地球の温暖化による異状気象が原因であるといわれております。さらに地球温暖化は温室効果がスの増加であるというのが世界の趨勢のようです。本当にそうなのでしょうか?
3月始めにニューヨークで「気候変動否定者会議」が開かれ、各国首脳の中でただ一人地球温暖化
説に反対を表明しているチェコのバツラフ・クラウス大統領が出席しています。日本のマスコミはこんな会議があることをニュースとして一切報道しません。
地球の温度は周期的に変動し過去に何回も氷河期があり、高温期もあったようです。それから分かることは温室効果がスが地球の温度を左右するものではなく、その濃度の増減は温度変化を助長する働きがあるものと思われます。
確かに温室効果がスを減らすのは重要なことで、それに異議を唱えるものではありません。しかし最近の地球温暖化論議は各国の国益追及の手段と化しているようです。削減目標を決める際も国益をめぐる駆け引きで各国の足並みが揃いません。さらに実際の削減に役立たない排出権取引がクローズアップされています。
そのような現状について書いてみました。ご高覧下さい。
京都議定書で地球温暖化は防げるのか―環境ビジネスにはご用心
地球温暖化の危機が連日叫ばれている。21世紀に入り異状気象が続き、地球が温暖化していると感じられるのも無理はない。しかしこの温暖化が温室効果ガスCO2の増加によるもので、京都議定書が守られれば一時的にでも危機が回避されるのであろうか。
地球の気象はそんな単純なものではなく複雑なものだと思う。地球誕生以来45億年経過し、その間、何億年、何千万年、何百万年単位で大幅な気象変化が繰り返されている。氷河期も過去何回もあり、間氷期には現在よりはるかに高温の時代もあったことは科学的調査で立証されている。
それにもかかわらず京都議定書が地球温暖化の切り札であるかの如きムードは如何なものであろうか。
環境問題は時折打ち上げ花火のようにクローズ・アップされることが過去に何度もあった。最近ではフロンガスの例がある。フロンガスは消滅しにくいので、大気中のフロンガス濃度が高くなる傾向がある。
その結果、南極のオゾン層が破壊され、宇宙線が直接地上に到達し地球環境が損なわれるという。そのためフロンガスの規制が行われた。しかし大気のフロンガス濃度が増えないのに最近南極のオゾン層破壊が進行していることが分かってきた。
その後の研究の結果、南極の気温の低下が原因という学説が目下有力になっている。又、ダイオキシン騒動も思い出される。ベトナム戦争で米軍が使用した枯葉剤によりベトナムのダイオキシン濃度が高くなりいろいろな問題が起きた。
ところが日本の土壌のダイオキシン濃度がベトナムよりも高いという調査結果がでて日本中がパニックになった。その原因は焚き火やごみ焼却であるということになり、「ダイオキシン類対策特別措置法」が制定され日本全国のごみ焼却設備が高価な高温焼却炉に取り替えられた。
この巨額な費用はすべて国民の税金であった。その後、焚き火や焼却炉で発生する程度のダイオキシンは殆ど無害であるということが分かり、さらに当時日本の土壌のダイオキシン濃度が高かったのは以前使用されていた農薬に原因があったことも明らかになった。
何故このようなことになるのか?「環境ビジネスは儲かる」というのが答えのようである。環境問題のような複雑な問題の場合、学者の間でも諸説あるのが普通である。自分にとって都合のよい説があれば、それを利用して商売にしようという輩が必ず出てくるのである。
金と力のあるものが大々的に取り上げマスコミを利用し、いつの間にかその特定の説が恰も真実であるかのように流布され、国民大衆はそれを信じるようになるのである。その顕著な例がフロンでありダイオキシンなのである。
地球温暖化は温室効果がスによるもので、このガスを減らせば温暖化の危機は回避できるという考えが大衆の頭に刷り込まれているのが現状である。1997年、日本が音頭をとりCO2ガスを低減し地球温暖化を回避しようという京都議定書 なるものが世界に提案された。
京都議定書の目指す理想は立派であるが、その後の経緯を見るとその理想とかけ離れた各国の国益をかけた駆け引きが目に付くし、さらにこれをビジネスに利用しようという投機筋の動きが活発になっていることに気がつく。
京都議定書を正確に説明することは難しいが、概要を以下に述べる。
京都議定書に参加する国はCO2ガスの発生を抑えるため、1990年のCO2ガス排出量をベースとし、参加する国毎に2008〜2012年までに低減する排出量の目標を定めようというものである。
当初、各国の低減目標はドイツ・フランスなどEU諸国は−8%、アメリカは−7%、カナダ・ハンガリー・日本は−6%、ロシア・ウクライナ・ニュージーランドは0%というものであった。しかし各国の思惑からまとまらず最終的にアメリカは不参加となった。
日本の場合は1990年に省エネはほぼ完成しており、さらに6%削減するのは相当困難だと言われている。(最近の実績では+7.8%となっている)ドイツの場合は東ドイツ併合によりこの目標値はきわめて容易なものとなっている。
又ロシアの場合は長らく続いた経済の不振により非効率さが残っている為目標達成は極めて容易であった。2004年まで大幅な省エネルギーを達成し、達成分を排出権で売れることが明らかになったので、躊躇していた条約の批准をこの年に行っている。
ロシアの批准によりやっと条件が整い、京都議定書は正式に発効することとなった。一方、カナダは正式に批准していたが昨年4月にすでに発生量が+30%に達している現状を踏まえ目標達成困難を表明、2020年まで現時点から排出量を−20%にするという新しい目標を発表している。
各国の国益にかける露骨なまでの執念が見て取れる。一方、議長国であった日本は2012年までの発生量のシュミレーションもせず、その場の雰囲気で目標値を受け入れたと言われている。日本の際立った国益音痴には驚くより情けない思いを禁じえない。
このままでいくと2012年に日本はロシアあたりから何兆円も出して排出権を買い取り、目標排出量未達分を埋め合わせる選択肢しかないようである。
それにしてもこの議定書で決めた各国の削減量が達成された時に、温暖化は本当にストップするのであろうか。極めて疑わしい。日本の場合何兆円という大金を払い(国民の税金である)排出権を他国から買うことに何の意味があるのか、温室効果ガスを減らすのに本当に役立つのか誠に疑わしい。
当時、京都議定書を発案・推進した総理大臣、実際これを推進した官僚たちの責任を追及する声は全く聞こえてこない。貴重な国民の税金を外国に合法的に盗み取られることに、少しは責任を感じてもらいたいものである。
排出権取引の問題は日本に留まらず世界に深刻な影響が出る可能性がある。それは実体のない取引が今後まかり通る点にある。2002年イギリスではすでに排出権取引の市場が発足し、昨年EUでの取引実績は420億ドルといわれている。
アメリカもこのうまみに気付き昨年12月に「米国気候安全保障法」が上院委員会で承認され環境ビジネスへの参入体勢が整ってきているようである。これに関連してゴールドマンサックス証券が日本企業への排出権を取り次ぐ営業の許可を昨年7月に金融庁から取得済みである。
何が問題かというと排出権が実体のないものであり、排出権の転売、証券化、その証券の更なる証券化と金融商品の複雑化が進み、サブプライム・ローンにおける債務保証債権と同じように、バブルへの道を進みついには買った排出権が紙くずになるという懸念である。
京都議定書の場合のように排出権の割り当てやその運用において不公平・不正も予想される。排出権の価格が高くなりすぎ売れずに値下がりするといった変動も激しくなり、ついには排出権バブルとなり、破裂しその虚構性が露呈されることになるであろう。
環境問題に対してはマスコミの流す情報を鵜呑みにせず、常に疑いの目を持つことが肝要である。排出権のごとく実体がないのに巨額の金が動く場合は特に警戒の要がある。(文責:大谷)
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