トルコのエルドアン大統領は20日、国連総会一般討論で演説し、安全保障理事会の常任理事国5カ国に特権が認められている現状に対して「世界は5カ国で収まらない」と不満を示し、「より公平な世界をつくることは可能だ」として改革の必要性を訴えた。
安保理は常任理事国のロシアが拒否権を行使し、ウクライナ侵攻に関連する決議を採択できていない。岸田文雄首相も改革に向けた交渉の開始を要請している。
エルドアン氏は「全人類の意思が反映される組織にするため、国連の再構築が不可欠だ」と述べ、安保理改革が平和の追求で「重要な一里塚となる」と強調した。
ウクライナ侵攻では「恒久的な和平を確立しようとするトルコの取り組みを後押ししてほしい」と語り、停戦協議の仲介に意欲を示した。トルコは国連と共にウクライナの穀物輸出再開の合意を仲介した。(共同)