防衛省は13日、集団感染が起きたクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」などの新型コロナウイルス対応で医療従事者が不足している事態を受け、医師や看護師など医療関連の資格を持つ「即応予備自衛官」と「予備自衛官」を招集する準備に入った。
即応予備自衛官は元自衛官に限られ、今回は元医官や看護官らを対象とする。予備自衛官は元自衛官でなくても教育訓練を受ければなることができる。
いずれも非常勤の自衛官で、大規模な自然災害などで自衛官の不足が想定されるケースに招集される。
私たち地方議員は、かつて幕末の坂本龍馬らが幕藩体制を倒幕した草莽の志士のごとく、地方議会から「誇りある国づくり」を提唱し、日本を変革する行動者たらんことを期す。(平成17年5月30日~)
防衛省は13日、集団感染が起きたクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」などの新型コロナウイルス対応で医療従事者が不足している事態を受け、医師や看護師など医療関連の資格を持つ「即応予備自衛官」と「予備自衛官」を招集する準備に入った。
即応予備自衛官は元自衛官に限られ、今回は元医官や看護官らを対象とする。予備自衛官は元自衛官でなくても教育訓練を受ければなることができる。
いずれも非常勤の自衛官で、大規模な自然災害などで自衛官の不足が想定されるケースに招集される。
哨戒機活動は従来と変わらず
海自の護衛艦と哨戒機は平成21年から10年以上にわたり、アフリカ東部のジブチを拠点に、ジブチ沖のアデン湾で海賊対処活動に従事してきた。
今回の派遣において、哨戒機がやることは「今までと変わらない」(自衛隊幹部)ようだ。
哨戒機は海賊対処を続けつつ、新任務である情報収集も実施している。つまり二重任務を帯びているが、活動海域は今までと同じアデン湾が中心となる。
いずれの任務も、上空から船舶をチェックする点では同じだ。これまでも海賊対処活動の最中に不審な船を見つけることは多々あったが、海賊船ではないからといって放置したわけではない。実質的に情報収集もしていた。
海上自衛隊のP3C哨戒機(航空機)部隊が20日、新たな任務として中東海域での情報収集活動を始めた。2月2日には護衛艦(艦船)「たかなみ」も中東に向けて出航し、活動に従事する。ただ、一連の活動内容はあまり知られていない。一体、何のために何をするのか。
▽洋上と上空から船舶チェック
護衛艦は洋上、P3C哨戒機は上空から目視やレーダーにより、公海を往来する船舶をチェックする-。活動内容を要約すれば、こういうことである。船舶の船籍国、船名、船体の特徴、位置、方向、速度などを確認し、記録する。
その中で、不審な船を見つけるケースが想定される。例えば、義務付けられている信号を出さずに航行▽本来の目的地とは異なる方向に進む▽動きや積み荷、船員が不自然-などのパターンだ。こうした情報は政府内で共有される。日本船舶の航行の安全のために必要であれば、国土交通省を通じて船舶会社側に伝えられる。
▽哨戒機活動は従来と変わらず
海自の護衛艦と哨戒機は平成21年から10年以上にわたり、アフリカ東部のジブチを拠点に、ジブチ沖のアデン湾で海賊対処活動に従事してきた。今回の派遣において、哨戒機がやることは「今までと変わらない」(自衛隊幹部)ようだ。
哨戒機は海賊対処を続けつつ、新任務である情報収集も実施している。つまり二重任務を帯びているが、活動海域は今までと同じアデン湾が中心となる。いずれの任務も、上空から船舶をチェックする点では同じだ。これまでも海賊対処活動の最中に不審な船を見つけることは多々あったが、海賊船ではないからといって放置したわけではない。実質的に情報収集もしていた。
護衛艦の情報収集活動も、哨戒機同様、往来する船舶をチェックする点においては大きく異なるわけではない。ただ、オマーン湾やアラビア海北部を中心とする新たな海域で活動する。アデン湾の海賊対処では他国と担当エリアを分けるゾーンディフェンスを実施しているが、今回は他国と一線を画し、独自に航行する点も異なる。
▽民間船舶は今も丸腰で航行
中東海域のうち、特にイランに近いペルシャ湾やホルムズ海峡では、昨年6月に日本の海運会社のタンカーが何者かに襲撃されるなどの事件が発生している。
トランプ米大統領は昨年6月にツイッターで、日本が原油の62%をホルムズ海峡経由で輸入しているのに、米国がこのシーレーン(海上交通路)を護衛していると不満を漏らし、「すべての国は自国の船を守るべきだ」と主張した。他国もシーレーン護衛に乗り出す中、日本が何もしないわけにはいかなかった。
そもそも自衛隊の派遣の有無にかかわらず、年間3千隻を超える「丸腰」の民間船舶が中東から日本へと原油を運んでいる。日本は国民生活に欠かせない原油輸入の9割近くを中東に依存しており、日本関係船舶が航行をやめるわけにはいかない。中東情勢が不安定化する中、船舶業界では「自衛隊に保護してもらう必要まではないが、安心して航行できるよう中東海域の情報は欲しい」とのニーズが高まった。
中東の広大な海域を護衛艦1隻と哨戒機だけでくまなくカバーできるはずはない。ただ、日本が得た情報を交換するため、バーレーンの米海軍司令部に連絡員(LO)として幹部自衛官を派遣したことで、日本が立ち入らないペルシャ湾やホルムズ海峡も含めて米国の情報を得られ、情報収集能力は大幅に向上する-。政府はこう考えている。
また、海自の護衛艦が中東に展開することで、プレゼンス(軍事的な存在感)が増す。つまり米国とイランが対立する中で「万が一の際には駆け付けてくれる」との安心感を民間船舶に与える効果があり、船舶業界は派遣を歓迎している。
▽紛争地域に赴くわけではない
「危険な海域への派遣」との批判が出ている。中東情勢が緊迫化していることは間違いないが、政府は活動海域で危険性が増大しているとは判断していない。多くの人が誤解しているのがこの点だ。
米イラン衝突の地であるイラクの首都バグダッドと、海自の活動海域は遠く離れている。活動海域のうち、最もバグダッドに近いオマーン湾の西端(最奥部)でも約1500キロの距離がある。護衛艦が主に担当する「オマーン湾からアラビア海北部にかけての公海」や、哨戒機が飛行する「アデン湾」は2千キロ以上。1500キロといえば東京~平壌間よりやや遠い。2千キロは東京~台北間と同程度である。
今回、派遣海域の選定にあたっては、政府が伝統的友好国であるイランを過剰に刺激しない配慮もあるとみられる。ホルムズ海峡周辺でのタンカー護衛に向けた米国主導の有志連合構想とは一線を画しており、今のところイラン政府は派遣に理解を示している。河野太郎防衛相は「自衛隊が武力紛争に巻き込まれる状況ではない」と述べている。
ただ、イラン政府は革命防衛隊や過激派組織を統率できない。事態がエスカレートし、イランが米国の同盟国である日本を敵視し、自衛隊を標的にする可能性も、今後絶対にないとは言い切れない。日本政府はイランとの関係を維持する外交努力を続けていく必要がある。(政治部 田中一世)
衆参両院は17日、海上自衛隊の中東派遣について、政府が昨年末に閣議決定して以降初めての審議を実施した。米イラン対立で中東が不安定化する中、河野太郎防衛相は派遣予定海域の情勢に関し「自衛隊が武力紛争に巻き込まれるような危険があるとは考えていない」と述べた。
河野氏は衆院安全保障委員会と参院外交防衛委の閉会中審査で、中東が緊迫化していることは認め、「日本関係船舶の安全確保のため情報収集態勢の強化は必要」と意義を強調した。
また、バーレーンの米海軍司令部に海上自衛隊の幹部自衛官1人を連絡員として派遣し、16日に任務を開始したと明らかにした。米軍との情報交換を通じ、自衛隊が活動を行わないホルムズ海峡やペルシャ湾の情報を得られる見通しだ。
一方で不測の事態が発生し、武器使用が可能な海上警備行動を発令した場合の活動範囲については「(予定海域の)他の海域を排除しているわけではない」とも述べた。
海自P3C哨戒機部隊は20日、アフリカ東部ジブチ沖のアデン湾などで活動を始める。来月2日には護衛艦「たかなみ」がオマーン湾やアラビア海北部に向けて出港する。
河野太郎防衛相は10日、海上自衛隊の護衛艦「たかなみ」とP3C哨戒機に対し、防衛省設置法の「調査・研究」に基づく中東海域での情報収集任務の派遣命令を発出する。
哨戒機は11日に出国し、20日以降に活動を始める。2月上旬には護衛艦「たかなみ」も出港し、情報収集を強化する。
中東情勢は緊迫化しているが、海自の活動予定海域は米・イラン衝突の地となったイラクなどから離れており、政府は派遣方針を変えない考えだ。
海自は9日、幹部学校(東京都目黒区)で、たかなみが不測の事態に遭遇した際の部隊運用を確認する「図上演習」を行った。視察した河野氏は記者団に「万全の準備をして出発できるようにしっかり支えていきたい」と強調した。
P3C哨戒機は出国後、ジブチを活動拠点とし、平成21年から実施している海賊対処行動と情報収集の2つの任務を担う。
護衛艦は海上、哨戒機は上空から、目視やレーダーにより航行する船の種類、位置、進路などの情報を集める。不審船を発見したら速やかに国土交通省を通じて船舶会社に連絡する。
イランをめぐる情勢が悪化する中、政府・与党内では派遣について「緊張感が高まっているなら日本の船舶の安全のためにより重要になる」(自民党の岸田文雄政調会長)と肯定的だ。
年明け以降、関係省庁の幹部は連日首相官邸に参集し、中東情勢の分析をしているが、活動予定海域への影響はほとんど生じていないと判断している。
衝突はイラクの首都バグダッドを中心に発生している。哨戒機が活動を予定しているアデン湾やその東側の公海は2千キロ以上、護衛艦の活動予定海域の中で最も近いオマーン湾でも1千500キロほど離れている。
護衛艦は出港まで1カ月近くあるため情勢を注視するが、軍事衝突が拡大すれば遅れる可能性もある。
ただ、今回の派遣は武器使用が正当防衛や緊急避難に限られ「安全確保の面で不備がある」(自衛隊幹部)との声が強い。
不測の事態が生じた際、自衛隊法の「海上警備行動」に切り替えれば、より幅広い武器使用が可能になるが、保護できるのは自身および日本籍船に限られる。外国籍船の場合、日本人が乗っていても武器を用いて保護することができない。(田中一世)
安倍晋三首相は9日、11-15日の日程で検討してきた中東のサウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、オマーンの3カ国への歴訪について、予定通り実施する意向を固めた。複数の政府関係者が明らかにした。
米国とイランの情勢の緊迫化を受け、日本政府内には安全確保などへの懸念から歴訪を延期すべきだという意見もあった。しかし、首相は歴訪を模索し続け、トランプ米大統領が軍事力行使に否定的な考えを表明したことなどを受け、決断した。
首相は、関係国に対し中東地域の緊張緩和を働きかけるとともに、海上自衛隊の中東派遣に理解を求める予定だ。
安倍晋三首相が今年2月、多くの自治体が自衛官募集の協力を「拒否しているという悲しい実態がある」と発言したのを受け、
福岡市の高島宗一郎市長が確認し、いステム更新し名簿提供へ
現在、平成31年3月末時点で全1741の市区町村のうち、福岡市を含む931自治体が名簿を紙や電子媒体で一括提供をしておらず、自衛隊側が住民基本台帳から手作業で書き写していた。
自衛官の新規募集をめぐり、福岡市が防衛省に対象者名簿の一括提供を行う方針を固めたことが29日、分かった。市個人情報保護審議会に諮問し、目的外利用を認める答申が得られ次第紙媒体で提供する。
名簿を提供できなかった理由に台帳の電子管理システム上に対象者の抽出機能がないという制約があったことが判明。来年1月のシステム更新で制約が解消されるため一括提供に踏み切る。
こうしたシステム更新は全国の自治体でも進んでおり、一括提供できる環境整備が進むと期待される。
防衛省は自衛官募集にあたり、18歳前後と22歳前後の対象者に要項を送付している。その際、同省地方協力本部職員らが各自治体の住民基本台帳を基に名簿を作成。
しかし、平成31年3月末時点で全1741の市区町村のうち、福岡市を含む931自治体が名簿を紙や電子媒体で一括提供をしておらず、自衛隊側が住民基本台帳から手作業で書き写していた。
安倍晋三首相が今年2月、多くの自治体が自衛官募集の協力を「拒否しているという悲しい実態がある」と発言したのを受け、
福岡市の高島宗一郎市長が確認したところ、昭和63年に導入した市の住民記録システム(基幹システム)に生年月日などを指定して対象者を抽出する機能がなかったことが判明した。
同市の藤田三貴総務部長は「システム上、募集対象者に限定したデータが作成できなかった。他自治体も同じような状況ではないか」と説明する。
ただ、同市が令和2年1月、32年ぶりに更新するシステムには抽出機能が搭載されていることから、
防衛省に対象者名簿の一括提供の求めに応じることができると判断。市個人情報保護審議会に諮問するなど名簿の一括提供に向けた手続きを進めることにした。
矢野経済研究所の調査によると、自治体向けシステム市場は平成30年度、ここ数年保留されていた基幹システムの更新などに需要の軸足が移っている。システム更新によってハード面の体制は順次、整うとみられる。台帳閲覧すら認めない178自治体(30年度末)を含む6割超の市区町村でも一括提供できる環境が整うとみられる。

自衛官の新規募集をめぐり、防衛省が全国の自治体に募集対象者情報の一括提供を求めたのに対し、全国20政令市のうち、今春時点で大阪、京都、川崎、熊本の4市しか応じていないことが17日、同省への取材で分かった。平成7年の阪神大震災で自衛隊の支援を得た神戸市も今後は応じる方針だが、全国的にも約6割の自治体が応じていない。
防衛省では自衛官を募集する際、従来は各地方協力本部の職員らが各自治体に赴き、約1週間かけて住民基本台帳を閲覧。18歳前後と22歳前後の対象者を調べ、募集要項を送付してきた。
しかし、閲覧作業に時間を要するため、募集に必要な資料の提出を自治体に求めることができるとする自衛隊法施行令などに基づき、昨年度から全国の自治体に対象者の氏名、年齢、住所などの情報を「紙媒体または電子媒体」で一括提出するよう依頼を始めた。一括で受けることができれば、募集要項の送付を円滑に進めることが可能になるという。
これを受け、大阪市は今年度からDVDで、京都や川崎、熊本各市も紙媒体で一括提供を開始。大阪市では、安倍晋三首相が今年2月、多くの自治体が自衛官募集の協力を「拒否しているという悲しい実態がある」と発言したのを受け、当時の吉村洋文市長の指示で切り替えた。
また、神戸市も昨年度は地方協力本部から具体的な要請がなかったことを理由に応じなかったが、今年10月の市議会で、久元喜造市長が市議の質問に「自衛隊は阪神大震災など災害時に大きな役割を果たしている。対応に向けて検討する」と表明。早ければ来年2月にも、USBなど電子媒体で一括提供する方向で調整している。
防衛省によると、今年4月時点で一括提供に応じた政令市は4市のみ。全国1741市区町村でも3月末時点で約39%の683自治体。昨年の西日本豪雨などで自衛隊の支援を受けた広島市の担当者は「個人情報を一括提供するのは国の組織とはいえ、慎重に考えないといけない」と話す。
こうした状況に、ある政令市の関係者は「自衛隊は防衛や災害対応を担う。個人情報なので慎重に対応しているのかもしれないが、一括提供は法的に問題ない。積極的に連携を強化すべきだ」と指摘。防衛省の担当者は「今後とも協力が得られるよう、丁寧に対応したい」と話している。(木下未希)
これが自衛隊への嫌がらせの実態だ
防衛省は今回の災害時に、ツイッターで、セブンイレブン.ファミリーマート、ローソンの各店舗のお手洗いを使用させて頂くようお願いしたという。
現場における女性自衛官の比重が増す中なのでと断らなければならない。
過去に共産党などが、自衛隊の使用に難癖をつけたためではないか?
こんなやからに自衛官はいわれなき差別を受け続きけているのが実態である。
憲法に自衛隊を明記を
台風19号で各地に派遣された自衛官が、コンビニのトイレを使用させていただきます――。防衛省の公式ツイッターが、こんな投稿をした。
生活者からは「コンビニに入るのって、いけないのですか?」と当惑の声が上がったが、なぜわざわざ報告したのか。
■「現場における女性自衛官の比重が増す中...」
防衛省は2019年10月16日、「防衛省・自衛隊(災害対策)」ツイッターで、「至急を要する救助活動等において部隊の態勢が整うまで、セブンイレブン・ジャパン様、ファミリーマート様、ローソン様の各店舗のお手洗いを使用させて頂くようお願いをさせて頂きました。現場における女性自衛官の比重が増す中、ご厚意に感謝申し上げます」と投稿した。
投稿に対しては、
「コンビニに入るのって、いけないのですか?」
「こんな事を書かないといけない事に唖然」
と当惑する声が多数寄せられ、中には「こうやって書かないとクレーム入れる人が居るって事ですよね。悲しい」「このようなツイートが出ている時点で既にクレームが入っているのでしょう...」と背景を推察する向きもあった。
元陸上自衛官で「ヒゲの隊長」として知られる佐藤正久参院議員は投稿を引用し、「コンビニに自衛隊が入っているのをサボっているとの批判も過去にはあったようだ。災害派遣時にコンビニに自衛官がいるのは、トイレか物資輸送支援がほとんどです」などと事情を酌んだ上で、理解を求めている。
台風19号による被害拡大に伴い、民間人である予備自衛官と即応予備自衛官に招集命令が出された。広域で長期にわたる見通しの災害派遣を持続するためだ。
防衛省・自衛隊は当面約200人を招集し、状況によって最大1千人規模への増加も検討している。
予備自衛官は元自衛官でなくても教育訓練を受ければ任用され、現在約3万4千人。即応予備自衛官は原則として元自衛官に限られ、約4500人いる。
普段は企業で働くなどしているが、有事や大災害時に自衛官の不足を補うため臨時に自衛隊の活動に加わる。一定の手当が支給される。
台風19号の被災地入りは早くても16日になる見通し。危険性が高くない給水や入浴、炊き出しなどの生活支援が主な任務になる。練度の高い即応予備自衛官は行方不明者の捜索など緊急性の高い任務に組み込まれる可能性もある。
台風19号による災害派遣は、岩手県から長野県に至る1都11県に広がった。断水や住宅浸水が相次いでいるほか、千曲川が氾濫した長野市などでは避難生活が長引く恐れがある。
河野太郎防衛相は15日、記者団に「生活支援のニーズが高まってきたので、しっかり対応できるようにしたい」と語った。
一方、国防に関わる警戒・監視活動に隙を作るわけにはいかず、個々の自衛官や部隊は日々の必要な訓練を続ける必要もある。このため、「正規の自衛官だけで数カ月間、災害派遣のローテーションを組むのは負担が重すぎる」(自衛隊幹部)という。
予備自衛官の招集は平成23年の東日本大震災、即応予備自衛官は昨年9月の北海道胆振(いぶり)東部地震以来だが、それぞれなり手不足の課題を抱えている。
現在、即応予備自衛官の定員充足率は6割弱、予備自衛官は7割程度にとどまっている。即応予備自衛官は年間30日間、予備自衛官は5日間の訓練が必要で、本人にも職場にも負担がかかっているのが一因だ。
防衛省は平成30年、招集中もしくは招集時のけがで業務を休む場合、雇用企業に1日3万4千円を支給する制度を創設したが、企業側の人手不足が解消されるわけではない。
自衛隊幹部は「予備自衛官と即応予備自衛官は、万全の国防と災害対応を両立するために重要な存在だ。企業の理解を得ながら人材を確保していきたい」と話している。(田中一世)



この年末、政府が改訂する「防衛計画の大綱(防衛大綱)」には、地上配備型の弾道ミサイル迎撃システム「イージス・アショア」導入や護衛艦「いずも」に戦闘機を搭載する“空母化”構想も盛り込まれる。
防衛予算は膨らむばかりだが、実は深刻な問題がある。それらを操る自衛官が足りないのだ。
***
外国人労働者の受け入れを拡大する「改正入管難民法」が成立した。
「深刻な人手不足に対応するため、即戦力になる外国人材を期限付きで受け入れる」
と、安倍晋三首相(64)は言うのだが、人手不足は民間企業に限った話ではない。自衛官への志願者が減少しているという。
今年3月末現在、陸海空合わせた自衛官の定数は24万7154人に対し、現員は22万6789人で充足率は91.8%。9割以上ならば、それほどでもないと思われるかもしれない。
だが、幹部(92.6%)や准尉(93.7%)、曹(98.8%)と命ずる者はいても、それに従う兵(士)は73.7%しかいないのだ。
防衛省は今年10月、自衛官候補生の採用年齢の上限を26歳から32歳に引き上げた。28年ぶりのことだ。だが、それで志願者が殺到することはない。採用年齢の引き上げに加え、定年年齢の引き上げ、女性自衛官の積極的登用、さらに「防衛大綱」には省人化を図るため無人化技術開発も盛り込まれるという。元自衛官は言う。
「防衛省がせっかく空母を作っても乗組員がいない、安倍首相が安保法制をまとめても海外派遣する兵がいない、なんて笑い話になっているそうです。朝日新聞などは『安保法制のせいで、志願者が減った』なんて記事にしていますが、
安保法制の成立で辞めたなんて奴も聞いたことがありませんし、戦争に行くかもしれないから志願しないなんてこともないでしょう。そもそもそんな人間なら必要ないです。
ただ、兵が足りないのは事実です。ですから、いわゆる契約社員である任期制自衛官の採用年齢を引き上げたわけです。しかし本来なら、採用年齢よりも待遇を引き上げるべきです。
自衛官候補生を経て、2等陸・海・空士に任官しても月給16万7700円です。イージス・アショア2基で2352億円使うのだったら、隊員の待遇も考えてほしいですね」
現在、募集相談員を務めている元自衛官も言う。
「やはり少子化と景気の良さが、志願者減少に影響しています。民間でも売り手市場の今は、敢えて自衛隊に入ろうという若者は減るものです。高学歴社会となり、中卒、高卒で入ろうという者も少なくなっています。それに若者の気持ちというのかなあ、彼らの興味は我々の時代とは違うんですよ」
かつて自衛隊員になる魅力のひとつと言えば、免許の取得だったが、
「今の若者は、免許の取得に魅力を感じない子が多い。普通自動車免許のみならず、大型自動車免許やヘリコプター、パイロットなどの操縦資格、戦車を運転するための特殊免許……、様々な免許が自衛隊内で取得できるのですが、将来、役立つとか、そういったことは考えないようです。
むしろ、メールやSNSで外部との通信が自由にできないことが敬遠されます。特に海上自衛隊は、演習で何ヶ月も遠洋航海に出ることがあるが、陸が見えなくなれば携帯電話やスマホなどつながりません。
現在は、私用メールは艦内のサーバーに貯め、定期的に衛星通信で送信するようになりました。それでも、何ヶ月も航海に出るため、人気がないんです。地元にいたいので、転勤も嫌がるくらいですから。我々の頃は加山雄三さん(81)など、“海の男”という憧れがいたものですが……今は男のロマンなんて通じません」
隊員募集業務を委嘱された相談員が何をするかと言えば、
「様々なPR活動に努めています。でも高校に自衛隊の音楽隊を連れて行こうにも、『施設内で演奏するな』とか『制服で来るな』と言われることもあります。ごくごく一部の声だと思いますが、今はクレーム社会。
そうした声が上がると、学校も無視できませんからね。ですから、ポスターにアニメを使ってみたり、SNSで広報活動をしてみたり、いろいろとやってはいます。ドラマや映画でヒットした『海猿』で海上保安庁への志願者が急増したように、そういった作品もできればいいのですが……」
もっとも、東日本大震災での自衛隊員の活躍で志願者が増えたとの報道もあった。
「東北では今も志願者は比較的多いと聞きます。関西でも阪神・淡路大震災のあとは志願者が増えましたが、そればかりを頼りにするわけにもいきませんからね。結局は、やりがい、日本に必要であること、真の魅力を愚直に説明するしかないんです」(同・相談員)
待遇についてはどうか。
「たしかに給料は恵まれていないところもありますが、それは我々ではどうしようもないし、すぐに改善できる話でもない。せめて、自衛官に誇りを持てるようにできないかとは考えることはあります。
憲法に明記されることも結構ですが、欧州の軍人であれば、公共の交通機関が半額であったり、美術館は無料ということもある。細かいことかもしれませんが、そうしたことは現役の隊員にとっては『感謝されている』と実感でき、名誉に感じると思います」(同・相談員)
自衛隊を外国人労働者に任せるわけにはいかないのだ。
自衛隊・統合幕僚監部の発表によると、2017年度の災害派遣件数は501件でした。そのうち、自衛官5000名以上を派遣する大規模災害派遣は、2017年7月に発生した九州北部豪雨、福井県における大雪などが挙げられます。2018年度の大規模災害派遣は、7月のいわゆる西日本豪雨、そして9月6日の北海道胆振東部地震と続きます。
こうした大規模災害派遣が目に付くなかで、実は自衛隊が行う災害派遣で最も件数の多いのが「急患輸送」です。2017年度の501件ある災害派遣任務のうち、実に約80%以上の401件がこの「急患輸送」に係る災害派遣でした。
そもそも、なぜ自衛隊が「急患輸送」を行っているのでしょうか。 救急車による病院への搬送は、消防庁の行政サービスのひとつですが、離島の場合はどうでしょう。
日本の有人島である離島のほとんどに大きな病院はありません。あっても診療所などの小さな施設で、そこでは大規模な手術などは行うことができず、こうした急患発生時には島外の大きな病院まで患者を運ぶ必要があります。
このような場合、通常であれば、離島のグラウンドなどに消防のヘリコプターが出動し対処することが第一義となります。
ところが、消防庁ではそうしたヘリによる患者の搬送を、民間の航空会社に委託しており、そしてその多くが夜間対応不可です。
沖縄県では、2018年度以降に、県の消防防災ヘリコプター導入の可否を決定すると発表しているのみで、しばらくは県独自の消防ヘリは導入されないと考えられます。ちなみに、総務省・消防庁が発表する資料では、ヘリコプターの操縦資格を持っていない者をパイロットにするためには、ひとりあたり約6000万円の養成費用がかかるとしているため、こうした諸経費の負担についても大きな問題を残しています。
このように様々な理由から、自治体の消防ヘリやドクターヘリの導入が遅れるなかで、自衛隊の航空機たちが、離島などにおける「急患輸送」で活躍しています。
自衛隊が行う「急患輸送」数を都道府県別に見てみると、2017年度で最も多いのが沖縄県の148件で、次いで長崎県の110件となっています。陸海空別で見てみると、陸上自衛隊が192件で全体の48%を占め、次いで海上自衛隊が181件の45%、航空自衛隊が28件の7%となっています。これらの数値は、直近5年間ほぼ横ばいで推移していて、今後も同様の派遣件数になると予想されます。
このなかで、最も派遣件数が多いのが、沖縄の那覇基地に所属する陸上自衛隊第15旅団隷下の第15ヘリコプター隊です。
第15ヘリコプター隊は、多用途ヘリコプターUH-60JAと輸送ヘリコプターCH-47J/JAを運用していて、24時間態勢で10名の隊員が「急患輸送」のために待機しています。前身である第101飛行隊が編成された1972(昭和47)年から2018(平成30)年11月15日現在までの「急患輸送」件数は9381件、人数にして9739名にも上ります。
2018年10月に行われた自衛隊観閲式のなかで安倍首相は、2007(平成19)年3月30日に発生した、第101飛行隊(現第15ヘリコプター隊)の墜落事故について触れました。
「急患輸送」に向かうため那覇駐屯地を離陸した建村3佐(当時)を機長とするCH-47JAは、患者が待ち受ける鹿児島県徳之島町のグラウンドに向かいました。現地は濃霧で視界が悪く、最初に試みた着陸はうまくいきませんでした。着陸の代替場所として徳之島空港への着陸を調整するも、刻一刻と容態が悪化する患者を救出したい一心で、建村3佐は、もう一度グランドへの着陸を試みようとした際に、隊員4名が乗るCH-47JAは、徳之島北部にある天城岳(標高533m)の山頂付近へ墜落したのです。この事故により建村3佐と同乗していた3名の、計4名の自衛官全員が命を落としました。
急患輸送任務のなかで発生した墜落事故は、もう1件あります。それは、2017年5月に、北海道の丘珠駐屯地に所属する「LR-2」連絡偵察機が、急患を迎えにいくために函館空港へ向かうさなかに、標高約333mの山中に墜落しました。この事故でも乗っていた陸上自衛官4名が殉職しています。
こうした事故の後でも、自衛隊は「急患輸送」を取りやめていません。その理由は、たとえ困難な状況であっても、国民の生命財産を守ることが主任務である自衛隊ならではの存在理由にあります。
また、自衛隊が救助に向かう先は、警察・消防・海上保安庁などが対応できない過酷な環境である場合が少なくありません。そのような厳しい任務を達成するために、隊員たちは日々努力を重ね、訓練に勤しんでいます。
こうした「急患輸送」は、自衛隊法第6章「自衛隊の行動」のなかで規定されいる「自衛隊法第83条」に、「災害派遣」として明記されている任務のひとつです。そのため、この「急患輸送」も自衛隊本来の任務であるといえます。
ちなみに自衛隊は、消防のほかにも海上保安庁と連携して「急患輸送」を行う場合もあります。この場合は、特に海難事故などにおいて連携を取ることが多いですが、たとえば、東京都の小笠原諸島では、父島に海上自衛隊の基地があるため、そこから飛び立った海上自衛隊のUH-60Jヘリコプターが急患を乗せたあとに、滑走路がある硫黄島まで患者を運び、そこから海上保安庁や自衛隊の飛行機で羽田空港まで「急患輸送」をすることもあります。
こうした「急患輸送」ではヘリコプターの活躍が多く語られますが、実は陸上自衛隊が保有する唯一の固定翼機(いわゆる飛行機)「LR-2」連絡偵察機も急患輸送任務に投入されています。固定翼機は航続距離が長く、速度もヘリコプターより早く飛べますが、離着陸できる滑走路がないと運用できないので、使用場所は限定されてしまいます。
大きく取り上げられることがない自衛隊の災害派遣任務のなかには、こうした離島における「急患輸送」任務も存在しています。今日も、どこかで発生した急患を自衛隊が輸送し、尊い国民の命を繋いでいるのかもしれません。
矢作真弓(軍事フォトライター)
元海上自衛隊自衛艦隊司令官の香田洋二氏が、韓国による国際観艦式での自衛艦旗「旭日旗」の掲揚自粛要請について語った。
無理筋かつ短絡的要求
現役時代から韓国との仲を良好に保つべきだと強く主張してきた。海上自衛隊関係者のなかでもきっての“親韓派”だと自任している。しかし、今回の自衛艦旗の掲揚自粛要請には、さすがに絶望した。
海自の自衛艦旗は他国軍の軍艦旗に当たる。軍艦旗は国の主権の象徴だ。各国海軍の兵士は有事に国を守るために戦う。
この際、守るべき国家とは各兵士により異なるが、一般的には家族や文化そして社会的な価値観などの身近なものから、国家主権まで極めて幅広い概念であると考えられる。それを象徴的に示すものが国旗であり軍艦旗なのだ。
韓国はそれを「降ろせ」という。国内法や国際法に違反することに加え、著しく礼を欠く行為でもある。他国の軍に敬意が払えないということは、自国の軍にも本当の意味での敬意は払えないということだ。
その意味で、韓国は自分たちの国のために戦った先人や、今の軍人をもばかにしていることになる。
さらに、韓国は外交力や統治力の無さまで露呈した。どの国も、自国の世論は政府がしっかりと管理すべきで、相手に安易に解決を求めるべきではない。
いくら国内に厳しい反日世論があるとしても、韓国が自国で観艦式を開催する以上、日本が安心して参加できる環境を整えるのが当たり前であり、主催国の責務でもある。
その努力をせずに、日本に掲揚自粛という“無理筋”かつ短絡的な要求をする。自分たちの無能さを世界に発信しているようなもので、墓穴を掘っている。もしそうでないのなら、政府が意図的に反日世論を引き起こしていると思われても仕方がない。
韓国の要求を断固拒否し、自衛艦の派遣を見送った日本の対応を高く評価する。もしつまらない忖度(そんたく)をして自衛艦旗を降ろすようなことをしていたら、わが国の国際的威信や尊厳の失墜はもとより、日本の防衛態勢にもマイナスの影響を及ぼす可能性があった。
考えてほしい。海自の誇りであり、主権の象徴でもある自衛艦旗を、少し強く要請されただけでやすやすと降ろす日本の姿を、中国はどうみるか。
おそらく「尖閣諸島(沖縄県石垣市)でも圧力を強めれば日本は引く」と考え、周辺海空域での軍事活動をエスカレートさせる可能性がある。北方領土を占拠するロシアしかりだ。
【ソウル=名村隆寛】韓国南部の済州島で11日、観艦式の海上パレードが行われたが、パレード中は艦艇上に自国国旗と韓国国旗のみを掲げるよう求めていた韓国海軍の異例の通知には従わず、参加国のうち数カ国が自国の軍艦旗を掲げたとみられる。
海外からは米国の原子力空母など10カ国の艦艇15隻が参加した。現地からの映像や情報によると、このうち軍艦旗として国旗を使用している米国を除き、オーストラリア、タイ、シンガポール、カナダなどの艦艇が国際常識に従い、軍艦旗を下ろさずパレードに参加したもようだ。
パレード中の“軍艦旗自粛”の通知は事実上、日本から参加する予定だった自衛艦旗(軍艦旗)「旭日旗」の掲揚を、韓国政府が「戦犯旗」だと反発する国民感情を理由に要求したものだった。
日本政府は、自衛艦旗掲揚が国内法令で義務づけられているほか、国連海洋法条約上の船舶の国籍を示す標識に該当することを理由に反論し、派遣を見送った。
韓国軍関係者によると、軍艦旗自粛をめぐる通知に変更はないという。一方で、軍艦旗を下ろさずに参加した国に、韓国が抗議したかどうかは不明だ。観艦式には日本のほか、中国も艦艇の派遣を見送った。
韓国「中央日報」の記事に韓国の国民感情が露呈。
パリではナチス・ドイツのハーケンクロイツ模様は使用厳禁で罰金刑にもかかわらず旭日旗は堂々と行進できると嘆き。
また、ロシアワールドカップ(w杯)でも旭日旗ファッションが堂々と販売されていると訝り。。
さらに、名品ブランド「ディオール」は、今年4月に中国上海で開かれた2018春夏ファッションショーで旭日旗を連想させるようなドレスを公開したと憂い。
当時、クリエイティブ・ディレクターのマリア・グラツィア・キウリ氏は「旭日旗ではなく扇をモチーフとして作ったドレス」と釈明したが、
韓国・中国ネットユーザーからの非難を避けられなかった、と念押している記事に韓国国民の心情が吐露されているようだ。
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「自衛隊ができない40のこと 40」
自衛隊には「任期制自衛官(自衛官候補生)」という「ある一定期間だけ自衛隊に勤める」採用枠があります。任期が終われば一般企業に就職することが前提です。自衛隊はその性質上、若くて体力のある世代の人員をたくさん必要とするので、若い一時期だけ自衛官として働き、その後は一般企業で働いてもらうという自衛隊ならではの採用形式です。途中で試験を受け、任期制から曹に昇任することも可能ですが、任期を勤め上げ任期満了金(特例退職手当)をもらって別の道に進む人も多数います。
自衛隊は若い隊員をその時期だけ多数必要としていますから、期間限定の採用形態に応じる隊員のために、自衛官の募集パンフレットには、任期満了までに退官後の再雇用に有利な技術を習得できると書いてあります。
自衛官はその仕事に応じて様々な資格や免許、技術が必要になってきます。航空機のパイロットは航空機の操縦技術を学び、護衛艦などの船を操縦する人は、船を動かす技術を学びます。航空管制官は航空管制の技術を学びますし、武器弾薬を使うセクションでは危険物取扱に必要な技術を学ばないといけないでしょう。
こうした必要技術を身につけるために、自衛隊内には学校があり、自衛隊の外に出なくても技術が学べるようになっています。術科学校と呼ばれる自衛隊内の学校がそれに当たります。
そこで様々な技術を学ぶのですが、自衛隊内での資格は、自衛隊外の免許制度とリンクしていないことが多いのです。だから、自衛隊の募集パンフレットには「様々な免許が取得できる」とは書かれていません。「免許取得」と技術習得では大きな差があります。再就職することを考えると、ただの技術習得では話になりません。
◆自衛隊のパイロットは航空法の適用除外
米軍では、軍で取った免許はすべて民間でも有効です。国のために命を懸けた米国退役軍人には手厚くしてあげたいという考え方ですが、日本では逆に「税金で賄っているのだから自衛隊は我慢しろ」という感覚なのです。
お国柄で全然違います。米軍で使っていた免許は、軍を辞めてもすぐに米国の企業で使えます。パイロットは空を飛べ、艦艇の乗組員は船を操縦できます。
しかし、自衛隊の技術習得は免許制度とは別物です。自衛隊内で習得した技術は、自衛隊から外に出ると免許として通用しないものが多いのです。この不思議な制度は早く解消すべき重要な問題です。
一例を挙げると、自衛隊のパイロットは航空法の適用除外であり、免許が無くても操縦ができるという仕組みです。
だから、自衛隊以外で飛行機を操縦するには、計器飛行課程という自衛隊内の教育を受け、事業用操縦士の免許を取ることが最低限必要です(これは自衛隊内で免許取得が可能です)。ただし、これでは民間機の飛行機は操縦できません。
さらに、民間機パイロットとなると、事業用操縦士の他に計器飛行証明、航空無線通信士、航空英語検定を持ってないとダメです。その免許すべてを国内で取得しようと考えると500万円から1000万円の大金を支払い、新たに免許を取る必要があります。
航空機の操縦士不足問題の対処として、最も高額な費用の掛かる実機実習を免除し、官民での協定を結んで、一定数のパイロットを民間に登用する仕組みはできたようです。
しかし、狭き門です。ヘリパイロットは別の仕組みですが、こちらも甘くはありません。せっかく自衛隊で得た高度な航空機パイロット技術が即座に実社会で役立てられないのです。
民間航空会社には自社養成で免許を取らせてくれた佳き時代もあったようですが、今はフルスペック免許がないと採用されないのが現状です。パイロットの再就職ハードルはトンデモなく高いのです。このような自衛隊内の技術(制度)と一般社会の免許制度の違いはあちこちにあります。
◆自衛隊での技術がそのまま免許とみなされるわけではない
パイロットだけではありません。自衛隊の船の航海や機関・運用などの技術は、自衛隊内でしか使えません。海上自衛隊の艦艇乗組員が退職後に船の仕事をしたいと考えると、そのための免許を新たに取得しなければ船に乗れないのです。
日本では水先案内人の高齢化が問題になっています。たくさんの多数の船が行き交う大きな港や海峡や内海で、その海域に不案内な外航船や内航船の船長さんたちを補助する仕事です。安全で効率的な航海のための専門家で、必要不可欠な仕事です。
この仕事に就くためには日本では水先人免許(国家資格)が必要です。海上自衛隊の艦艇勤務の人たちにはその仕事に精通している人も多いのですが、それでも免許取得が必要です。
近年、制度が緩和され、海自の大型艦艇の艦長経験者には、海技免状が無くても海技大学校の水先案内人課程への入校する門戸が広がり、最終的には海技免状もとらなければならないものの、最短1年ほどで水先案内人になれるよう条件緩和されました。それでも自衛隊での技術がそのまま免許とみなされるわけではないのです。
他にも自衛隊内には電気の技術やボイラーの技術、エンジンや通信の技術などを教わる学校があります。そこで受けた教育で実際に仕事をし、一定の技術力を身につけるわけですが、それも民間での免許や資格とはならないことが多いのです。
任期制自衛官という雇用形態があり、定年も早いのに、自衛隊内での技術が退職後の就職に使える免許とならないのでは安心して仕事ができません。
自衛隊内の術科学校でも一般の免許がとれるよう、制度変更するべきと思います。ある一定期間で退職する自衛官が外で使える免許を持っていれば、その技術を社会に即還元できます。せっかくの技術習得が自衛隊外では免許としての価値を認められないなどというのでは、頑張った隊員たちが報われません。自衛隊での技術が免許や資格として自衛隊外でも通用するのであれば、自衛隊で技術習得に励むモチベーションも上がるはずです。
多くの自衛官の定年退職は53歳から56歳と若いため、定年から年金がもらえるまでの生活を考えると、自衛隊内で培った技術が定年後の元自衛官の生活を支えることができます。米軍のように軍で使う免許はすべて外でも同様に使えるようにすれば、隊員の士気は上がり技術が社会に還元され、経済の活力にもなります。自衛隊員の老後の生活が安定していれば、自衛官になりたい人も増えるはずです。自衛隊と民間の免許制度についての調整は国益にもかなうと思うのですが、いかがでしょうか。<文/小笠原理恵>
【小笠原理恵】
国防ジャーナリスト。「自衛官守る会」顧問。関西外語大学卒業後、報道機関などでライターとして活動。キラキラ星のブログ(【月夜のぴよこ】)を主宰
