども参加しました。

 「憲法施行後70年を経たわけでございますので、そろそろですね、各党がそれぞれの案を出して判断をし、そして国民の皆様に決めていただく必要があるのではないかと」(安倍首相、今月5日)

 安倍総理は現行の憲法9条で戦争の放棄など今の条文を残した上で、新たに「自衛隊」の存在を明記することを提案し、年内に自民党として改憲案を取りまとめるよう、保岡本部長らに指示しています。

 6日の会合で保岡氏は改憲項目について、「自衛隊」の位置づけ明記や高等教育の無償化など、4つの項目をあげ、年内の取りまとめに意欲を見せました。

 こうした中、今回、注目されているのは新メンバーとして加わった石破氏の存在です。石破氏は、2012年に自民党が発表した憲法改正草案に沿った改憲論議を求めているのです。自らも作成に関わった改憲草案では戦力を持たないことなどを定めた今の憲法9条の2項を改定し、自衛隊を「国防軍」として保持することを認めています。

 「9条を議論するということであれば、何故、今の改正草案ができたのかということを、まず説明して、そのうえで2項をそのままにする方が良いのだという議論があってしかるべきでしょう」(自民党 石破 茂 前地方創生相)

 また、改憲案の作成にあたっては、全ての自民党議員が参加することを求めるなど持論を展開する石破氏。安倍総理と距離を置く石破氏を加えた意図について、ある幹部は・・・

 「挙党一致でやるってこと、物申したい連中も含めてね。それが自民党のいいところだ」(ある自民党幹部)

 党をあげての憲法論議はどのように進んでいくのでしょうか。(06日17:01)
最終更新:6/6(火) 20:21



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小泉進次郎氏 9条への自衛隊明記「当然だ」 違憲論争「放置おかしい」

こいずみる小泉進次郎衆院議員=1日午後、東京都千代田区内幸町の日本プレスセンター内(佐藤徳昭撮影)

 自民党の小泉進次郎衆院議員は1日、東京・内幸町の日本記者クラブで記者会見し、安倍晋三首相(自民党総裁)が意欲を示す憲法9条の改正による自衛隊の存在の明記について「当然だ」と賛同した。

 小泉氏は、自衛隊を「違憲」と指摘する憲法学者がいることに関しても「自衛隊が違憲かどうかという論争が起きている状況を放置し続ける方がおかしい」と述べ、論争に終止符を打つべきだと強調。「『自衛隊が違憲かもしれない』などの議論が生まれる余地をなくすべきだ」と主張する首相を支持した。

 一方、学校法人「加計学園」(岡山市)の大学獣医学部新設計画に関連し、焦点となっている国家戦略特区制度にも賛成の立場を表明した。特区と今回の問題は別だと強調し、「特区つぶしをしてはいけない」と訴えた。

 小泉氏は、規制改革には関係省庁が「死にものぐるいで反対する」と述べた。その上で「役所間の調整ではにっちもさっちもいかないから、政治判断を含めてやるのが特区じゃないか。それを否定したら日本の改革のスピードなんて上がるのか」と語り、首相にエールを送った。



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憲法論議では米国の動向を無視してはならない理由
JBpress 5/31(水) 6:10配信
 
べい 
日本で憲法改正の是非がいよいよ国政上の現実的な主要課題となってきた

 日本の憲法第9条が日米同盟を侵食する――。

 こんな批判が米国で陰に陽に述べられるようになって久しい。最近はこの種の批判が、さらに鋭い非難となって、米国の公式の場や国政の舞台において表明されるようになってきた。

 日本での憲法論議も、こうした米国での日本憲法観を真剣に考慮すべき時期がきたようだ。

■ 米国の意向を考慮せざるをえない理由

 日本で憲法改正の是非がいよいよ国政上の現実的な主要課題となってきた。契機となったのは、やはり安倍晋三首相による改憲の具体的な試みである。

現行の日本国憲法を改正すべきか否かは長年議論されてきたが、いまほど国民にとって目前の大きな課題となったことはないと言ってよい。

 改憲論議の核心はなんといっても第9条をどうするかである。“日本の国家や国民の安全をどう守るかについての原則”、つまり“国家安全保障のあり方”が日本にとって最重要な議題であることは論を待たない。

 日本の国家安全保障を議論する際は、世界の動向、日本と外部との関係の把握が基本となる。とくに優先して視野に入れるべきなのは、米国の動きだろう。

日本の憲法は日本が独自に決めるべきであるという大原則は言うまでもない。だが、日本の憲法のあり方に米国が関わってくる特別な理由が少なくとも2つある。

 第1は、日本国憲法の草案が米国によって書かれたという歴史的な事実である。

 第2は、日本の防衛は憲法によって制約されており、代わりに日米同盟に基づいて米国によって補われてきたという事実である。

 とくに第2の事実の重みは今日でもきわめて大きいと言える。日本が、自国防衛に関する憲法の規定を再考するときは、どうしても米国の意向を考えざるをえない。

日本防衛の主要な部分は米国に委ねられているという現実があるからだ。

■ 「憲法9条は日本にとって危険」とWSJ

 さて、その米国側での動きである。

 米国で聞かれるようになった憲法9条への批判のなかで特に論調が厳しかったのが、

5月上旬の大手紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」の社説である(参考:本コラム「『9条は危険』米国大手紙が日本に憲法改正を促す 日米同盟の片務性が改めて俎上に」)。

 同社説は以下のように主張していた。

 「日本にとって憲法9条は同盟国の米国との集団防衛を阻止するため、危険となりつつある」

 北朝鮮や中国の軍事的脅威がこれまでになく高まっている現在、日米両国は共同で防衛や抑止に対処すべきなのに、集団防衛を阻む憲法9条は日本の安全保障にとって危険である、というのだ。

 さらに同社説は、日本国憲法が終戦直後、占領米軍当局によって作成され、その最大の目的は日本を非武装にして軍国主義復活を防ぐことだったが、

民主主義の同盟国となった日本にそのような規制はもはや必要なくなったことなど、歴史上の要因も強調していた。

日本の憲法第9条が日米同盟を侵食する――。

 こんな批判が米国で陰に陽に述べられるようになって久しい。最近はこの種の批判が、さらに鋭い非難となって、米国の公式の場や国政の舞台において表明されるようになってきた。

 日本での憲法論議も、こうした米国での日本憲法観を真剣に考慮すべき時期がきたようだ。

■ 米国の意向を考慮せざるをえない理由

 日本で憲法改正の是非がいよいよ国政上の現実的な主要課題となってきた。契機となったのは、やはり安倍晋三首相による改憲の具体的な試みである。

現行の日本国憲法を改正すべきか否かは長年議論されてきたが、いまほど国民にとって目前の大きな課題となったことはないと言ってよい。

 改憲論議の核心はなんといっても第9条をどうするかである。“日本の国家や国民の安全をどう守るかについての原則”、つまり“国家安全保障のあり方”が日本にとって最重要な議題であることは論を待たない。

 日本の国家安全保障を議論する際は、世界の動向、日本と外部との関係の把握が基本となる。とくに優先して視野に入れるべきなのは、米国の動きだろう。

日本の憲法は日本が独自に決めるべきであるという大原則は言うまでもない。だが、日本の憲法のあり方に米国が関わってくる特別な理由が少なくとも2つある。

 第1は、日本国憲法の草案が米国によって書かれたという歴史的な事実である。

 第2は、日本の防衛は憲法によって制約されており、代わりに日米同盟に基づいて米国によって補われてきたという事実である。

 とくに第2の事実の重みは今日でもきわめて大きいと言える。日本が、自国防衛に関する憲法の規定を再考するときは、どうしても米国の意向を考えざるをえない。日本防衛の主要な部分は米国に委ねられているという現実があるからだ。

■ 「憲法9条は日本にとって危険」とWSJ

 さて、その米国側での動きである。

 米国で聞かれるようになった憲法9条への批判のなかで特に論調が厳しかったのが、5月上旬の大手紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」の社説である(参考:本コラム「『9条は危険』米国大手紙が日本に憲法改正を促す 日米同盟の片務性が改めて俎上に」)。

 同社説は以下のように主張していた。

 「日本にとって憲法9条は同盟国の米国との集団防衛を阻止するため、危険となりつつある」

 北朝鮮や中国の軍事的脅威がこれまでになく高まっている現在、日米両国は共同で防衛や抑止に対処すべきなのに、集団防衛を阻む憲法9条は日本の安全保障にとって危険である、というのだ。

 さらに同社説は、日本国憲法が終戦直後、占領米軍当局によって作成され、その最大の目的は日本を非武装にして軍国主義復活を防ぐことだったが、

民主主義の同盟国となった日本にそのような規制はもはや必要なくなったことなど、歴史上の要因も強調していた。




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改憲・経済界から 政権に寄り添う榊原経団連、同友会は先行発言
ニュースソクラ 5/29(月) 10:00配信
 
安倍首相の改憲発言、経済界でも温度差

 安倍晋三首相が5月3日に2020年には改憲施行を、と求めたことで改憲が改めて現実味を帯びている。

首相は9条の1項、2項はそのままに3項を設けて自衛隊の存在を認めるとの考えを表明した。各界に波紋を呼んでいるが、経済界の反応はどうだろうか。改めて振り返る。

 経済同友会は首相よりも一足早く、小林喜光代表幹事が4月末に「憲法改正に向け、議論を始める」と表明した。

経団連は安倍首相の考えに呼応する形で、憲法改正に向けた提言を行うという。しかし、改憲に慎重な日本商工会議所は、提言などは行わない方針で、経済3団体の対応には温度差がある。

 経済3団体には大企業が中心の経団連、経営者が個人で参加する経済同友会、全国の中小企業が中心の日本商工会議所の三つがある。

いずれも安倍政権とは緊密な関係にあるが、憲法問題をめぐっては、最も改憲に積極的な同友会と、安倍首相に追随する姿勢が目立つ経団連、会員企業の多さゆえに憲法問題では積極発言を控える日商の間にはスタンスの違いがある。

 経済3団体でこの間、最も早く「改憲」に触れたのは、同友会の小林喜光代表幹事で、4月27日付の毎日新聞、産経新聞朝刊に「今の憲法には矛盾する部分もある。

安全保障や憲法について議論を深める必要がある」などと発言したインタビュー記事が載った(産経新聞の記事、http://www.sankei.com/economy/news/170427/ecn1704270003-n1.html 毎日新聞の記事、https://mainichi.jp/articles/20170427/ddn/008/020/040000c)。

この発言は読売新聞が安倍首相のインタビューを掲載した5月3日の前の週だが、小林代表幹事が事前に首相の発言を知っていたとは考えにくく、憲法9条や自衛隊について具体的な発言はなかった。

 これに続く形で、経団連の榊原定征会長は5月8日の記者会見で「今の憲法は70年を経て日本を取り巻く状況が変わってきている。

経済界としても憲法がどうあるべきか、しっかりした見解を持ちたい」と述べ、年内をめどに憲法改正に向けた提言をまとめる考えを表明した。

 榊原会長は「憲法の下で日本は平和を享受してきた。憲法9条は十分尊重したうえで、自衛隊の位置づけや教育問題を議論したい」と述べた。事実上、安倍首相の憲法9条見直しを支持する姿勢を示した。

 これに対して、日本商工会議所の三村明夫会頭は5月11日の記者会見で、「憲法には変えるべきものと変えざるべきものがある。

自衛隊の存在を明確化することは、国際情勢を考えれば変えるべき対象と思っているが、どういう風に変えるかはこれからの議論だ」と述べたうえで、日商として安倍政権に政策提言などは行わない考えを示した。

 経済3団体のうち、これまで最も改憲に積極的なのは同友会だ。同友会は2003年4月、「わが国が消極的な一国平和主義を脱し、

国際的な平和構築の主体的な参画者となるべきだ」などと、憲法改正を求める提言を行っている(同友会憲法問題調査会活動報告書4月22日、

https://www.doyukai.or.jp/policyproposals/articles/2001/020422a.htmlv)。今回は2009年度以来、8年ぶりに憲法に関する委員会を設け、憲法改正に向け議論するという。

 経団連は2005年1月、憲法9条に関連し、「自衛隊の役割を明確にすべきだ」とする提言をまとめたことがあるが、これまでどちらかと言えば憲法改正には慎重で、距離を置く姿勢を貫いてきたが、

安倍政権と緊密な関係を維持したい榊原会長は今回、いち早く首相の考えを支持した。今後、夏の経団連のセミナーなどで議論するというが、9条と自衛隊をめぐっては慎重な対応を求める声も予想される。

 日商も2005年6月、集団的自衛権について「日本も当然保有していると考えるべきだ」として、憲法改正を求める報告書をまとめたが、経団連同様、政府に強くは働きかけてこなかった。

日商は全国の商工会議所に中小企業はじめ多くの会員を抱え、憲法問題で意見を集約するのが難しいからだ。

 事実、日商は2013年にも憲法問題を議論したことがあるが、自衛隊の位置づけなどをめぐり会員から多様な考えが出て意見集約ができず、結論の公表を見送った経緯がある。

 いずれにしても憲法改正はデリケートな問題だ。戦後、軍事費負担の軽いことが経済成長の大きな要因の一つとされ、経済界にもいわゆるハト派や護憲派は少なくなかった。

他方、安倍内閣が武器輸出の制約を大幅に緩めたり、軍産学の共同研究を推進することで、直接の恩恵を受ける大手重工を筆頭とする軍需産業もある。

経済界が憲法改正を支持する見返りに税制改正など経団連が求める経済政策が有利に働く可能性を指摘する声もある。

 安倍首相の提案を受け、自民党への献金額の大きい経団連や同友会がどんな意見を改めて表明するのか。憲法改正ムードの盛り上げに一役買うことになるのだろうか。

長谷川 量一 (ジャーナリスト)



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[憲法考 識者に聞く]「自衛隊明記」国の義務…元防衛相 森本敏氏                       



2017年5月25日5時0分

安斎晃撮影

 

――安倍首相は、なぜこの時期に憲法改正の提案をしたのだろうか。


 首相にとってのレガシー(政治的遺産)は、北方領土問題、北朝鮮による日本人拉致問題、憲法問題を進展させることと推定される。


でも、領土問題と拉致問題は相手があることだ。今、憲法改正に前向きな勢力が衆参両院で改正発議に必要な3分の2を超える状況下で、歴代首相ができなかった改憲を成し遂げたいと考えていると思う。


 野党第1党の民進党は、自分たちの案は示さずに、「安倍政権下での改憲には反対」と主張している。中身の是々非々ではなく、


自民党案には何でも反対というだけでは物事は動かない。そんな中で首相が一石を投じたわけで、問題提起としては良かったのではないか。


 ――自民党は、改正原案の年内とりまとめに向けて動き出した。


 首相は戦争放棄をうたった9条1項、戦力不保持を規定する2項を維持した上で自衛隊の根拠規定を追加する案を示したが、


自民党が2012年に作成した改正草案では、2項を変更して「国防軍」の保持を明記する案を掲げている。


 首相案と12年草案には違いがあり、党内からは異論も出ているが、「国防軍」の表記には国民から抵抗感が強いと思う。


5年たてば、環境も政治土壌も変わるかもしれないが、政治の場で実現しそうな案を作らなければならない。首相案を反映させる手段を確立し、党内手続きを経て意見集約を図るべきだ。


 ――自衛隊の存在を憲法にどう明記すべきか。


 自衛隊は国民の安全や災害救助活動に従事し、国内外で高い評価を受けている。自衛隊員は「国民の負託を受けた上で任務を果たしたい」という気持ちが非常に強い。


日本の安全保障環境が厳しさを増す中で、憲法上、自衛隊の存在意義を明確にしておくことは国の義務だ。


 9条1項の維持はいいが、2項の「戦力不保持」を残すのは不合理ではないか。自衛隊は国際法上、海外では軍隊の構成員として扱われている。どう呼称するにせよ、憲法で認められた実力組織にするべきだ。


 2項は削除し、代わりに「国の独立と、国及び国民の平和と安全を守るために自衛隊を保有する。最高指揮官を内閣総理大臣とし、自衛隊の任務、役割、組織及び権限については法律で定める。


自衛隊は要請に基づき、国際平和と安全を守るために国際協力活動に寄与することができる」と書き込んではどうか。


国際情勢考慮 前文も改正


 また、9条を論じる前に、前文も改正すべきだ。「(日本国民は)平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」とあるが、


これは国際社会の現実を無視した70年前の理想主義だ。核・ミサイル開発などで安全が脅かされているのに、周辺国を信頼するリスクは負えない。


 ――公明党は「加憲」を主張している。


 確かに、公明党などが賛成しなければ改正は難しい。9条に関する首相案は公明党の考え方に近く、実現可能なものを目指そうという案だと評価できる。


自民党が首相案を採用し、公明党も賛同するのであれば、私は反対しない。まずは実現できるところから改正するのが望ましい。(聞き手 比嘉清太)


◆憲法9条2項=「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない」と定める。このため、「自衛隊は違憲」との批判を生んだが、政府は、自衛隊は自衛のための必要最小限度の実力組織であって「戦力」にはあたらないとの解釈を示してきた。「国の交戦権は認めない」とも明記している。

       ◇

 もりもと・さとし 拓殖大総長。自衛官出身で、外務省でも実務を担った。2009年に自民党の麻生内閣で防衛相補佐官に就任。12年6月から半年間、民主党の野田内閣で民間人初の防衛相を務めた。「図説 ゼロからわかる 日本の安全保障」(実務教育出版)など著書多数。76歳。





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自衛隊を「9条の例外」と記述 朝日「憲法社説」の誤りを正す 駒沢大学名誉教授・西修

駒沢大学名誉教授の西修氏(寺河内美奈撮影)駒沢大学名誉教授の西修氏(寺河内美奈撮影)








今月9日付の朝日新聞「社説」に紹介された憲法第9条に関する政府解釈の理解は、完全に誤っている。

一見して誤りであることに気づくので、何かフォローがあるかと思っていたが、これまでのところ、何もないようなので、ここで取り上げることとしたい。

 同社説は次のように記述する。

 「自衛隊は歴代内閣の憲法解釈で一貫して合憲とされてきた。

 9条は1項で戦争放棄をうたい、2項で戦力不保持を定めている。あらゆる武力行使を禁じる文言に見えるが、

外部の武力攻撃から国民の生命や自由を守ることは政府の最優先の責務である。

そのための必要最小限度の武力行使と実力組織の保有は、9条の例外として許容される--。そう解されてきた」

 問題は、自衛隊の存在を政府が「9条の例外」として許容してきたのかという点である。

 この点について、昨年9月に内閣法制局が情報公開した『憲法関係答弁例集(第9条・憲法解釈関係)』で確認してみよう。

同答弁例集の最初の項目には「憲法第9条と自衛権(自衛隊の合憲性)」との表題のもとに、以下のように記されている。

「憲法第9条は、我が国に対する武力攻撃が発生した場合のほか、我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、

これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある場合における我が国が主権国として持つ固有の自衛権まで否定する趣旨のものではなく、

自衛のための必要最小限度の実力を行使することは認められているところである。

 同条第2項は、『戦力の保持』を禁止しているが、自衛権の行使を裏付ける自衛のための必要最小限度の実力を保持することまでも禁止する趣旨のものではなく、

この限度を超える実力を保持することを禁止するものである。

 我が国を防衛するための必要最小限度の実力組織としての自衛隊は、憲法に違反するものではない」


 ≪協議を重ねた結果なのか≫


 政府は、第9条全体について、わが国が主権国家として固有の自衛権をもつことを否定しておらず、

自衛のための必要最小限度の実力を行使することは認められるとしたうえで、第2項については、「戦力の保持」を禁止しているが、

「必要最小限度の実力組織としての自衛隊」は、禁止されている「戦力」に当たらず、合憲だというのである。

政府は、一貫して、自衛隊の存在は「第9条の枠内」で、合憲であると説明してきている。

政府は、憲法上、自衛権行使の手段として、「戦力」(自衛のための必要最小限度の実力を超える実力)と「自衛力」(自衛のための必要最小限度の実力)とがあり、「自衛力」(=自衛隊)の保持は合憲であるとの立場をとっている。

 政府が自衛隊の存在を「9条の例外」と解釈すれば、9条軽視として厳しく糾弾され、とても耐えることができないだろう。

 いったい朝日社説は、どの部分をもって、「9条の例外」として、政府が自衛隊を許容してきているというのだろうか。

「社説」は、論説委員が十分に協議した結果、社論として外部に発表するものであろう。一記者の記事とは本質的に異なる。

まして、朝日は第9条にかかわる政府批判の急先鋒(せんぽう)としての姿勢をとってきている。

しかしながら、批判すべき政府の第9条解釈を正しく理解していないとすれば、その批判の根拠はきわめて薄弱なものとなる。信用にかかわろう。


 ≪改正で疑義の解消が必要だ≫


 朝日は、今後も当該社説の通り、政府の自衛隊合憲の根拠を「9条の例外」としてとらえ続けていくのだろうか。

そもそも朝日は、自衛隊を合憲、違憲のいずれの存在として解釈しているのか。合憲ならばその根拠は何か? 

自衛隊は、政府解釈と同じように、「戦力」でないという立場なのか、あるいはその実態からみて、「戦力」とみるのか。

もし、「戦力」であるとみるのならば、その「不保持」を明記している条項との関係でどう説明するのか。

自衛隊が違憲の存在であるとすれば、わが国の安全をいかにして担保するのか。みずからの立ち位置をはっきり示すことが必要ではないのか。

多くの人たちが最も知りたいことではないだろうか。

 政府の解釈は、確かに分かりにくい。その分かりにくさをいつまで放置しておくのか。また、憲法学者の多くや一部政党は、自衛隊を違憲の存在と解している。

自衛隊が発足してから63年がたち、国民の間に定着してきている。自衛隊をきちっと憲法に位置づけ、解釈上の疑義を解消することが求められる所以(ゆえん)である。

 国際平和の希求と推進をうたう第9条1項を残しつつ、平和と安全を保持するための国防組織をどう憲法に組み込めばよいのか。

ここに焦点を当てた憲法改正論議が進められなければならない。(駒沢大学名誉教授・西修 にし おさむ)




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「9条は危険」米国大手紙が日本に憲法改正を促す

JBpress 5/20(土) 6:05配信

  •  

 「日本の憲法9条は同盟国との集団防衛を阻止するため、日本にとって危険となりつつある」――。

 米国の大手新聞が最近の社説で日本の憲法9条を取り上げ、日本自身の防衛にとって危険だと断じ、改正を促した。

 このところ米国では、日米同盟の片務性という観点から日本の現行憲法への批判が出てきていた。そうした状況の中で、この社説は論点を憲法9条に絞り、現行の制約のままでは日本が中国や北朝鮮の軍事脅威に対処できなくなるから危険だとして改正を訴えた。

JBpress 5/20(土) 6:05配信

  •  

 「日本の憲法9条は同盟国との集団防衛を阻止するため、日本にとって危険となりつつある」――。

 米国の大手新聞が最近の社説で日本の憲法9条を取り上げ、日本自身の防衛にとって危険だと断じ、改正を促した。

 このところ米国では、日米同盟の片務性という観点から日本の現行憲法への批判が出てきていた。そうした状況の中で、この社説は論点を憲法9条に絞り、現行の制約のままでは日本が中国や北朝鮮の軍事脅威に対処できなくなるから危険だとして改正を訴えた。


■ 「日本の憲法改正の論議は遅すぎた」

 「ウォール・ストリート・ジャーナル」(5月8日付)は「日本の憲法の賭け」と題する社説を掲載した。

 ニューヨークを拠点とする同紙は米国で最大の発行部数を誇り、全米規模の販売網を持つ。インターネット版の読者数も新聞サイトとしては全米でトップを走っている。政治的には共和党寄り、保守志向とされるが、トランプ政権に批判的な論評も多く、政権側からたびたび非難を浴びてきた。

 5月8日付同紙の社説は、まず、安倍首相が最近、現行憲法を2020年までに改正したいと言明したことを取り上げ、「日本憲法は新しい現実に適合させるために刷新する必要があるという点で、安倍首相の改正への動きは正しい」と賛同する。そのうえで以下のような主張を述べていた。

 ・戦後の米国にとって日本に対する大きな懸念は、日本の軍国主義の復活を防ぐことだった。米軍の日本占領期に、ダグラス・マッカサー司令官の幕僚たちによって草案が作られた日本の新憲法は、9条で戦争を放棄し、軍隊の保有や「武力による威嚇または武力の行使」を禁じている。

 ・これらの禁止事項は、日本が民主主義国家となった以上、もう不要となった。だが、日本は米国の安全保障の傘下に避難していることに満足してきた。

 ・憲法9条は、もはや日本にとって危険になりつつある。なぜなら憲法9条の制約は、日本の同盟諸国との集団自衛を阻止するからだ。

 ・自衛隊は、日本が外部から直接的に攻撃された場合にのみ自衛を許されるという条項によって正当化されてきた。だが、今や北朝鮮の核兵器が日本や世界に対する脅威となった。中国も軍事力の行使範囲を拡大している。日本は自国が直接的に攻撃を受けていない状態でも、米国などとの共同の軍事行動に参加できる攻撃能力を持つ軍隊が必要となったのだ。

 ウォール・ストリート・ジャーナルの社説は以上のように述べ、経済改革のための諸課題が後回しになる政治リスクがあるとしながらも、「日本の憲法改正の論議は今や遅すぎたくらいであり、その議論は日本にとって極めて健全である」と強調していた。

■ 明らかに変わってきた米国の態度

 日本が同盟相手である米国とともに集団的防衛活動に加われない問題については、トランプ大統領も大統領選中から「今の日米同盟では、日本が攻撃されたときに米国は助けるが、米国が攻撃されても日本は助けない」などと発言し、繰り返し批判してきた。

 民主党側からも同様の声が上がっている。今年2月、下院外交委員会のアジア太平洋小委員会の同党側筆頭メンバーのブラッド・シャーマン議員は、「米国は日本の尖閣諸島を守る必要はない。なぜなら日本は同盟相手の米国が攻撃されても助けようとはせず、憲法の制約をその口実にするからだ」と述べ、日本の憲法の制約を「不公正」だと非難した。

 このように米国では最近になって、日本の憲法9条の規定が日本の集団防衛活動を阻み、日米同盟を一方的にしているという批判が広まってきた。

 これまで、憲法9条の規定が日本の防衛にとって、さらには日米同盟の機能にとって「危険」な障害になっていると断じる意見はほとんどみられなかった。だがここに来て、ウォール・ストリート・ジャーナルが社説で日本の憲法9条を正面から取り上げて「危険だ」と断定したことは、米国の日米同盟や日本の防衛努力に対する態度が根本から変わってきたことの反映だと言えそうだ。

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古森 義久





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安倍総理の憲法第9条改正発言後の世論調査

※最近の報道各社の世論調査のうち憲法9条改正問題に関連する部分をピックアップし、発表順

  に掲載した。

※数字は、すべて回答者全体に占める%で統一している。

 

 

(1)読売新聞世論調査(平成29年5月15日発表)       

 

◆安倍首相は、憲法第9条について、戦争の放棄や戦力を持たないことなどを定めた今の条文は変えずに、自衛隊の存在を明記する条文を追加したい考えです。この考えに、賛成ですか、反対ですか。

賛 成              53

反 対              35

答えない             13

 

※前回の読売新聞世論調査(平成29年4月29日発表)では、「あなたは、

憲法第9条について、今後、どうすればよいと思いますか」との質問に関して、

「解釈や運用で対応するのは限界なので、第9条を改正する」は35%だった。

 

◆安倍首相は、3年後の2020年に、改正した憲法の施行を目指す方針です。この方針に、賛成ですか、反対ですか。

賛 成              47

反 対              38

答えない             15


◆あなたは、今後、国会の憲法審査会で、憲法改正に向けた議論が活発に行われることを、期待しますか、期待しませんか。

期待する             76

期待しない            17

答えない              6

 

(2)産経新聞・FNN合同世論調査(平成29年5月15日発表) 

 

◆憲法9条を維持したうえで自衛隊の存在を明記することに賛成ですか

賛 成              55・4

反 対              36・0

わからない・どちらもと言えない   8・6

 

※平成29年4月18日発表の世論調査では、「憲法9条を改正することに賛成か」を質問したところ、賛成したのは29・7%だった。

 

◆各政党が憲法改正草案を作り、国民に示すべきか否か

示すべきだと思う         84・1

思わない             11・9


◆衆参両院の憲法審査会の議論に対して

活性化させるべきだと思う    75・6

思わない            18・9

 

(3)朝日新聞世論調査(平成29年5月16日発表)       

 

◆安倍首相は、2020年に新しい憲法を施行したいと述べました。憲法改正は2020年の施行をめざすべきだと思いますか。時期にはこだわるべきではないと思いますか。それとも、改正する必要はないと思いますか。

 2020年の施行をめざすべきだ 13

 時期にはこだわるべきではない  52

 改正する必要はない       26


◆安倍首相は、憲法9条について、戦争を放棄することや戦力を持たないことを定めた項目はそのままにして、自衛隊の存在を明記する項目を追加することを提案しました。このような憲法9条の改正をする必要があると思いますか。その必要はないと思いますか。

 改正をする必要がある      41

 その必要はない         44

 

※5月2日発表の世論調査では、「憲法第9条を変えるほうがよいと思いますか。変えないほうがよいと思いますか。」との質問に対して「変えるほうがよい」としたのは29%だった。




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日本会議地方議員連盟

  • Author:日本会議地方議員連盟
  •  日本会議(会長 三好達元最高裁長官)は、平成9年5月、各界代表や都道府県代表が参加して設立されました。元気で誇りある国づくりをめざして、超党派の国会議員懇談会(会長 平沼赳夫前経済産業大臣)の皆さんとともに全国で国民運動を推進しています。

     このたび、日本会議に所属する全国の地方議員が連携し、地方議会から「誇りある国づくり」を発信するため日本会議地方議員連盟を設立しました。(平成17年3月6日)

     議員連盟では、外交、防衛、教育、文化などの国の根幹に関わる基本問題に連携してとりくむネットワーク作りを進め、「憲法・教基法」の改正をめざします。

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    ■設立趣意書

     戦後わが国は、日本の弱体化を企図した占領政策の桎梏から抜け出せないまま、外交、防衛、教育、文化などの国の根幹にかかわる基本問題について、多くの病弊を抱えたまま今日に至っている。

     近年、新教育基本法の制定、国民投票法案の成立、さらには防衛賞昇格など、戦後体制を脱却する動きは注目すべきである。しかしながら、その潮流はまだ大きなものとはなっていない。

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     全国の良識ある地方議員が我々の趣旨に賛同され、あまたの先人が築いてこられた、この祖国日本を再建するため、我々は、下記の基本方針を掲げて献身することを誓うものである。

        (平成十九年十月六日)

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    1、皇室を尊び、伝統文化を尊重し「誇りある日本」の国づくりをめざす。

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    私たちはめざします。
    全国に3000名議員集団を!

    「誇りある国づくり」を掲げ、皇室・憲法・防衛・教育等の課題に取り組みむ日本会議と連携し、地方議会を拠点に、次のような運動を推進します。

    ①改正された教育基本法に基づき、国旗国歌、日教組、偏向教科書問題など、教育改革に取り組みます。

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憲法改正早期実現国会議員署名


■  422名  (11月21日現在)




憲法改正早期実現意見書採択可決


■36都府県 /59市区町村議会

■石川、熊本、愛媛、千葉、香川、富山、兵庫、鹿児島、群馬、栃木、岡山、大分、宮城、山形、高知、佐賀、埼玉、山口、長崎、宮崎、和歌山、岐阜、神奈川、大阪、福井、京都、茨城、東京、徳島、静岡、新潟、秋田、山梨、福岡、滋賀、長野

■【神奈川県】横浜市、川崎市、横須賀市、藤沢市、茅ケ崎市、逗子市、大和市、海老名市、座間市、秦野市、伊勢原市、小田原市、厚木市、愛川町、寒川町、箱根町【東京都】荒川区、小笠原村、日野市、中野区、府中市、町田市、調布市【千葉県】酒々井町【茨城県】常総市【京都府】綾部市【石川県】羽昨市、七尾市、内灘町【富山県】舟橋村、立山町、入善町、滑川市、富山市【大阪府】大阪市、和泉市【奈良県】田原本町【愛媛県】松山市、今治市、四国中央市【福岡県】福岡市、北九州市、川崎町、遠賀町、大川市、篠栗町、芦屋町、行橋市、春日市、糸島市、大木町、柳川市、【佐賀県】鳥栖市、佐賀市【長崎県】佐世保市、大村市、対馬市【熊本県】合志市、多良木町、菊陽町で可決


辺野古移設賛同  地方議員署名


■現在署名数 1812名(231議会)




私たちのめざす 方針と活動



一、新教育基本法に基づいた教育改革と教科書採択を推進する

一、議場への国旗掲揚を推進し、地方から誇りある国づくりを提唱する

一、議会否定につながる自治基本条例を阻止し、議会活動を活性化する

一、ジェンダー思想を相対化する、家族の絆を守る運動を推進する

一、時局問題への対応を敏速に行う

一、研修会、講演会を開催し、会員相互の見識と親睦を深める

一、全国に3千名の地方議員ネットワークを形成する

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■【人権救済法案問題】
●人権侵害救済法案に反対する意見書案

※人権侵害救済法案の問題点について

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■【自治基本条例問題】   
議会否定につながる自治基本条例の阻止を

①自治基本条例の問題点について

②外国人に対する住民投票権の付与について

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■【議場の国旗掲揚推進】
地方議会議場での国旗掲揚について

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■【外国人参政権問題】
●外国人参政権に反対する意見書採択について

反対決議は362市町村議会(H22年9月1日現在)

慎重議員署名4071名・535議会(同年9月1日現在)

慎重首長署名568自治体(7県知事221市区340町村長・同年9月1日現在)

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尖閣諸島上陸許可要望議員署名


      ↓
■議員署名用紙

現在 4182名
(387議会)

詳細はこちらをクリック

石垣市長・議長連名のお願い文ご活用下さい
      ↓
●石垣市連名の議員署名のお願い文







 
 
 
 

議会否定の自治基本条例