憲法記念日の3日、東京都内で改憲を訴える集会「国難迫る 急げ、憲法に国防条項・緊急事態条項の明記を!」(民間憲法臨調など共催)が開かれた。改憲勢力として国会の憲法論議を主導する自民党や公明党、日本維新の会、国民民主党の担当者が出席し、自衛隊の明記や緊急事態条項の新設などに意欲を示した。また、岸田文雄首相(自民総裁)がビデオメッセージを寄せた。
集会では民間憲法臨調の櫻井よしこ代表が「憲法改正(の議論)について、はるかにわれわれ国民の方が前を走っていないか。政治は国民の意思をもっと吸い上げてほしい」と叱咤(しった)激励した。また、北朝鮮の弾道ミサイル発射などにより国際情勢が悪化する中、「直ちに憲法改正に取り組んでほしい。そうでなければ間に合わない」とも訴えた。
続いて登壇した前防衛事務次官の島田和久氏は、「自衛隊の行動に大きな制約を課している憲法のもとで日本に住む人々、海外で活躍する多くの日本人の命を守り抜いていけるのか」と問題提起。また、自衛隊違憲論が払拭されていない現状に触れた上で、「(憲法に)明確な位置づけを与えることが日本の平和を揺るぎないものにしていく最善の道ではないか」と強調した。
与野党から自民の柴山昌彦元文部科学相、公明の浜地雅一衆院議員、維新の音喜多駿政調会長、国民民主党の玉木雄一郎代表が出席した。