北朝鮮が4日に発射した弾道ミサイルは5年ぶりに日本上空を通過し、過去最長となる約4600キロ
を飛んだ。
米軍が拠点を置くグアムを射程圏内に収め、延長線上にハワイを捉えたことで米軍への威圧を一層強め
た格好だ。
自衛隊は即応体制を取ったが実際に迎撃できるかは未知数で、政府は抑止力強化を急ぐ構えだ。
「上空を通過させる形での弾道ミサイル発射は地域住民の安全確保の観点から極めて問題がある。
断じて容認できない」。
今回のミサイル発射を受け、浜田靖一防衛相はこう非難した。
北朝鮮は異例のペースで発射を続け、挑発をエスカレートさせている。
日本上空に弾道ミサイルを通過させたのは1998年の「テポドン1」が最初で約1600キロ離れた太平洋上に落下した。2009年には落下地域を事前通告し「人口衛星の打ち上げ」と称して発射。12、16年には事前通告の上で南西諸島上空を通過させ、フィリピン沖に落下させた。