ウクライナのゼレンスキー大統領は21日夜、広島
市内で記者会見し、日本から殺傷能力のある武器の供
与を望むか問われ「武器を供与できる国からは武器を
いただきたいのが本音だが、法的な制約も十分に理解
している」と述べた。
防衛装備品移転をめぐっては、日本の法的枠組みで
は殺傷能力のある武器の無償供与は認められていない。
一方、日本に期待する役割について問われ、ゼレン
スキー氏は「一番期待しているのはやはり技術だ」と
述べ、長期的なプロジェクトを含む復興支援に期待を
表明した。
*
自衛隊のトラックなど車両約100台や非常用糧食
約3万食分を新たに提供する方針を伝え、「多面的
な支援を積極的に進めたい」と語った。
ゼレンスキー大統領、日本の武器供与
に「ほしいが、法的制約を理解」
広島市で記者会見するウクライナのゼレンスキー大統領=21日午後(代表撮影)
ウクライナのゼレンスキー大統領は21日夜、広島市内で記者会見し、日本から殺傷能力のある武器の供与を望むか問われ「武器を供与できる国からは武器をいただきたいのが本音だが、法的な制約も十分に理解している」と述べた。
防衛装備品移転をめぐっては、日本の法的枠組みでは殺傷能力のある武器の無償供与は認められていない。
一方、日本に期待する役割について問われ、ゼレンスキー氏は「一番期待しているのはやはり技術だ」と述べ、長期的なプロジェクトを含む復興支援に期待を表明した。
同日に岸田文雄首相と行った会談でもこの問題を話し合ったと説明した。
具体的にはクリーン・エネルギー、鉄道整備、医療などで日本の技術が必要だと伝えたと明かした。その上で「(岸田首相とは)お互い理解しあっている。将来の効果が理解できると思う」と述べた。
ウクライナに自衛隊車両100台 岸田首相、ゼレンスキー氏へ伝達
岸田文雄首相は21日、広島市内でウクライナのゼレンスキー大統領と会談し、「ロシアの核の威嚇、使用はあってはならない」と表明、ウクライナとの連携に決意を示した。
自衛隊のトラックなど車両約100台や非常用糧食約3万食分を新たに提供する方針を伝え、「多面的な支援を積極的に進めたい」と語った。
会談は約50分行われた。大統領は今回の広島訪問について「核兵器のもたらす被害の甚大さや、戦争は許されないことを再認識した」と語った。
首相は先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)で「法の支配に基づく国際秩序の重要性」を確認したことを紹介。大統領は「ウクライナの領土の一体性と国民への支持を表明してもらい、一生忘れることはない」と謝意を伝えた。
互いに「ウォロディミル」「フミオ」とファーストネームで呼び合う場面もあった。