議場での国旗掲揚可決－兵庫県三田市議会

そして昨日の本会議で、継続審議の採決が行われました。事前の情報収集で、今回は継続審議になることがわかっておりましたので、6月に期待をするしかないと思っておりました。しかし、当日の朝になって継続に賛成の公明党議員が病欠。継続に賛成・反対が同数になり、最後に議長の1票に審判が委ねられました。

議長自身は、摂丹支部理事の三木議員と同じ会派ですが、継続に賛成・反対が同数の場合は、議長の諮問機関である議運の委員長報告である継続を否決することは難しく、今後の議会運営上大きく支障を来たすことが予想される為、どうするか当日まで悩んでおられました。

しかし第一会派の創世会の8名の議員が、自分達は粛々と国旗に対する賛成の意志を表明すること、議長の判断は会派内でよく話し合って頂くことなどを伝えて来られ、実際には会派内で慎重な話し合いが持たれ当日昼まで結論は出なかったと聞きました。

三木議員は、議長会派の幹事長であるため、議長不信任案が出されるやもしれぬという中、迷いに迷った末、最後には、請願の主旨に立ち戻って、この請願の内容が継続にする内容なのかどうか考えて頂きたい、継続は否決して頂きたいとお願いしたということです。

そして最終最後は、今回のWBCの興奮が冷めやらぬタイミングでの議会開催や、1名が当日病欠という巡り合わせ、また今までにも国旗を議場に掲揚しようとする運動はあったにはあったが、いつもうやむやで終わってしまっていたことなど考え合わせ、これは自分に課されれた使命であると言い、
継続審議には反対され、継続は否決されました。

そして議会途中で再び議会運営委員会が開催されることになったのです。

しかし、そこで議会運営委員会の委員長と副委員長長が急に辞任。新しく委員長・副委員長が選任され、もう一度案件が議会に戻され審議が始まりました。

ところが、今度は継続に賛成していた議員から、議長に対する不信任案が出され、信任不信任の採決が行われました。2票差で不信任は否決されました。三田市政50年の歴史の中で、議長に不信任案が出されたのは初めてらしいです。

議長は最悪の場合も想定されていた様ですが、最後は信念を貫かれたようです。葉隠れの尊い精神のなせる業ではないでしょうか。これは三田市議会議長の歴史に残る、名誉ある不信任ではないかと思います。

そして約7時間におよぶ攻防の末、1票差で請願が採択され、議場に国旗が掲揚されることとなりました。ものすごく紛糾した見ごたえのある議会でした。文章では伝え切れませんが、まさに神一厘のシナリオというか、神風が吹いたような気持ちです。

サムライジャパンの愛国心にも負けない地方議員の愛国心をここに見ました。国家を想う信念が、この請願を賛成多数で可決させたのです。(摂丹支部　事務局　見野裕重)