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死者の視覚から今日を見る冒険家、野口健氏

本日の産経紙の「産経書房」の欄で、アルピニストの野口健氏が鈴木基之著の「戦没者遺骨収集にみる写真集」(新風舎刊)の書評文を寄せていたが、なかなか味わい深く、また日本人の常識的な靖國神社への思いと死者の立場から立った遺骨収集の大切さを記しており、大いに納得がいったので紹介したい。

野口氏といえば、アメリカのボストン生まれで、7大陸最高峰、世界最年少登頂記録を25歳で樹立、また富士山でのゴミ回収、そしてテレビでも度々コマーシャルなどで登場する、日本人であれば誰でも知っている冒険家である。登山家という誰も手助けをしてくれない孤独で過酷な体験者でもある。昭和48年生まれというから、まだ30歳前半の若者だ。

その彼が次のように記している。

先の大戦で亡くなられた方々のために靖國神社を参拝することは、とても大切だと思う。私も毎年、ヒマラヤ遠征の前に必ず参拝し、祈りを捧げる。両の手を合わせ、目を閉じるとさまざまな思いが去来する。

(去年、ヒマラヤのシシャパンマ峰に登頂した時に、悪天候でアタック前に足止めをされた体験を記した件で、死の恐怖が湧き上がってきたという)

眠れず、テントの中で先の大戦で亡くなられた方々について思いを馳せた。私は自らの意思でここにきている。しかし戦争に行かれた方々はどうだろう。日本のため国民のために行ったのだ。

亡くなった人たちの中には、飢えや病気、けがなどにより、徐々に死を迎えた人も多かったにに違いない。薄れ行く意識の中で何を思ったのだろうか。(中略)

ヒマラヤから帰国後、この写真集(書評の本)を購入した。無数の遺骨の写真は、残酷な現実をつきつけてくる。兵士の無念さがあった。白骨化した英霊は「俺らを忘れないでくれよ」と訴えてくるようだった。[以上、引用終わり]

そして野口氏は、靖國参拝とともに、日本のために亡くなられた方々の遺骨を回収し、弔う努力が必要だと感じ、今年の12月にフィリピンへ遺骨収集に赴くという。

ヒマラヤ遠征の前に靖國神社に参拝し、常に死ととなり合わせで戦っておられた英霊の気持ちに思いを馳せ、さらに自らが遠征時に死と面と向ったときに、自分と英霊とを比べて、死者の立場から今は何も言わない英霊の気持ちをわかろうとする努力を体験の中から自然にしてきた人生を伺うことができる。

野口氏は、戦いの歴史の真相は詳細には知らないかも知れない、しかし、英霊が戦地でどのような思いで戦って来られたのかを自分が死ぬかもしれないという極限状態の中から肌身で感じとってきたのではなかろうか。

ここには戦争を体験していない戦後世代であっても、英霊が今日に伝えたかったもの、今でも英霊は今生きている人々をじっと見ているという、死者の視覚を感じ取れる受け皿が厳然としてあることを実証していると思える。そしてこれが本当の人間の感情なのだと確信した思いとなった。(丸山)

富田元長官の非公式メモについて、マスコミの姿勢が少し変わってきています。
 
一昨日、ある大手新聞社の記者から電話があり、「富田メモにある昭和天皇のご発言を無条件に持ち上げて、靖国問題を決定してしまおうとするのはおかしい。非公式な発言である以上、もっと冷静に取り扱うべきだし、天皇の政治利用は民主主義国家として危険だ」というのです。

また、安倍官房長官が次期総理になりそうな状況のなかで、「中国や韓国に利する報道ばかりをしていていいのか」という論議が社内で起っているというのです。

私からすれば、「何をいまさら」とも思うのですが、靖国参拝続行の意志を示す安倍官房長官を国民が圧倒的に支持している以上、世論に逆らうことはマイナスだという判断も働いているようです。

『週刊新潮』が「富田メモは世紀の大誤報か」とする特集を組んだことで、日本経済新聞と朝日新聞の断定的な論調に対してストップをかけようという空気が、産経新聞以外からも出てきていることは喜ばしいことだと思います。櫻井先生が書いた文章は、下記に転載しておきます。

(引用)
「 『昭和天皇』A級戦犯メモ 富田メモの危うい『政治利用』 」『週刊新潮』 '06年8月3日号
日本ルネッサンス 「拡大版」 第225回

「A級が合祀されその上松岡、白取までもが、」「だから私あれ以来参拝していない。それが私の心だ」。元宮内庁長官の富田朝彦氏が、昭和天皇のお言葉として書きつけたメモが波紋を広げている。

スクープを物にした「日経」は7月20日付朝刊トップで同メモを「A級戦犯靖国合祀」「昭和天皇が不快感」と大見出しで報じた。政界、メディア界には早くも、“A級戦犯”の分祀論が高まっている。だが、富田メモを分祀推進の政治的動きに直結させてよいのか。そもそも富田メモはどれだけ信頼出来るのか。
 
メモの書かれた88年4月28日当時、陛下のご体調が万全でなかったのは周知のとおりだ。前年の9月12日に大量に嘔吐され、22日には手術が行われた。慢性すい炎とされたがガンであった。

それから半年後の88年4月25日、誕生日を前に臨まれた記者会見は15分間、例年の半分の時間に制限された。報道各社はすでに万一の場合に備えて“臨戦態勢”に入っていた。その後も思わしくないご病状が続き、翌年の1月7日、陛下は崩御された。

外交評論家の田久保忠衛氏は次のように語る。
「あの時期の昭和天皇が、10年も前のA級戦犯合祀について、果たして御自分の意図が正確に伝わるように御意見を述べられていたのかどうか、失礼ながら、私は疑問に思っています」

体調が優れないとき、人間は考えてもみなかった思い違いもする。だからこそ、私たちは、当時の陛下のお言葉をとりわけ慎重に吟味しなければならない。
 
一方、陛下のお言葉を、富田氏がどれだけ正確に書き残したのかも疑問だ。メモは断片的で、御発言のなかから、幾つかの言葉が富田氏のフィルターを通して不完全な形で書き残されたと言わざるを得ない。この点について、富田氏を知る田久保氏はこう語る。

「富田元長官は高潔な方ではあったでしょうが、本当に歴史を知っていたのか。たとえば白鳥(敏夫元駐伊大使)を『白取』と書いています。また『筑波は慎重に対処してくれたと聞いたが』と、恰も筑波(藤麿)宮司が合祀を渋ったかのように書かれていますが、これは事実と異なります」

富田メモでは昭和天皇は「筑波は慎重に対処」とする一方で、「松平の子の今の宮司がどう考えたのか 易々と」と語ったとされている。筑波宮司の慎重な判断はよかったが、後任の松平永芳宮司は「易々と」A級戦犯を合祀して怪しからんという口調だととれる。

だが、A級戦犯の合祀を決めたのは他ならぬ筑波宮司である。同宮司は昭和45年2月の崇敬者総代会で、A級戦犯合祀を決定し、同年9月の同会で
「時期は宮司預かり」と決めたのだ。

「文藝春秋」8月号で、上坂冬子氏と対談した湯澤貞前宮司も「筑波宮司は何度かA級戦犯の合祀を(崇敬者総代会に)諮っています」と述べている。つまり、天皇のお言葉という形で示唆された、筑波宮司はA級戦犯合祀に反対というのは事実ではないのだ。

次々と噴き出す“謎”

そして重要なのは、“A級戦犯”も含めて誰を合祀するかの決断は、靖国神社ではなく、厚生省、つまり政府が行なうという点だ。

合祀の手続きは政府から靖国神社に、合祀すべき人々の名簿、祭神名票が送られるところから始まる。靖国神社は同名簿を基に、その年に合祀する人々の名簿を新たに作成する。一定の書式に則って奉書に墨で清書し、絹の表紙でとじる。これは上奏名簿と呼ばれ天皇に奉じられる。

“A級戦犯”の場合も、同じ形をとって、昭和53年10月7日に、天皇に報告された。合祀は10日後の10月17日に、18日には秋の例大祭が行なわれ、昭和天皇は勅使を派遣した。

にもかかわらず、昭和天皇が富田メモに見られるような思い違いをされたのはなぜか。

「昭和天皇にきちんとした情報が伝わっていなかったのか、伝わっていたにしても御体調が悪くて健全に判断出来なかったのか、或いは忘れてしまわれたのか。または、歴史に明るくない富田さんが事実と異なったことを書いてしまった可能性も考えられます」と田久保氏は語る。

矛盾を含む富田メモを以て、「日経」は「A級戦犯靖国合祀」「昭和天皇が不快感」と見出しをつけた。が、この決めつけは疑問である。これまで“A級戦犯”といえば東条英機元首相の代名詞であるかのように報じられてきた。その東条元首相に対する昭和天皇の思いがあたたかいものであることは「昭和天皇独白録」(文藝春秋)の随所に散見される。

天皇は語っている。「元来東条と云ふ人物は、話せばよく判る」「一生懸命仕事をやるし、平素云ってゐることも思慮周密で中ゝ良い処があった」と。東条の評判が芳しくないことについても「圧政家の様に評判が立ったのは、本人が余りに多くの職をかけ持ち、忙しすぎる為に、本人の気持が下に伝らなかったことと又憲兵を余りに使ひ過ぎた」所為だとして、言葉を尽くしてかばっている。

東条元首相の孫の由布子さんは、昭和天皇が靖国神社を参拝されなくなったあとも、宮中のお使いを東条家に派遣し「御心配の御伝言」をされていたと語る。

他方昭和天皇は、三国同盟を推進した松岡洋右については非常に厳しい。

「『ヒトラー』に買収でもされたのではないかと思はれる」、「一体松岡のやる事は不可解の事が多い」「彼は他人の立てた計畫には常に反対する、又条約などは破棄しても別段苦にしない、特別な性格を持ってゐる」(前掲書)とまで語るのだ。

その意味で富田メモの「松岡、白取までもが」という部分に裏づけはある。しかし、松岡を疎んだことは事実としても、“A級戦犯が……”といって、東条元首相を含む人々を合祀した靖国神社参拝をやめることは昭和天皇の御性格からして考えにくい。

歴史事実との矛盾

日本が占領されたとき、昭和天皇はマッカーサーに、全責任は自分にありと言って、日本国と国民を守ろうとした。マッカーサーが重光葵外相に感動して伝えた天皇のお言葉は次のようなものだった。

「私は日本の戦争遂行に伴ういかなることにもまた事件にも全責任をとります。また私は日本の名においてなされたすべての軍事指揮官、軍人および政治家の行為に対しても直接に責任を負います。

自分自身の運命について貴下の判断が如何様のものであろうとも、それは自分には問題でない。構わず総ての事を進めていただきたい。私は全責任を負います」決して他人に責任転嫁されない姿勢に感動するのはひとりマッカーサーだけではないだろう。このような天皇を守り通したのが、“A級戦犯”とされた人々、就中、東条だった。

東条は極東軍事裁判で日本を犯罪国家として裁いたキーナン検事に、最初は「日本国の臣民(自分)が陛下のご意思に反してかれこれすることはありえぬことであります」と答えた。

昭和天皇は「彼(東条)程朕の意見を直ちに実行したものはない」と語っているが、東条の証言はまさに真実そのものだっただろう。しかし、次の法廷で東条は「(天皇は)私の進言、統帥部その他責任者の進言によって、しぶしぶ(戦争に)ご同意になった」と述べて、証言を変えたのだ。

国際政治の専門家、京都大学教授の中西輝政氏は、「東条、或いは広田弘毅外相のように天皇の身代わりになって処刑台に立った人々が靖国神社に祀られることに関して昭和天皇が抵抗感をお持ちなわけがありません。

もし、お持ちなら、それは人の道に反します。東条も広田も平沼騏一郎も皆、開戦に反対でした。富田メモから“A級戦犯”全てについて天皇が不快に思っていたと結論づけるのは、したがって不完全な解釈だと思います」と語る。

昭和天皇がいかにこの国の基本を守ろうとしたかを知れば、部分的に公表された富田メモの中の片言隻語をひとり歩きさせることには、慎重でなければならない。

日大教授の百地章氏は、憲法も国際法も非常に重視し、立憲君主国日本の天皇として、憲法上の規定に忠実であろうとした天皇の考えにこそ想いを至すべきだと強調する。

「昭和天皇は立憲君主として御自分の個人的な発言や言動が政治を左右することのないよう、非常に注意しておられました。だからこそ、御自身は反対でしたが、開戦も裁可なさった。

個人的な思いで政治を動かしてはならないと、そこまで御自分を律した方が、今回のメモの流出、その政治利用を御覧になればどれほど悲しまれ、憤ることでしょうか」

昭和天皇がお好きなテレビ番組や贔屓の力士についても明かさなかったのは余りにも有名なはなしだ。最後となった昭和63年のお誕生日の記者会見でも、大戦の原因を尋ねられ、人物批判につながるからと口を閉ざされた。

ただ天皇も人間である。これだけ公の発言を慎重にしていた方ではあるが、何年にもわたり身近に仕える人物に心を許してこもごも語るのは、自然なことだ。身近に仕える人々はそのようなお気持を受けとめ、それが外部に漏れないように守らなければならないはずだ。にもかかわらず、内側から情報が漏れた。

國學院大学教授の大原康男氏が、富田メモで“親の心子知らず”と批判されている松平宮司について語った。

「父の松平慶民さんも日記を残していました。息子に『自分の死後は焼却せよ』と言い残したのですが、日記には宮中のことだけでなく、家族のことも書かれていた。

それで暫く手元に残していたのですが、晩年になって日記を焼却しました。それが普通の対処です。ところが入江相政侍従長のときから事情が変わりました。今回も、自分の書き残した情報をきちんとコントロールしていなかった富田さんの責任が問われます」

昭和天皇の身の処し方

天皇は公人であり、その言動についての情報は情報公開の対象となる。だが、どんな機密情報公開制度でも18年では機密は公開されない。中西教授は、富田メモの流出は驚くべき機密漏洩事件であり、日本という国家体制の余りの不備を表わしたものだと警告する。

今回のようなメモが流出するとなると、現皇族の方々は、およそ誰にも心が許せない状況となる。個人情報の保護といって民間では同窓会名簿も作りにくくなっているのに較べ、公人とはいえ、天皇家の人々の情報を守る手立ては余りに脆弱である。

富田メモは公私の別も、守るべき情報の選別も考えずに公開された。政治的動機を疑われても弁明は出来ないだろう。

公開されたメモが、たとえ、天皇の真意を伝えているとしても、それによって政治を左右することは厳に慎まなければならない。私たちは天皇の政治利用ですでにとりかえしのつかない失敗をしてきた。

92年、尖閣諸島までも自国領だと主張し始めた中国に天皇皇后両陛下の御訪問を実現させたことだ。いま、富田メモを以てA級戦犯分祀を主張する人々の多くは、当時、天皇御訪中で日中関係は未来永劫安定すると説いた。

だが、御訪中は中国に利用されたにすぎないことが、いまになれば明らかだ。同じような人々がA級戦犯分祀というが、天皇の政治利用は二度としてはならないのだ。
 
富田メモによって、天皇の権威や人柄は究極的に貶められかねない。そのような事態をさけるために、私たちは昭和天皇が87年の生涯を通じて、非常に大きな辛い犠牲を経ても守り通そうとした立憲君主としての身の処し方、その精神を想起し、賢く対処しなければならない。

それは片言隻句の文言によって判断するのではなく、天皇が国民の前に示した事実に基づいて判断することだ。特定の人物を疎まれているとしても、それを以て、天皇がA級戦犯合祀の靖国神社に不快感をもつのは道理に合わないことを正面から受けとめるのだ。

結論は明らかだ。首相は今年、靖国神社にきちんと参拝すべきである。他のいかなる道も、天皇の政治利用と中国への故なき屈服につながることを忘れてはならない。
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…………………………………………………………………………

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…………………………………………………………………………

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①自治基本条例の問題点について

②外国人に対する住民投票権の付与について

……………………………………………………………………………

■【議場の国旗掲揚推進】
地方議会議場での国旗掲揚について

……………………………………………………………………………

■【外国人参政権問題】
●外国人参政権に反対する意見書採択について

反対決議は362市町村議会(H22年9月1日現在)

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………………………………………………………………………………

 

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