千葉県が「(仮称)千葉県多様性が尊重され誰もが活躍できる社会の形成の推進に関する条例」の骨子案へのパブリックコメント(意見公募)への意見提出状況をまとめたことが7日、分かった。
669人・団体が提出し、延べ1279件の意見があったとしている。12月議会に条例案を提出する方針の県は、各会派に8日、意見提出状況など条例案について説明する予定。
意見提出状況では、単純な賛成、反対の集計は困難であるとして、主な意見に分類し、件数(暫定値)などを紹介している。
主な意見の内訳では「条例の趣旨に賛同」47件、「条例制定後の施策への期待」42件、「条例制定に対する懸念(外国人関係)」81件、「条例制定に対する懸念(LGBT関係)」175件、「『性自認』の文言を修正・削除すべきとの意見」42件、「条例化する必要性がないとの意見」112件、「時期尚早・議論不足との意見」58件、「社会の活力向上や活躍よりも、その人らしく生きられることや生きづらさの解消を重視すべきとの意見」155件、「差別禁止や罰則規定を設けるべきとの意見」44件、「男女共同参画条例に関する意見」56件。
趣旨に賛同では「在住外国人が増える中、今まさに必要とされている」など2つの意見を紹介した。
施策への期待では「性別を問わず、法律婚を選ばなかったカップルの権利を守るパートナーシップを県全体で認めていただく流れになることを期待している」といった3つの意見を紹介している。
一方、外国人関係の懸念では「外国籍の人によるさまざまな問題が起きており、課題解決が先ではないか」など2つの意見を載せた。
LGBT関係の懸念に関しては「性自認を主張するだけでそれが尊重されることには反対。一般的な県民や女性や子供の安全な暮らしが損なわれ性犯罪などの可能性が増加してくると思われ不安」など2つの意見を記している。
条例化する必要性がないとの意見では「日本はもともと多様性に富んだ国柄なので、わざわざ条例は作る必要はない」など2つを紹介した。
その他として、「東京2020五輪・パラリンピック県内開催、成田空港の機能強化、道路ネットワークの整備進展は、多様性尊重と関係ないのではないか」といった3つの意見が示されている。
集計では、参考値として女性407▽男性211▽団体21▽不明30-から意見が寄せられたと明記している。
県政策企画課は取材に対し、「22日の議会開会の前には集計結果の詳細を公表したい」と応えた。