フィリピン北端、カガヤン州のマヌエル・マンバ知事は23日、米軍が使える国内の軍事基地を4カ所増やす2国間合意について、うち2カ所が州内にあると明かした。
共同通信の電話取材に答えた。同州は台湾と至近距離のルソン島北東部にある。台湾有事に備え、米国が中国を牽制(けんせい)するため要請したとみられる。
米軍がカガヤン州の2基地を利用すれば、中国が猛反発するのは必至。マンバ氏は戦火に巻き込まれかねないとして反対した。
フィリピンと米国は2月2日、防衛協力強化協定に基づき、米軍が使用できるフィリピン国内の基地を4カ所増やすことで合意したと発表したが、具体名は公表していない。
フィリピンのマルコス大統領は、中国の反応や地元の懸念を踏まえて公表を控えてきた可能性がある。マンバ氏は、政権側から州内2基地が対象だと非公式に伝えられたが、基地名は公表しないよう指示されたと説明した。(共同)