ひとつは、日本会議国会議員懇談会が北京五輪への皇族出席に反対の決議をしたことについて、産経新聞の名物記者である阿比留さんがブログで紹介してくれていますが、その中で、両陛下が数年前の中国での反日デモをみて、「私たちの訪中は一体なんだったのか」と語られたということを紹介していました。
《産経新聞記者の阿比留ブログ
http://abirur.iza.ne.jp/blog/entry/563636/#cmt日本会議の決議と福田首相の五輪開会式出席への意欲
2008/05/04 12:08
さて、上記の日本会議国会議員懇談会の決議では、皇太子殿下をはじめ皇族方の北京五輪開会式へのご出席は見合わせるように求めています。
まあ、この件に関しては、もともと宮内庁も外務省も反対であり、「2月の中国製ギョーザ中毒事件の発生前から、要請しないことは内々決めていた」(外交筋)と言いますから、その後、チベット問題が起きたこともあってまずありえないと思います。
中国の銭元外相が回顧録の中で、天皇、皇后両陛下のご訪中を西側諸国の経済制裁その他を打ち破るためにうまく利用したと自賛したことも、広く知られていますし、後の反日デモなどを見て、両陛下が「私たちの訪中は一体なんだったのか」と語られたということも漏れ伝わり、ある程度広まっていますし。》
平成四年の天皇陛下のご訪中については、我々日本会議(正確にいうと、日本を守る国民会議ですが)は、自民党の国会議員と連携して自民党本部で反対集会まで行いましたが、ときの加藤紘一ら執行部によって強行されてしまいました。
しかし、このご訪中の直後から、中国共産党政府は、対日敵視の反日教育を開始し、日本批判を内外で煽ったわけです。
結局、両陛下のご訪問は、天安門事件で国際的に批判されている中国が、反中包囲網を突破するための宣伝材料にされたわけです。
こうした経緯を踏まえて、両陛下がご訪中の成果について疑問を呈されたという伝聞情報は、ことがことだけに裏をとることは難しいとは思いますが、皇族のご訪中に関して重大視しておくべき情報だと思います。
どちらにしても、両陛下のご訪中を契機に「日中新時代の到来」などといわれましたが、そうした観測がいかに的外れであったかを考えるとき、今回の胡主席の訪日をもって「胡耀邦路線の復活」という見方はいかにも浅薄だと思います。
もう一つの情報は、本日の産経新聞朝刊(下記に引用)が報じていることで、昨日、胡主席と我が国の歴代総理との朝食会の中で、安倍前総理がチベットとウイグル問題を取り上げ、中国共産党の人権侵害について釘をさしたという話です。
安倍前総理の発言に、朝食会の空気は気まずくなったそうですが、「価値観外交」を貫いた安倍前総理のおかげで、我が国はかろうじて自由を重んじる独立国家であることを、内外に示すことができたと思います。
この安倍総理の発言を支えたのが、真保守政策研究会(中川昭一会長、衛藤晟一事務局長)が開催した「中国の人権状況を考えるシンポジウム」(4月30日)での、チベットとウイグルの方たちの発言であったと思います(チベットを代表して挨拶されたテンジン・テトンさんは、平成七年に武道館で開催した「アジア共生の祭典」にチベットを代表して出席して下さった方で、実に十年ぶりに再会しました)。
中国共産党の植民地主義に苦しんでいる諸民族に対して勇気と希望を与えるリーダーとして、安倍前総理が果たした今回の役割は、たいへん大きなものがあったと思います。
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(引用)
胡主席、歴代首相と朝食会 安倍氏はチベット問題に懸念表明 小泉氏は姿見せず5月8日11時25分配信 産経新聞
来日中の胡錦濤中国国家主席は8日午前8時から、東京都千代田区のホテルニューオータニで、中曽根康弘、海部俊樹、森喜朗、安倍晋三の歴代首相と朝食会を開いた。ここ10年間の日中間のわだかまりを超えて「暖かい春の旅」の演出を狙った会合だが、安倍氏はチベットなどの人権状況への懸念を表明。靖国神社参拝をめぐり、胡主席と遺恨を残す小泉純一郎元首相は姿をみせなかった。
朝食会は89歳と最年長の中曽根氏の主宰で開かれた。入り口で中曽根氏らに出迎えられた胡主席はにこやかに握手を交わし、「みなさんとお会いできて大変うれしい。このように一堂に会するのは初めてであり、かなり創造的な形だ」と謝意を表明した。
中曽根氏は「第4の政治文書である7日の日中共同声明は歴史的な意義がある。今まで日中関係は必ずしも良好ではなかったが、共同声明により新しい展開が可能になるだろう。双方ともに努力し合おうではないか」と来日の成果を高く評価した。
一方、安倍氏は「戦略的互恵関係の構築に向け、相互訪問を途絶えさせない関係を作っていくことが重要だ」と述べ、小泉氏の靖国参拝をめぐり中国側が首脳交流を途絶えさせたことを暗に批判。その上で「北京五輪を前にチベットの人権状況を憂慮している。ダライ・ラマ側との対話再開は評価するが、五輪を行うことでチベットの人権状況が改善される結果が出ることが重要だ」とクギを刺した。
さらに安倍氏はウイグル問題にも触れ、東京大に留学中の平成10年に中国に一時帰国して逮捕されたトフティ・テュニアズさんについて「彼の家族は日本にいる。無事釈放されることを希望する」と述べた。
胡主席はトフティ氏について「私は知らないので、しっかりした法執行が行われているかどうか調べる」と応じたが、チベット問題について言及はなかった。
安倍氏の発言を受け、会場は気まずい雰囲気が漂ったが、森氏は「アフリカではリビアを含めた53カ国が『アフリカ合衆国』を作る動きもあるが、アジアにはない。日中間が協力して新たな枠組みを作ってはどうか」と提案。北京五輪について「日本でもっとも成功を願っているのは日本体育協会会長であり日本オリンピック委員会理事である私だ。2016年の東京五輪招致ではぜひ協力をお願いしたい」と要望した。
海部氏は東シナ海のガス田問題について「だんだんよい方向で進んでいるようなので、ぜひその方向で進めてほしい」と要請した。
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