日本、米国、韓国は11月中旬に東南アジアで開かれる国際会議に合わせ、3カ国の首脳による会談を行う方向で調整に入った。
北朝鮮が異例の頻度で弾道ミサイル発射を繰り返し、近く7回目の核実験に踏み切る可能性もあるとみて、日米韓3カ国の連携を確認し抑止力の強化を図ることで、北朝鮮を牽制する狙いがある。複数の政府関係者が4日、明らかにした。
岸田文雄首相、バイデン米大統領、韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領による首脳会談が実現すれば、今年6月にスペインで行われて以来、約5カ月ぶりとなる。
今月10~13日にカンボジアで東南アジア諸国連合(ASEAN)の首脳会議や東アジアサミット、15、16両日にインドネシアで20カ国・地域首脳会議(G20サミット)が開催される。
日米韓3カ国の政府当局は、3カ国首脳らが出席する見通しのいずれかの会議の合間で首脳会談を調整する。
一方、尹氏は韓国・ソウルの繁華街で起きた雑踏事故の対応があり、訪問を見送る可能性もある。
尹政権が発足して以降、日米韓3カ国は共同訓練を再開し、安全保障協力を深化させている。3日には日韓外相電話会談とドイツを訪問中の日米外相による立ち話が行われ、日米韓の安保協力の強化を確認した。
日中両政府は11月半ばに東南アジアで開かれる主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)などの国際会議に合わせ、岸田文雄首相と習近平国家主席による日中首脳会談を開く方向で最終調整に入った。日中関係の安定化などについて話し合う見通しで、対面での会談が実現すれば2019年12月以来で約3年ぶり。政府関係者が4日、明らかにした。
また、日米韓3カ国は北朝鮮の弾道ミサイル発射などへの対応を協議するため、国際会議に合わせて岸田氏と米国のバイデン大統領、韓国の尹錫悦(ユンソンニョル)大統領による首脳会談を開く方向で調整を進めている。【竹内望】