香取における教科書採択

高木 仁香取市議会議員の原稿を掲載いたします。

香取における教科書採択

 平成十七年度第二回教科用図書香取採択地区協議会は平成十七年七月十一日に開催され、十七名の委員が十八年度から中学校で使用される教科書を選定した。

 教科書の採択権は「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」の二十三条第六項により、各市町村教育委員会にある。それにもかかわらず、山田町以外の市町教育委員会は採択の専決処分権を、教育委員会行政規則で教育長に与えている。この現状は法律に違反している。
 法律に違反していても、立派な結論が出ていればまだ救われると思うが、結果は酷い内容であった。香取採択地区協議会の議事録は、発言者の氏名を特定することの出来ない白丸と黒丸であった。

 質問者が白丸であり、応答者は黒丸である。いやしくも、協議会委員は、教育委員、学校の先生方、保護者代表によって構成されている。この立派な委員が匿名での発言である。結果として、子供達が日本人としての気概と誇りをもてなくなる様な教科書を採択した。

委員に自信と誇りと責任感があれば、堂々と発言が出来る様に規則を変えるべきであった。以下、地理・歴史・公民に限って議事録の内容を基に批判を加える。

 地理的分野で「竹島問題についてどうなっているのか」との質問があり「どの教科書も載っていない」との応答があった。日本固有の領土である竹島の記述が、日本の地理の教科書に乗っていないことが、そもそも異常なのである。

この関連でいえば、扶桑社の公民には「わが国固有の領土であるが、・・・韓国が不法占拠している竹島」として写真入りで載っている。竹島のことを言うなら、公民的分野で扶桑社の教科書を押すのが筋というものだが、そうした発言は一切なかった。

 歴史的分野での発言にも問題がある。補充説明で「本文の流れはどれも違わない」とあったり、協議の中で「教育出版が、学習指導要領とのバランスがよく取れているのではないか」との発言があった。

この様な発言をした人達は何を考えているのか。学習指導要領の歴史的分野の目標には「我が国の歴史に対する愛情を深め、国民としての自覚を育てる」「国家・社会及び文化の発展や人々の生活の向上に尽くした歴史上の人物」と明記されている。

教育出版の歴史教科書は元寇を「遠征軍の派遣」「元軍の襲来」、そして秀吉の朝鮮出兵を「朝鮮侵略」と記述している。全くのダブルスタンダートではないか。いわゆる南京事件では「日本軍は混乱のなかで、多数の捕虜や住民を殺害し」と記述している。

これは明らかに間違っている。日本南京学会の最新研究によれば、当時の南京市の人口は二十万人であり、陥落一ケ月後の人口は二十五万人に増加している。大規模な殺害も入城時の混乱もなかったのである。

扶桑社の歴史教科書は「このとき、日本軍によって、中国の軍民に多数の死傷者が出た(南京事件) 。なお、この事件の犠牲者数などの実態については資料の上で疑問点も出され、さまざまな見解があり、今日まで論争が続いている」となっている。

 公民的分野で「男女共同参画については、記述されているか」の質問があり「扶桑社以外はすべて記載されている」との応答があった。私達がこのことを指摘すると、録音テープを確認した結果、議事録が間違っていたので訂正したとの答があった。

こんな重要な事項が三ケ月以上も間違ったままであった。事務局の怠慢である。

 山田町(合併により現在は香取市)は教育長に教科書採択の専決処分権を与えていない。

この山田町教育委員会に「学習指導要領の目標に最も適う中学歴史・公民教科書の採択を求める請願」が十七年六月に提出された。請願文及び請願項目は以下の通りであった。

 国家は、次世代を担う子供達の教育が如何にあるべきかについて、その充実に心血を注ぐものであり、それは先進国・途上国を問わず世界の常識であります。

 その教育の根幹として求められているのは、自国に誇りと愛情を持ち、自分達の先祖に感謝と畏敬の念を持ち、公共の精神に富んだ人材の育成であります。

 然るに、戦後教育は「個」の尊重の美名の下、個人の自由のみを称揚し、「公」の精神を蔑ろにしてきた様に思います。

 この様な状況のもとに行われる中学校用の歴史と公民の教科書採択は、日本再生に重要な意味を持っていると認識しております。

 山田町教育委員会におかれましては、以上の趣旨をご理解下さり、左記の請願項目を採択頂きたく請願いたします。

一歴史にあっては、学習指導要領の目標「我が国の歴史に対する愛情を深め、国民としての自覚を育てる」に最も適う教科書を採択すること。

二元寇を遠征、秀吉の朝鮮出兵を侵略とする様なダブルスタンダードで記述されている教科書は採択しないこと。

三日本固有の領土として北方領土・竹島・尖閣諸島を記述している教科書を採択すること。

四北朝鮮による拉致を国家主権の侵害として記述している教科書を採択すること。

 日本国の歴史・公民教科書であるならば、前揚の四項目は、どこの出版社の教科書であっても満たしている必要がある。しかし、結果は全員一致の不採択であった。

 山田町の教育委員は、請願が提出されたことにより、一種の踏み絵を迫られたともいえる。山田町以外の教育委員は、教育長に教科書採択の専決処分権(法律に違反している)を与えていることにより、本来であれば持っている採択権を奪われている。

香取地区採択協議会の委員(教育長は全員が入る)は匿名での質疑で教科書を選定した。これでは責任の所在が明確ではない。文部科学省の検定に通っているからといって、どの会社の教科書も百点満点とはいえない。

百点満点なら経費と手間と時間をかける採択協議会などは不必要であり、賽子を振って採択する教科書を決めれば良いだろう。

 香取で教科書採択戦に敗れた原因は、教育委員の勉強不足、教科書採択の専決処分権を教育長に与えていたこと、扶桑社の営業努力不足だと思う。

 香取市は平成十八年三月二十七日に一市三町が合併して誕生した。我々(香取教育を考える会)は、合併を前にして制定されるはずの教育委員会行政規則に注目していた。

事務局の一次原案には、教育長に教科書採択の専決処分権を与える規定があった。この事実を知ってすぐ、我々は一市三町の事務局と教育長に対する働きかけを強めた。その結果、教育長に教科書採択の専決処分権を与える規定のない香取市教育委員会行政規則が制定された。

 この制定を受けての次の活動は、香取地区採択協議会を構成する香取市以外の三町に対しての働きかけである。具体的には、同志議員に資料を渡し、各議会において一般質問してもらうようにしたい。

 教科書採択にあたっては、徹底した情報公開と公の精神に溢れた立派な日本人を育てる教科書を選ぶのだという視点が特に大事だと思う。我々は教育委員会行政規則を正常なものにした。三年後の採択に期待したい。
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コメント

戦争?

戦争も歴史の一部、日清、日露の戦争をしっかり教える事で日本の教育は変る、日本人も変る、それを言い出す勇気が政治家に無いだけ、まあ中国や韓国に訳の判らない譲歩をしている歴史音痴の政治家が多すぎると思う。

似非保守死すべし

お前らみたいな議員がいるから日本の教育が異常なものになるんだよ。教科書なんか教材の一つに過ぎないのだから,そんなに気になるなら,センセイのポケットマネーで「良い」教材を買ってやったらどうだ。


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