昨日10日から、文部省の外郭団体からの助成金拠出で問題視され、全国の映画館で上映が延期になっていた話題のドキュメンタリー映画「靖国YASUKUNI」が十三の第7藝術劇場で封切りとなった。午前中9時半からと11時55分からの上映となっており、小生もこの映画の内容が一体どのようなものであるか確認しようと、8時過ぎには劇場に着いたが、既に劇場の階段には多くの人々が並んであり、これは入場できるかは心配であったが、整理券は45番目で余裕をもって入場できた。
それにしてもマスコミの影響は大きい。連日のようにマスコミで報道され、稲田議員、有村議員が国会でとりあげたこともあり、一般の関心も高かったようである。劇場側は大勢の観客が詰めかけたこともあり、開場時間を一時間早めたようで、小生は気がつかなかったが、館内の96席と立ち見席(44人分)に加えて、急遽別のフロアにプロジェクターを設置(初回のみ)し、初回はほぼ満員の計231人が鑑賞したことは報道で知った。
観客は一般の人もいるのかもしれないが、どちらかというと組合関係の胡散臭い風貌の人や予想通り、靖国訴訟原告団でいつも大阪地裁で姿を見せるお馴染みの顔もあった。
映画の内容と言えば、ナレーションが全くなく、靖国神社のご神体といわれる日本刀、「靖国刀」を今日でも鋳造している刈谷さんの姿と同氏への李監督のインタビューをモチーフにして、戦争当時、靖国神社境内で8100振りの日本刀が戦場で使用された事実を紹介しながら「靖国刀」がもたらした意味を明らかにしようと試みている。
そして織りなすように平成17年、終戦60年の8月15日の靖国神社境内で起きている場面を取りあげている。しかし軍服姿の人や鉢巻をした人が日章旗を高く掲げ、「天皇陛下万歳」を叫んでいる姿、小泉首相の参拝に賛成して星条旗を掲げながらプラカードを持っている米国人、戦没者追悼中央国民集会で国歌斉唱の前にいきなり「参拝反対」を叫ぶ中国留学生(?)が取り押さえられ境内の外に追
い出され、血だらけになりながらパトカーで連行される様子で映し出されているが、小生には神聖な英霊追悼の場が貶されているように感じられた。
さらに政府に対して「勝手に合祀された魂を返せ」と迫る台湾や韓国の遺族たちのデモ、そして靖国訴訟や台湾人訴訟の原告団代表である菅原龍憲や高金素梅への十分な時間をとってのインタビューや靖国神社への抗議の模様の時間にかなりとっており、一方、靖国神社側の主張や英霊を合祀している大半の遺族の主張は全く取りあげていないというアンバランスな構成となっている。
李監督は、なんとか刀匠になんとか「靖国刀」がもたらしたものこそ、日本の侵略戦争であり、靖国神社参拝に否定的な発言をさせたかったようだが、残念ながら刈谷氏は口数も少なく、おそらく李監督の意図がわかったのであろうか、その誘いにはのらず、ただ時間だけが虚しく経過している場面が画像から伺える。こればおそらく誰が見ても、監督のねらいは完全に失敗したことがわかるだろう。
そこで映画は最後にやたら日本刀を振りかざした日本人兵士の姿として、軍事鍛錬をしている姿も挙句の果てには民間のシナ人の首を斬首するという、既にニセ写真であることが証明されている写真をフラッシュのように繰り返し、映し出している。
その点で、李監督は今こそ靖国神社と冷静に見つめ合わなければならないというものの、これは監督の口、ナレーションを通さずに反日映画にしたてようとした意図が見え見えだと思った。決して一般の観客が「それほど問題になる内容ではなかった」というが、これは明確に反日映画であり、この一方的な反日映画に政府の外郭団体が助成したことに問題があることを声を大にして言いたい。
小生が映画を見終わった後、階段を下りると、二回目の映画を見るために階段には多くの人々が並んでいた。
文部省の関係委員会は本当にこの映画内容を吟味したのだろうか。そして刈谷さんが自分の思っている映画ではないと言ったことは極めて当然の反応ではないかと思う。(丸山)
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