北大西洋条約機構(NATO)の前事務総長、デンマークのラスムセン元首相は5日、台北市で記者会見し、中国が台湾に武力行使をした場合「NATOは台湾が必要とする軍事援助を行い、台湾が自衛できる能力を得られるよう対応する」と述べた。
ラスムセン氏は、台湾海峡で衝突が起きた場合には「NATOは(直接の)当事者ではないが、具体的な対応を取る」と強調し、ロシアに侵攻されたウクライナに対して実施した軍事演習や軍事訓練は「非常に重要な手段だ」と述べた。
また「台湾と欧州の軍人は既に協力している」と指摘し、欧州での合同軍事演習実施に期待を示した。
また中国が武力行使した際には「重大で全面的な経済制裁を実施する」と強調。世界の経済に全面的に組み込まれている中国に「対価が重いことを知らしめ、中国指導部に(自らの行動を)熟考させる必要がある」と述べた。(共同)