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対津波戦争における大祖国復興作戦・200兆円-西村真悟氏

「対津波戦争における大祖国復興作戦・二百兆円」 No.612 平成23年3月19日(土)


先の十七日の本時事通信の表題は「英雄的な献身と卓越した勇気の事例」とした。

 二・三日分の携帯食料だけで、陸路連絡の途絶した被災地に入って救出活動を黙々としている自衛隊の諸君、そして、被爆覚悟で福島原発の上空を低空で飛び、また地上からそこに接近して放水を続ける諸君、を思うとき、この言葉が出てきたのだ。

 では、この言葉を私は何処で知ったのか。

 それは、一九二〇年にイギリス国防委員会が編纂した「公刊日露戦争史」(Official Histry of Russo-Japanese War)において、旅順要塞を陥落せしめた無名の日本軍兵士の自ら死地に赴いた勇戦敢闘を総括して讃えた言葉である。次の通りだ。

「この旅順の戦いは英雄的な献身と卓越した勇気の事例として末永く語り伝えられるであろう」

 今、自衛官は食糧もろくろく持たされないで救助に赴き、安全な防御服もないのに灼熱の原子力発電所中枢部に接近して注水する。

 対象が旅順の要塞であれ、津波の現場また原子力発電所であれ、我が身をかえりみず国民を護るという任務を遂行する隊員は、全て末永く語り伝えられねばならない献身と勇気を我々に示している者達なのだ。

それを、だ。

 菅は、東電本社に乗り込んで、「撤退するなよ」と怒鳴り、「撤退すれば、東電つぶれるぞ」と言ったという。さらに今日の報道では、「何故自衛隊は昨夜放水しなかったのか」と不満を漏らしているという。

 また、何とか言う防衛大臣のおっさん(名前出てこない)は、陸自へりによる空中からの原子炉への放水は、首相と話し合い「統合幕僚長に決めてもらった」とぬかしている。

 あえて書いておく。こいつらに殺意が湧くのを押さえられない。

 貴公らは「最高指揮官」ではないか。

 しかし、菅においては、東電のせいにし、防衛省のおっさんにおいては、統合幕僚長のせいにしている。もとより、作戦失敗の時の布石である。

 しかし、うまくいけば、自分の功績にしたい。だから、菅のように、東京にいて現地の作戦に、「何故昨日放水しなかったのか」と口を出す。

 さらに、菅においては、自衛官や原子炉内に留まる東電職員が、何のために献身しているのかという一番肝心なことも分からない。

 菅は、彼らは東電のためにしていると思っている。だから、「東電つぶれるぞ」と怒鳴ったのだ。「国民を救うため」に献身している彼らに、「東電つぶれるぞ」という次元で接する菅は、何物か。国旗も国歌も国家もない左翼である。

 菅の発言は、この危機において、もっとも総理の立場にあってはならない者が、今総理の地位にある、ことを自ら明らかにしているのだ。

 防衛省のおっさんの発言も同じである。菅は、自分のこと、如何にして自分が責任から逃れるかしか考えていない。この期に及んで、「東電つぶれるぞ」という次元の菅の発言が、菅の頭の中を端的に示している。

 よって、昨夜(十八日)の菅総理の記者会見における国民への発言も、「お前には、言われたくないわ」と言うものだった。

 よくもまあ、世界が畏敬の念をもって眺めている節度を保った日本国民にいたいして、冷静にとか忍耐をとか、指導じみたことを言えたものだ。

 被災地の皆さんは、悲しみのなかにあって、よく耐え卓越した自制心を示しておられる。東京のぴかぴかの防災服を着た菅をはじめとする連中より遙かに高貴である。

 菅、防衛省のおっさん、彼らは何も決断していない。彼らが決めたのは、今現場の部隊を悩ましている防御服などの装備と携行食糧の不足をもたらしている防衛費の削減だけである。

 よって、今奮闘努力する全ての自衛官に申し上げたい。「貴官らの最高指揮官は人間の屑だ。それは平成二十一年の総選挙で我々が負けたからだ。まことに申し訳ない。

 しかし、日本国民は、貴官らの勇気と献身を分かっている。その確信を胸に日々奮闘されたい。士は己を知るものの為に死す、と言うではないか。日本国民は貴官らを知っている。」

 本日も、主題に入る前が長くなった。

 とは言え、以下を読んでいただければ、昨夜の菅総理の記者会見が、如何に総理としての決断なき、国民を低く観たある意味では無礼なものであったか、つまり、「お前にだけは言われたくない」につきるものであったかご理解いただけると思う。

 私は、この度の事態を対津波戦争だと思っている。

 緒戦における人的損害二万。今後各地への補給が出来なければさらに増える。つまり現在、国民が死に続けている事態が進行しているのである。

 だから、最高指揮官の無能に殺意を覚えると書かざるを得ないのだ。

 現在の事態を、対津波戦争(WAR)ととらえれば、これに対処するものは、「大祖国復興作戦」の発動である。

 そして、この発動を現実に行う政治体制は、国家緊急事態における総動員態勢の確立である。

 総理は、憲法六十五条「行政権は内閣に属する」に基づいて、国家緊急事態宣言と総動員態勢構築を宣言してこの作戦を遂行すべきである。 

 この作戦においては、被害地の復興の為の公共事業のみならず日本国中の学校を含む公共施設を例えば核シュエルター化することも視野に入れた事業計画の実施に踏み切るべきである。

 同時に、被災地の被災者の食糧とエネルギー確保は、国家が全責任を負って国費で確保すると宣言する。

 その為には、先に書いたように東北地方の観光客の来なくなったホテル・旅館を政府が従業員ごと接収して被災者に住んでもらうことも緊急に必要である。

 では、この金をどうするのか。

 昨日の報道では、「復興債十兆円超」と報道されていたが、みみっちすぎる。

 これは、現在と将来の日本国民の命がかかった大作戦なのだ。

 国債を発行するなり、政府貨幣発行特権を発動するなり、どちらでも決断して、

 二百兆円を復興大作戦に投入する決断をするべきである。

 なお、国債を発行すれば国の借金は当然増える。しかし心配することはない。金を貸すのは日本国民である。自分が自分に借金するだけだ。

 つまり、日本国民が金を出し合って復興大作戦を展開することになるだけである。

 昨年のカナダのトロントにおけるG20の財政会議においての決議で、確かに「先進各国は借金を減らし財政のバランスを健全化すべきだ」という決議が為された。その中で議長国は次のように付け加えている。「但し、日本は例外である。日本の借金は非常に多いが全て国内ですまされているからだ」

 次に、政府貨幣発行特権であるが、これこそ国家の専権事項である。これを行使すれば、二百兆円は借金もせず政府の掌中に入る。明治維新の時も、これを行使して太政官札を発行し財政を立て直した。

 以上、財源調達において、借金するか貨幣発行特権の行使か、いずれにしても、びくびくしてはならない。政治の決断あるのみだ。

 かくして、二百兆円を我が国が祖国復興大作戦に投入すると言うことは、我が国において二百兆円の総需要を喚起すると言うことであるから、その数倍の乗数効果と相まって、我が国経済のみならず、世界経済に空前の貢献をすることになる。

 そして、世界の諸民族は、大災害においても自制心と威厳を保っている日本と日本国民が、世界におけるかけがえのない底力のある存在であることを知るであろう。

 なお、最後に触れておかねばならない。

 この度の地震と津波との戦いにおいても、国民の命を救うのは、国家が保持する国防体制と国防力であることが明かになった。

 またこの度も、陸路からの被災地救出は後手に回り、海に浮かべた基地からの救出出動が迅速であることが実証されている。

 つまり、我が国には災害対策上も、空母機動部隊と強襲揚陸艦が必要なのだ。これは、我が国が、海洋国家である以上、当然のことである。

 さらに、我が国を取り巻く国家群には、傲慢無礼にも虎視眈々と我が国土を狙っている国家があり、既に我が国土を不法に占拠している国家がある。

 国土を災害から守る体制構築に努力していても、その国土が他国に奪われては意味がない。

 よって、祖国復興大作戦のなかには、海洋国家にふさわしい国防力の増強が含まれることが当然のこととなる。
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…………………………………………………………………………

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…………………………………………………………………………

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……………………………………………………………………………

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……………………………………………………………………………

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