FC2ブログ
 

民主党、霞が関改革に赤信号-櫻井よしこ

民主党、霞が関改革に赤信号-櫻井よしこ

総選挙の争点のひとつは公務員制度改革である。民主党は天下りを「官製談合や随意契約など税金のムダづかいの原点」と断じ、「天下りの背景となっている早期退職勧奨を廃止」、つまり天下りを全廃すると言ってきた。

だが、民主党政権では、天下り全廃は出来ないだろう。むしろ、人事院と労働組合の連携に民主党が加担し、現在よりも尚酷い役人天国体制が作られかねない。

たしかに麻生太郎首相の下で作られた与党の公務員制度改革案も酷かった。「役人は排除せず、使いこなせ」と首相は語ったが、使いこなすには、まず人事権を持つことが欠かせない。

現状では、政治家は官僚の人事に事実上口出し出来ない。中央各省の官僚が官僚のための人事を行い、霞が関は省益の塊りとなって自己増殖してきた。
だからこそ、安倍晋三元首相以来の公務員制度改革で、官僚を省益ではなく国益に向かわせるべく全省庁の官僚人事を横断的に行うこと、そのために内閣に人事局を創設する案が注目されてきた。

安倍氏の改革案に霞が関側は猛烈な巻き返しをはかった。麻生政権に至って作られた公務員制度改革案は、内閣人事局のトップに、なんと、官僚を充てる内容になっていた。

元の木阿弥の自民党案は国会解散で廃案となり、いま、民主党は自分たちの案で公務員制度改革を断行し、天下りの弊害と無駄を一掃すると主張する。

その言やよし。しかし、冒頭に記したように、民主党政権ても、天下りはそっくりそのまま残りそうなのだ。場合によっては現状よりも酷くなる。こう確信させる動きが進んでいる。

政治の混迷が続く7月24日、公務員制度改革に露骨に抵抗してきた人事院が、或る報告書を発表した。「公務員の高齢期の雇用問題に関する研究会」(座長・清家篤慶応義塾長)の最終報告書である。

「完全な開き直り」

同報告書で注目すべき点は、年金受給までの無収入期間が生じないように、公務員の定年年齢を2013年度から段階的に65歳に引き上げる、そのために「高齢職員のための職域を開発する」、具体的には「公益法人等への現役出向」、さらに「必要な業務の公務部内への再配置」を検討するというものだ。

お役所言葉を、公務員制度改革に詳しい屋山太郎氏が解説した。

「天下りをなくし、定年まで働いてもらう、定年は延長するというのは、基本的に正しい議論ではあります。しかし、2つ問題があります。

第一は、民間には65歳定年はまだ殆どありません。逆にいまは、いつリストラされるかわからない時代です。そんな時に公務員だけ、65歳までの雇用を保障する、というのでは国民の納得は得られないでしょう。

第二は、民間に先んじて65歳まで保障するのであれば、当然、働きが悪ければ大幅減給も解雇もあり得るという民間並みの雇用環境でなければなりません。それもなく、仕事をしようがしまいが、役所が65歳まで高給を保障することは許されません」

氏は人事院の案のとんでもなさを更に指摘した。

「高齢職員のための職域の開発とは、仕事があるから人間が必要という民間の常識とは正反対で、人間を抱え込むから、適当な仕事を創るという意味です。

具体策として、公益法人等への現役出向を挙げていますが、公務員の身分を外さずそのまま、公益法人、つまり、かつての特殊法人などに就職させるという意味です。

これで天下りと言われていた人事が、天下りでなくなり、単なる人事異動になる。実態は変わらないのに、天下りをなくしましたと、一応、言えるのです」

氏の舌鋒が鋭くなる。

「必要な業務の公務部内への再配置と彼らはもっともらしい役所言葉で書きました。従来、公益法人等がやっていた仕事を国に引き取り、役所で高齢の職員にやらせるということで、本末転倒の極致です。

元々、OBを養うために、官僚たちは公益法人に無駄な仕事を発注し、税金まで注入して天下り天国を創ってきました。その『仕事』と『天下りOB』を、いま、国が引き取るというわけです。完全な開き直りです」

屋山氏は、人事院の最終報告に従えば、たしかに天下り天国は名目上なくなるが、新しい形の役人天国が出現すると喝破する。

民主党政権として、天下り全廃を唱えてきた同党は、右のような人事院案は全面的に拒否するのがスジだ。ところが民主党は人事院案を受け容れる気配が濃厚なのだ。

「阿吽の呼吸の馴れ合い」

鳩山由紀夫民主党代表は、多くの政権公約でブレ続けている。そのひとつが公務員制度改革だ。
氏は再三、「各省の局長クラス以上の官僚に一旦辞表を出させる。民主党政権の政策を受け容れ、その実現に資する者だけを再任する」旨、発言してきた。

だが、代表が強調した右の霞が関改革は、民主党の政権公約に入っていない。「政策集INDEX2009」の「天下りの根絶」の項には、「早期退職勧奨を廃止し、65歳まで定年延長」と書かれており、
一方、鳩山代表は「現実の法律などをひもとくと、降格人事を行うのは法的には難しい。辞表という形に必ずしもならないと理解している」と軌道修正した。

人事院案の方向性と一致すると言ってよい軌道修正の背景には、民主党とその支持母体、「連合」の連携があり、さらに連合と人事院の「腐れ縁」とでも呼ぶべき関係があると思われる。

屋山氏が、両者の関係を示唆する国家公務員制度改革推進本部の顧問会議での体験を語った。

「会議で、課長級以上の幹部の降格についての扱いが問題になったとき、『連合』の高木(剛)会長が、『幹部といえども、すべて人事院の承諾なしには降格出来ない』と言ったことがあります。

連合の代表が、公務員制度改革の妨げとなっている人事院の側に立って発言したのです。まさに人事院と連合が、舞台裏で長年続けてきた馴れ合いを見せつける発言でした」

公務員制度改革では、改革を進めて民間並みの査定や降格を可能にするかわりに、公務員にスト権や、労働協約権(賃金などについて交渉する権利)を認める事が議論された。だが、連合はこうした条件にも前向きではないようだ。屋山氏の指摘だ。

「放っておいても、人事院勧告で大体給料は上がりますから、連合は労働協約権など重視していないのです。それよりも、現状のまま、阿吽の呼吸の馴れ合いが好都合なのです」

労組に支えられる民主党、代表の発言や政権公約に見る後退ぶりは同党政権下での公務員制度改革の、思いもよらぬ後退を予測させる。民主党政策の行方を強く危惧するものだ。

『週刊新潮』 2009年8月27日号日本ルネッサンス 第375回
関連記事



■憲法改正の早期実現を求める国会議員署名について

賛同国会議員441名(10月18日現在)

■憲法改正の早期実現を求める意見書採択について

地方議会にて36都府県 /59市区町村

■石川、熊本、愛媛、千葉、香川、富山、兵庫、鹿児島、群馬、栃木、岡山、大分、宮城、山形、高知、佐賀、埼玉、山口、長崎、宮崎、和歌山、岐阜、神奈川、大阪、福井、京都、茨城、東京、徳島、静岡、新潟、秋田、山梨、福岡、滋賀、長野

■【神奈川県】横浜市、川崎市、横須賀市、藤沢市、茅ケ崎市、逗子市、大和市、海老名市、座間市、秦野市、伊勢原市、小田原市、厚木市、愛川町、寒川町、箱根町【東京都】荒川区、小笠原村、日野市、中野区、府中市、町田市、調布市【千葉県】酒々井町【茨城県】常総市【京都府】綾部市【石川県】羽昨市、七尾市、内灘町【富山県】舟橋村、立山町、入善町、滑川市、富山市【大阪府】大阪市、和泉市【奈良県】田原本町【愛媛県】松山市、今治市、四国中央市【福岡県】福岡市、北九州市、川崎町、遠賀町、大川市、篠栗町、芦屋町、行橋市、春日市、糸島市、大木町、柳川市、【佐賀県】鳥栖市、佐賀市【長崎県】佐世保市、大村市、対馬市【熊本県】合志市、多良木町、菊陽町で可決


■本会FACEBOOK■

憲法改正を実現する1,000万人ネットワーク 美しい日本の憲法をつくる国民の会

美しい日本の憲法をつくる国民の会結成 http://prideofjapan.blog10.fc2.com/blog-entry-6361.html


■日本会議の動画を見る■
●日本会議のyoutubeを見る
■日本会議書籍コーナー■
  • このエントリーのカテゴリ : 未分類

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

▼民主党政権「人権救済機関」の危険な正体!

◆民主党政権の公約の『人権救済機関の創設』は 『人権救済』ではなく 『人権抑圧』となる重大 問題が隠されている!! ▲左翼の人権団体が中心に構成される強大な「言論監視機関」が政府と各都道府県にも創られる! ◆この救済機関は「人権侵害のおそれ」...

鳩山文化大革命・デザート政策の致命的欠陥

   ||| 政治はデザートハウスではない |||  鳩山政権が連発するデザート政策は、日本の官公庁の人的・知的資産の喪失を招く    次期鳩山政権の打ち出そうとしている施策が  次々に明らかになるにつれ  そのあまりの無謀さ加減に、  不安を通り越して、め...

コメント

公明党が秋の臨時国会に外国人地方参政権法案提出の方針
http://www3.nhk.or.jp/news/t10015722211000.html

女中高生「新政権支持しない」が「6割以上」 若者は民主に期待せず?
http://www.j-cast.com/2009/09/21050078.html

鳩山内閣の支持率 ニコ動調査では「25.3%」
http://sankei.jp.msn.com/economy/it/090920/its0909201400000-n1.htm


 編集・削除ができます。
 管理者にだけ表示を許可する
 

最近の記事

プロフィール

日本会議地方議員連盟

  • Author:日本会議地方議員連盟
  •  日本会議(会長 三好達元最高裁長官)は、平成9年5月、各界代表や都道府県代表が参加して設立されました。元気で誇りある国づくりをめざして、超党派の国会議員懇談会(会長 平沼赳夫前経済産業大臣)の皆さんとともに全国で国民運動を推進しています。

     このたび、日本会議に所属する全国の地方議員が連携し、地方議会から「誇りある国づくり」を発信するため日本会議地方議員連盟を設立しました。(平成17年3月6日)

     議員連盟では、外交、防衛、教育、文化などの国の根幹に関わる基本問題に連携してとりくむネットワーク作りを進め、「憲法・教基法」の改正をめざします。

     議員会員(年間1万円)には、会員専用サイトを設け、国会の動き、時局問題に対する見解、全国地方議会の動きなど国民運動情報を提供します。
    皆さんどうぞご入会ください。

    入会はこちらから

     ●日本会議地方議員連盟へのご入会の案内20070112155311.jpg

    ■設立趣意書

     戦後わが国は、日本の弱体化を企図した占領政策の桎梏から抜け出せないまま、外交、防衛、教育、文化などの国の根幹にかかわる基本問題について、多くの病弊を抱えたまま今日に至っている。

     近年、新教育基本法の制定、国民投票法案の成立、さらには防衛賞昇格など、戦後体制を脱却する動きは注目すべきである。しかしながら、その潮流はまだ大きなものとはなっていない。

     この時にあたり、今こそ発言し行動する真正保守の結集が問われている。ここに志しある地方議員は「誇りある国づくり」をめざす日本会議と連携し、地方議会よりその動きを起こし、日本の国柄に基づく新憲法制定へ向け日本会議首都圏地方議員懇談会を設立する。

     全国の良識ある地方議員が我々の趣旨に賛同され、あまたの先人が築いてこられた、この祖国日本を再建するため、我々は、下記の基本方針を掲げて献身することを誓うものである。

        (平成十九年十月六日)

    〈基本方針〉
      
    1、皇室を尊び、伝統文化を尊重し「誇りある日本」の国づくりをめざす。

    2、わが国の国柄に基づいた「新憲法」「新教育基本法」を提唱し、この制定をめざす。

    3、独立国家の主権と名誉を守る外交と安全保障を実現する。

    4、祖国への誇りと愛情をもった青少年の健全育成へ向け、教育改革に取り組む。

    私たちはめざします。
    全国に3000名議員集団を!

    「誇りある国づくり」を掲げ、皇室・憲法・防衛・教育等の課題に取り組みむ日本会議と連携し、地方議会を拠点に、次のような運動を推進します。

    ①改正された教育基本法に基づき、国旗国歌、日教組、偏向教科書問題など、教育改革に取り組みます。

    ②青少年の健全育成や、ジェンダーフリー思想から家族の絆を守る運動を推進します。

    ③議会制度を破壊しかねない自治基本条例への反対など保守の良識を地方行政に働きかけます。

    【役員紹介】

    役員一覧

カテゴリー

ブログランキング


閲覧者数平成19年8月15日カウンター設置
現在の閲覧者数: banner.gif←他サイトも参照下さい。



憲法改正を実現する1,000万人ネットワーク 美しい日本の憲法をつくる国民の会

憲法改正早期実現国会議員署名


■  422名  (11月21日現在)




憲法改正早期実現意見書採択可決


■36都府県 /59市区町村議会

■石川、熊本、愛媛、千葉、香川、富山、兵庫、鹿児島、群馬、栃木、岡山、大分、宮城、山形、高知、佐賀、埼玉、山口、長崎、宮崎、和歌山、岐阜、神奈川、大阪、福井、京都、茨城、東京、徳島、静岡、新潟、秋田、山梨、福岡、滋賀、長野

■【神奈川県】横浜市、川崎市、横須賀市、藤沢市、茅ケ崎市、逗子市、大和市、海老名市、座間市、秦野市、伊勢原市、小田原市、厚木市、愛川町、寒川町、箱根町【東京都】荒川区、小笠原村、日野市、中野区、府中市、町田市、調布市【千葉県】酒々井町【茨城県】常総市【京都府】綾部市【石川県】羽昨市、七尾市、内灘町【富山県】舟橋村、立山町、入善町、滑川市、富山市【大阪府】大阪市、和泉市【奈良県】田原本町【愛媛県】松山市、今治市、四国中央市【福岡県】福岡市、北九州市、川崎町、遠賀町、大川市、篠栗町、芦屋町、行橋市、春日市、糸島市、大木町、柳川市、【佐賀県】鳥栖市、佐賀市【長崎県】佐世保市、大村市、対馬市【熊本県】合志市、多良木町、菊陽町で可決


辺野古移設賛同  地方議員署名


■現在署名数 1812名(231議会)




私たちのめざす 方針と活動



一、新教育基本法に基づいた教育改革と教科書採択を推進する

一、議場への国旗掲揚を推進し、地方から誇りある国づくりを提唱する

一、議会否定につながる自治基本条例を阻止し、議会活動を活性化する

一、ジェンダー思想を相対化する、家族の絆を守る運動を推進する

一、時局問題への対応を敏速に行う

一、研修会、講演会を開催し、会員相互の見識と親睦を深める

一、全国に3千名の地方議員ネットワークを形成する

…………………………………………………………………………

■【人権救済法案問題】
●人権侵害救済法案に反対する意見書案

※人権侵害救済法案の問題点について

…………………………………………………………………………

■【自治基本条例問題】   
議会否定につながる自治基本条例の阻止を

①自治基本条例の問題点について

②外国人に対する住民投票権の付与について

……………………………………………………………………………

■【議場の国旗掲揚推進】
地方議会議場での国旗掲揚について

……………………………………………………………………………

■【外国人参政権問題】
●外国人参政権に反対する意見書採択について

反対決議は362市町村議会(H22年9月1日現在)

慎重議員署名4071名・535議会(同年9月1日現在)

慎重首長署名568自治体(7県知事221市区340町村長・同年9月1日現在)

………………………………………………………………………………

 

尖閣諸島上陸許可要望議員署名


      ↓
■議員署名用紙

現在 4182名
(387議会)

詳細はこちらをクリック

石垣市長・議長連名のお願い文ご活用下さい
      ↓
●石垣市連名の議員署名のお願い文







 
 
 
 

議会否定の自治基本条例