9月29日の日本軍の強制の記述を削除した教科書検定を撤回し、記述復活を求めた沖縄県民集会以来、11万人という虚偽の数字がひとり歩きし、沖縄県民の総意だとして、検定撤回派は文科省に対して、露骨な政治介入をし、渡海文科省は訂正申請という前代末聞の方式で検定を覆して修正しようとし、このままでは時の政治状況によって、いくらでも記述内容が書き直されるおそれがあった。
全国の良識ある人々からの文科省への抗議、日本会議国会議員懇談会と教科書議連が政府に対して度重なる要望も、検定制度の空洞化の水際で留める大きな力となったと確信する。
周知の通り、左派は歴史の真実の前に沖縄県民の総意が大切だとし、虚構の11万人に真実性を持たせようとしたが、ところが実際に集会の参加者は2万人にも満たなかった。
さらに全国の学生有志の全日本学生文化会議のメンバーが11月初旬に約1週間、件奈丁前、琉球大学において行った723名の対面アンケートでは、県民大会に「参加した・参加したかった」と回答した335名にその理由を聞いたところ、実に48%(161名)が「集団自決の事実を伝えたかった」と答え、「軍命令を教科書に記述させたい」の26%(86名)を大きく上回り、沖縄県民は集団自決の事実を伝えたいのであって、必ずしも軍命令の有無にこだわってはい
ないことがわかったのだった。
このことは、教科書から集団自決という事実を削除することには非常な危機感を募らせているにもかかわらず、その原因については正しい知識や情報を持ち合わせていないことを意味する。
また、集団自決をめぐる「軍命令」の話を聞いたことがある人は78%に上ったものの、昨年8月に照屋昇雄氏が「遺族たちに(戦傷病者戦没遺族等)援護法を適用するため、軍による命令ということにし、自分たちで書類を作った」という新たな証言が文科省の検定意見がついて背景にあったことについても8割の県民は知らなかったといい、「軍命令」を知っていても、その背景についてはほとんどの県民は真実を知らなかったという結果がわかったのであった。
従って、既に左派が主張する県民の総意とは集団自決の真相を知らない人々
の、単に自決という事実だけは抹消したくなかったという積み重ねに他ならず、県民の真実の声ではなかったのである。
しかし考えてもみよ、高校生の前で実際に使用する教科書の記述が猫の目のようにクルクル変わる状態に対して、真面目に学ぶ心構えなど持てるはずもないではないか。
もう文科省はこの決断を踏み外すことはできないことを肝に銘じるべきだ。
(丸山)
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