現代は子供受難の時代

またフロイスは「われわれの間では普通鞭で打って息子を懲罰する。日本ではそういうことは滅多に行われない。ただ言葉によって譴責するだけである」 と言っている。

訪日欧米人の共通認識は「日本の子供は滅多に泣かない」ということであった。日本の子供が泣かないのは、モースの言を借りれば「刑罰もなく、咎められることもないからだが、一方で子供が親に対して従順で、叱られるようなことをせず、従って泣く必要もなかったということなのだ」さらに「世界中で、両親を敬愛し、老年者を尊敬すること、日本の子供に如くものはない」と言っている。

そして彼らは日本の親が子供を放任しているのではなく最大の関心は子供の教育であり、やり方が我々と違うとゆうことを見抜いていたのである。

　現代、青少年の犯罪しかも常軌を逸した凶悪犯罪が多発している。モンスターペアレンツといわれるような親も増えている。彼らは子供のまま大人になったのであり、成熟した人間ではない。このような親に育てられた子供は益々異常な人間になっていく。

考えてみるとこのような異常な青少年や異常な親は加害者であるが同時に被害者でもある。まともに育てられなかったのだから、本当の犯人は彼らの親だと考えられる。子供達が犯罪を犯すのは、自分たちをまともに育ててくれなかった親たちへの痛烈な復讐なのかもしれない。

三歳児神話について

　三歳児神話とは、三歳までは母親がたくさん愛情をかけないと人格形成などに大きな影響を与える。そのため三歳までは母親が育てないといけないというもの。

フェミニストは母親がこの三歳児神話に縛られ、子育ての責任は自分にあると思い込み、不安やストレスで幼児虐待などの社会問題を起こすと指摘、それは神話のようなもので科学的根拠がないと主張している。しかし最近の脳科学の目覚しい進歩により科学的に根拠があることが分かってきている。

三歳までの育児は母親が主体的にやるのが理想である。しかしそれを母親に任せっぱなしにするのでなく、父親は母親の育児に協力し、母親が育児に専念できるように肉体的にも精神的にも支援しなくてはならない。

この時期の育児は子供を主体に考えると、母親・父親の役割分担は当然なのである。育児を夫婦で均等にせねばならないという考えはあまりにも本質をわきまえない浅薄な考えである。現実問題として、いろいろな理由で母親が育児に専念できない場合もある。

この場合は子供の立場で一番良い選択肢を選ぶべきである。間違っても母親の都合、父親の都合を優先させてはならない。（文責：大谷）

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