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沖縄の声を騙る被告らの自滅~「そこにあるのは愛であった。」(渡嘉敷戦跡碑文より)

沖縄集団自決冤罪訴訟第7回口頭弁論(1月19日)原告準備書面(6)の要旨をお送りします。

もとの準備書面は今回も51ページに及ぶ膨大なものです。

準備書面は松本藤一、永信一、大村昌史、岩原義則、中村正彦、の5名の弁護士全員がまとめ上げ、最終の仕上げは、徳永弁護士が18日夕刻に完
成し、それから大村弁護士が全文をチェックすると言う時間との戦いでもありました。その後も眠る事無く徳永弁護士はこの準備書面の要旨を作成
し、徹夜で裁判に臨みました。

また準備書面中、今回の我々の裁判が「100人斬り訴訟」と法律的に全く違う構成の裁判であることを完璧に論証する仕事は岩原弁護士がもっぱ
ら担当し、高い成果が上がったと思います。

ここに紹介する準備書面要旨は、徳永弁護士が法廷で読み上げたもの、ほぼそのままです。(南木隆治)
原告準備書面(6)の要旨
~ 沖縄の声を騙る被告らの自滅 ~ 
      「そこにあるのは愛であった。」(渡嘉敷戦跡碑文より)

                   弁護士 徳永信一                     
1 赤松命令説を全面削除した家永三郎著「太平洋戦争」

本日提出した原告準備書面(6)は、まず本件訴訟の対象としている「太平洋戦争」を取り上げています。これまでも指摘してきたように「太平洋戦争」は、昭和61年発行の第2版から、それまであった渡嘉敷島における集団自決が赤松隊長の命令によるものであるとした赤松命令説を完全に削除しています。

その当時、家永三郎が、原告となった第3次家永教科書裁判が係属中でした。それは、沖縄の集団自決の真相が争点の一つとなった訴訟であり、その係属中に、家永三郎自身が、その著書である「太平洋戦争」から赤松命令説を全面削除した事実は、「ある神話の背景」の出版によって、日本軍の沖縄戦を厳しく批判する家永三郎氏でさえ、それが考証に耐え得ない虚偽であることを認めたに他ならないのです。

2 渡嘉敷戦跡碑文「そこにあったのは愛であった」 

今回新たに提出した渡嘉敷村の郷土資料「わたしたちの渡嘉敷」は、渡嘉敷村の小学校6年生に郷土史を教える教材として渡嘉敷村教育委員会が編纂したものです。

そこには、昭和54年に集団自決の現場に立てられた戦跡碑の碑文が掲載されています。碑文は曽野綾子氏が村の依頼を受けて書いたものでした。それは集団自決の現場を訪れたものにその真相をこう教えています。

「… 豪雨の中を米軍の攻撃に追いつめられた島の住民たちは、恩納河原ほか数カ所に集結したが、翌27日敵の手に掛かるよりは自らの手で自決する道を選んだ。一家は或いは、車座になって手榴弾を抜き或いは力ある父や兄が弱い母や妹の生命を断った。そこにあるのは愛であった。…」

 集団自決という渡嘉敷村の歴史に残る凄惨な事件の理由は、命令による強制ではなく、愛による悲しい選択だったのです。また、その傍らには上原正稔氏の文章を掲載したプレートが設置されています。

上原正稔氏は、自らの取材の過程において、集団自決の真相が、軍隊からの自決命令ではないことを知り、根拠のない風説をもって赤松・梅澤両隊長を非難してきた沖縄のマスコミに対し、真実に謙虚となることを主張し、その過程を琉球新報に連載した「沖縄ショーダウン」に綴った沖縄のジャーナリストでした。

被告らは、「赤松さんは人間の鏡だ」という村民の声を拾い上げた上原正稔氏を、日本軍側の取材だけで事実を歪めたかのような的外れな批判を行い、今なお真実を訴えるその声に耳を貸そうとしません。

そして勝手に「沖縄の声」を騙り、真実を封印しようと躍起です。真実の「沖縄の声」がそして「渡嘉敷の声」がどこにあるかを知りたければ、渡嘉敷島に集団自決の現場を訪ねるがよい。

そして、そこに立っている曽野綾子氏の戦跡碑文と上原正稔氏のプレートの前にたたずみ、潮風に耳を澄ませば自ずから聞こえてくるはずです。       

3 「太平洋戦争」に残された梅澤命令説 

「太平洋戦争」は、しかし、第2版以降も、座間味島での集団自決が梅澤隊長の命令によるものだとした記述を変えませんでした。

宮城初枝氏の告白、即ち、座間味島の集団自決を命じたのは梅澤隊長ではない、梅澤隊長は、玉砕命令を求めて会いに行った村の幹部に対し、これを断って帰したのであり、忠魂碑前に集まり玉砕するよう命令したのは、村に帰る途中だった宮里盛秀助役ら村の幹部であり、農協職員であった宮平恵達氏に村民への伝令を指示したという真相の告白は、梅澤命令説の虚偽性を一点の曇りもなく証明することになりましたが、その告白の全貌が公表されたのは、宮城初枝氏がその戦争体験を綴った手記「とっておきの体験記」を託された娘の宮城晴美氏が書いた「母が遺したもの」が出版された平成12年のことでした。

「太平洋戦争」第2版が昭和61年に発行されたものであることからすれば、梅澤命令説の記述が残されたこともやむをえないとする余地が全くないわけではありません。

しかし、家永三郎氏の死後ではあっても、宮城初枝氏の告白が公表されたことによって事件の真相が明らかになった以上、「太平洋戦争」の誤った記述を改めないままその販売を続け、梅澤氏を苦しめ続ける行為が許されないことは明らかです。

被告らが、いまもなお、忠魂碑前集合玉砕命令の存在をもって梅澤命令説を押し通そうとする不実な姿勢は率直に言ってわたしたちの理解を超えるものですが、これまで裁判所に提出された証拠は、宮里盛秀から玉砕命令あることを聞いたとする宮里盛永の「自叙伝」をはじめ、宮村幸延の「証言」と神戸新聞のコメント、本田靖春氏の「第1戦隊長の証言」、そして本日提出した「沖縄の証言(上)」に掲載された宮里恵美子氏の証言(それは、宮城初枝氏の告白のとおり、宮平恵達が忠魂日前の集合と玉砕を伝えて回ったというものです。)も含め、すべて宮城初枝氏の告白と符号するものであり、その真実性は強固なものとなっています。

他方、被告らは、この宮城初枝氏の告白を覆すにたる何らの証拠も提示しえていないことを、今
ここで確認しておきたいと思います。

3 「沖縄ノート」の過剰な人格非難  

原告準備書面(6)は、続いて被告である大江健三郎氏の「沖縄ノート」の記述が、赤松隊長と梅澤隊長に対する過剰かつ執拗な人格非難を浴びせる究極の人身攻撃であることを論証しています。「沖縄ノート」は、渡嘉敷島、座間味島にあった軍隊の責任者である赤松・梅澤隊長が《部隊は、これから米軍を迎えうち、長期戦に入る。

したがって住民は、部隊の行動を妨げないために、また食糧を部隊に提供するため、いさぎよく自決せよ》という誠に無慈悲な命令を下しながら、自らは生き延びて、一般市民に埋没して生活し、いまだ沖縄に向けたなんらのあがないもしていないとの非難を浴びせています。

続いて、曽野綾子氏をして「神の視点にたって人の罪を裁く人間の立場を超えたリンチ」であるとの痛切な批判をいわしめた「あまりに巨きい罪の巨塊」という表現、そして赤松隊長を「屠殺者」に譬え、ホロコーストの責任者である「アイヒマンと同じく沖縄法廷で裁かれるべきだったであろう」という究極の人格非難を、後にノーベル賞まで受賞するその文章力を駆使して執拗に繰り返しているのです。

それらの記述が、被告らがこの訴訟で言い訳しているような「日本人全体のあり方を論評した」ものであり、「集団自決の責任者個人を非難しているものではない」とはよくいえたものです。呆れた詭弁とはこのようなものをいうのでしょう。

4 柳美里著「石に泳ぐ魚」事件に提出された大江意見書の忠告 

大江健三郎氏は、柳美里氏の小説「石に泳ぐ魚」による名誉棄損ないしプライバシー侵害が争われた別事件で裁判所に意見書を提出しています。

そこには、作品を公表することによってモデルとなった人に苦痛を与える行為が、「人間の尊厳」に基づく憲法の精神に反するものであり、言論の力を貶めることになることが書かれています。

そして自分自身がしてきたように(?)「なんどでも書きなおし、その代わり文学的幸福を味わう」ことを諭していました。大江健三郎氏は、その意見書で柳氏に忠告したように、直ちに、そして何度でも自らの作品を「書きなおし」虚偽の誹謗によって傷つく人をつくってはならないことを、行為をもって示すべきなのです。

そして、これまで放置してきた自らの不実な言葉の責任をとって、この法廷で真実を認め、自らの文章に誤りがあり、それを放置してきたことの理由を釈明したうえ、これまで人格攻撃してきた梅澤氏や赤松隊長の遺族に謝罪し、さらには、大江氏の言葉を信じてきた多くの読者を裏切ってきたことを真摯に詫びるべきなのです。 
      
5 被告らの主張の破綻と玉砕   

本日、被告らが提出した証拠、例えばアメリカの公文書、援護法の認定をめぐる記事は、なんら赤松及び梅澤両隊長命令説を支えるものではありませんし、宮村幸延氏或いは大城将保氏の陳述は、それまでの自らの言説にほうかむりする恥ずべき虚偽でした。

次回の弁論で逐一徹底的な批判を加える準備はすでに整っています。しかし、同じく提出された梅澤氏と沖縄タイムス社とのやりとりの録音に至っては、なぜ今これを被告らが提出してきたのかの分析に頭を抱えています。

そこには、梅澤氏が虚偽の書き換えを最後まで主張し、沖縄タイムスが座間味村の公式見解なるものを盾にして虚偽を押し通す不実な姿勢を見せたことから、もはや沖縄タイムスの新聞社としての良心に訴えても叶わぬことを悟り、 「座間味村の人たちの援護金を失わそうとは思わない。

もうこれで最後にする。2度と沖縄タイムスに訂正を要求することはしない」と要求を撤回したことが表れています。上原正稔氏の「トップシークレット」では、米国軍人が、梅澤氏の犠牲心と潔さという“武士道精神”を称賛していますが、それが如何なく発揮された場面であったといえましょう。 

おそらく被告らは、隊長命令説の証拠がないことに焦り、梅澤氏と真実を述べた勇気ある証言者たちの人格非難ばかりを繰り返すしかない手詰まりに陥り、混乱と破綻の末に、あえて自暴自棄の玉砕を慣行したものと評するほかはありません。 
  以上
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    2、わが国の国柄に基づいた「新憲法」「新教育基本法」を提唱し、この制定をめざす。

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…………………………………………………………………………

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…………………………………………………………………………

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