幕府の未来が見えた?~安藤信正・坂下門外の変

幕府の未来が見えた?~安藤信正・坂下門外の変



今日は何の日 2月13日 1862年(文久2年1月15日) - 坂下門外の変で安藤信正が水戸の浪士に襲撃され負傷する。

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文久二年(1862年)1月15日、江戸城坂下門外にて、尊攘派の水戸浪士ら6名が、老中・安藤信正を襲撃して負傷させた坂下門外の変がありました。



安藤信正は、文久二年(1819年)に陸奥(むつ)磐城平(いわきたいら)藩の第4代藩主・安藤信由(のぶより)の嫡男として江戸藩邸で生まれました。




弘化四年(1847年)に父の死を受けて第5代藩主となって磐城藩を継ぎ、嘉永四年(1851年)には寺社奉行、安政五年(1858年)には若年寄となります。



翌・安政六年(1859年)に、時の大老・井伊直弼(いいなおすけ)が決行した安政の大獄(10月7日参照>>)では、その直弼とともに水戸藩の徳川斉昭(なりあき)らを含む、尊攘派の取り締まりに奔走しました。

その後、万延元年(1860年)に老中に昇進しますが、その直後に起こったのが、あの桜田門外の変=井伊直弼の暗殺です。




そのページでも書かせていただいたように、やはり、暗殺の引き金となったのは、安政の大獄での処置・・・尊王攘夷に熱心だった水戸藩の関係者が、多数処分を受けた事に怒った水戸脱藩浪士・17名と薩摩脱藩浪士・1名による犯行でした。




その時、行方不明になっていた首を受け取った井伊家では、先に届いていた胴体と、その首を縫い合わせ、「重傷を負っただけ」という事にして、約1ヶ月間、その死を隠した・・・


という話もさせていただきましたが、この事を仕切ったのが信正でした。

事件の後、彦根藩邸を訪れた信正は、首が縫い付けられた直弼の遺体を前に、まるで生きているように話しかけたと言います。



なんで???
と思ってしまいますが、実は、直弼を重病としたまま、次男の井伊直憲(なおのり)への家督相続のダンドリをつけ、その後、死亡を発表させたのです。

そうです。


もし、現役の大老職にある主君が討たれたとなれば、彦根藩士たちが黙っていません。

仇討ちなんて事になったら、相手は御三家の水戸・・・


あの初代・徳川家康の頃からの譜代筆頭の家臣である井伊家と御三家の水戸が争うなんて事になったら、いったい幕府はどうなってしまうのでしょう?



それでなくても、尊攘派が、こうしてテロ行為に走っているというのに・・・。

信正の機転で、井伊家のメンツを保ち、藩士たちの怒りをセーブさせたのです。



この直弼の死後、信正は、同じく老中の久世広周(くぜひろちか)とともに、幕政の担い手となって活躍します。




真っ二つとなった日本を、何とか一つにまとめようとした直弼の遺志を継ぎながらも、なるたけ波風立たない方法を模索し、


時の天皇である第121代・孝明天皇の妹・和宮と、第14代将軍・徳川家茂(いえもち)を結婚させる公武合体策を実現させた幕府側の人間は信正です。




また、アメリカ領事館の通訳であったヒュースケンが、攘夷派に殺害された事件も、彼が処理に当たり、円満解決へと導いています。



対外的には、不利な金銀の交換率で結ばれた通商条約で、金が流出しないようにと対策を練りました。



とにかく信正は、幕府の安定、庶民の安心を目標に、政策を遂行していったように思います。




しかし、攘夷派から見れば、そもそも通商条約を結んで、外国と協調をとっている事自体が許せませんし、公武合体にしても、明らかな政略結婚を無理強いして、幕府の安定を計っているとしか思えないわけです。



そんなこんなの文久二年(1862年)1月15日午前8時頃・・・上元(じょうげん・三元と呼ばれる年中行事の一つ)の祝賀のために江戸城に登城しようとする信正の行列が、坂下門外に差し掛かったところで、水戸脱藩浪士・6名が襲いかかりました。



坂下門外の変と呼ばれる事件です。

ところが、あの桜田門外以降、厳重になった警備は、信正の供回りだけでも数十名ほどおり、わずか6名だけでは、とてもじゃないが、暗殺が成功するはずもなく、まもなく、6名とも討ち果たされます。



しかし、混乱に乗じての篭の外からの一刺しが、運悪く信正の背中をとらえ、彼は軽傷を負ってしまいました。

・・・とは言え、この時も信正は冷静に行動しています。



信正自らが坂下門まで行き、常駐している番役に、事のなりゆきを的確に説明し、「血のついた不浄の装束では、登城する事はできない」として、江戸城には入らず、屋敷へと戻ったのでした。




この後、未だ療養期間中に、イギリス公使・オールコックと包帯姿で会見した信正・・・彼を見たオールコックは、政治家として義務を果たそうとするその姿勢と、武士の誇りに満ちた立ち居振る舞いに感激したと言います。



しかし、敵は、思わぬところに潜んでいました。

先にも書かせていただいたように、信正は、篭の後ろから突き刺された事で、背中に傷を負っていましたが、これが「武士の恥だ」と非難されるのです。




「堂々と敵に向かってこそ武士」
「背中傷は武士の屈辱である」
と・・・

しかも、それを言い出したのは、すでに幕政の中心から退きつつあった大御所的立場の武士たちだったのです。




結局、これをきっかけに、信正は老中を退任し、失脚します。

幕末維新の頃は、「どちらが良い」「どちらが悪い」と、歴史好きの中でも意見が分かれるところですが、


尊攘派であれ、倒幕派であれ、幕府側であれ、その時代を生きた本人たちは、皆、日本のより良き未来を夢見て奔走したのです。



そんな中で、冷静に事変を見つめ、適切な判断力と政治手腕で、何とか幕府を維持したまま、より良い方向へ持って行こうとした信正は、幕府側の人間として、とても頑張った人だと思います。



なのに、そういった政治手腕はまったく評価せず、政治と関係のない所で足の引っ張り合いをする・・・なんだか、100年経った今でも、同じような事をやってる気がするのは、私だけでしょうか。



一所懸命に頑張ってる人を、つまらない事を以って中途半端な形で失脚させる・・・ひょっとしたら、幕府の運命は、ここで尽きていたのかも知れません。

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コメント

岸清和会のフェイクニュース

>幕末維新の頃は、「どちらが良い」「どちらが悪い」と、歴史好きの中でも意見が分かれるところですが

…長州の朝鮮流革命は嫌われている
源氏の親兄弟で殺しあう残酷さが日本人の心情から嫌われているのと同じように

天皇=北方騎馬民族説の岸清和会は
近年のDNA解析技術によって嘘とばれている

歴史は繰り返す。

幕府はオランダ交易によって、白人には武力で勝てないことを知っていたから、やむなく話し合いを選びました。
でも攘夷派は情弱だったから、「日本人は絶対勝てる!」と突進しました。

第二次大戦も、海軍派は世界の実情を知っていましたが、一部の陸軍派は科挙の制で成り上がった、テストで高得点はできますが地頭が悪い人々なので、実は情弱。
ゾルゲなどロシア情報部に利用され、「白人のせいニダ!ユダヤのせいニダ!」
と満蒙ユートピア構想によって孤立化して、対米開戦へ突っ走っていきました。

今も、情弱ネトウヨは「日本人は勝つ!白人のせいニダ!ユダヤのせいニダ!」
と突っ走って、ロシアマフィア(プーチン・モンゴル組)に利用されているようですね。


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