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忘れ去られた大東亜戦争の時代精神

忘れ去られた大東亜戦争の時代精神
(平成・美しい日本を護る会「やむやま」http://heigokai.blog.fc2.com/blog-entry-1029.html)佐藤康生

華氏

 「ヨコハマトリエンナーレ2014」という現代アートの国際展が横浜美術館でありました。テーマは「華氏451度の世界:世界の中心には忘却の海がある」というものでした。

「華氏451度の世界」とは、本の所持や読書が禁じられた、架空の社会における人間模様を描いた、ブラッドベリというSF作家の作品で、題名は、本の素材である紙が燃え始める温度(華氏451度≒摂氏233度)を意味しているとのことです。

 世界から現代アーティストが出展していましたが、それらの作品は、いずれも意味深で正直難解なものでした。それらの中で大東亜戦争時に出版された日本の文人達の戦時下の文芸書を蒐集した「大谷芳久コレクション」から一部が展示されていました。

高村光太郎、北原白秋、佐藤春夫、西条八十、三好達治、草野心平らの作品です。戦時下でベストセラーになりましたが、戦後は、GHQのWGIP(ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム)(戦争への罪悪感を日本人の心に植えつけるための宣伝計画)にのせられた世相の中で、戦争や軍への賛歌として、本人も社会も封印し、「忘却の海」深くに沈められました。
「華氏451度の世界」では、本の所持が禁止されており、発見された場合はただちに「ファイアマン」と呼ばれる機関が出動して、本は焼却し所有者は逮捕されることになっていました。

それは、本によって有害な情報が善良な市民にもたらされ、社会の秩序と安寧が損なわれることを防ぐためとされていました。

そこは、密告が奨励される市民相互監視の社会で、表面上は穏やかな社会が築かれていたのですが、結果として、人々は思考力と記憶力を失い、わずか数年前のできごとさえ曖昧な形でしか覚えることができない愚民になっていた、とのことです。

 戦後GHQは、国民には全く分からないよう極秘のもとで文字通り焚書を行いました。戦前に出版された政治、文化、歴史、経済、科学、軍事のあらゆる分野で、戦争に直接あるいは間接に関係のあった7,800点の書物を徹底的に回収廃却して、日本人から戦前の記憶を抹殺したのです。

そして一方では戦勝国史観を押しつけ、日本人に自虐史観を植え付けました。

 検閲のほうも、新聞や一般刊行物はもとより、個人の手紙までを対象とする徹底的な検閲を、同じく国民に分からないように行いました。

当時まだまともであった朝日新聞は発行停止を喰らい、そのトラウマが自虐史観にまみれた現在の朝日新聞虚報問題を起こしていると言われています。

 その検閲には、日本人で英語が出来る人を8,000人から10,000人、大学などから集めました。当時は食糧難・生活難の時代でしたから、集めるのは容易でした。しかし、彼らは結果として売国行為を行ったのでした。

 GHQによる焚書及び検閲の話は、「華氏451度の世界」を彷彿とさせます。「人々は思考力と記憶力を失い、わずか数年前のできごとさえ曖昧な形でしか覚えることができない愚民になっていた」のは、正に戦後日本のことではないでしょうか。

 「ヨコハマトリエンナーレ2014」の主催者は、「華氏451は如何に芸術に現れたか」の事例として、「大谷芳久コレクション」を展示したようです。

主催者がどれだけ意図したか分かりませんが、「忘却」の結果、「愚民になった」としたら、「忘却の海」から「記憶」を呼び戻すことが出来れば、「愚民」であることから、脱していくことが出来るのではないか、と言えそうです。

 西尾幹二先生は、「GHQ焚書図書開封」シリーズを著し、抹殺された膨大な7,800点の書物から、戦前の日本人の記憶を取り戻そうとされています。

 それらの本の中には、戦前の日本人は、欧米白人による人種差別、帝国主義によるアジア侵略などに対して、如何に怒っていたかを示す大部の図書が多数あったのが分かります。以下書名を何点か示します。

 英国の世界侵略史、白人の南洋侵略史、蘭印侵略史、亜細亜侵略史、阿片禍・英国東洋侵略史、英国の印度侵略を歴史的事実に見る、南洋民族侵略史、欧米の対支経済侵略史、米英東亜侵略史、等々。

 戦前の日本人は如何に怒っていたか、その感性は特に詩人に強く表れると言えるでしょう。戦後、軍や戦争への賛美をし、国民を戦争へ駆り立てたなどと非難され、本人も後ろめたく思ったのは、戦後のGHQの洗脳による結果と言ってよいでしょう。

 「ヨコハマトリエンナーレ2014」の「大谷芳久コレクション」の展示物から、いくつか示します。

●高村光太郎「大いなる日に」(昭和17年4月)
記憶せよ十二月八日
この日世界の歴史あらたまる
アングロサクソンの主権
この日東亜の陸と海とに否定さる
否定あるものは彼らのジャパン
眇(びょう)たる東海の国にして
また神の国なる日本なり
そを治(しろ)しめしたまふ明津御神(あきつみかみ)なり
世界の富を壟断するもの
強豪米英一族の力
我らの國に於いて否定さる
われらの否定は義による
東亜を東亜にかへせというのみ
彼らの搾手に隣邦ことごとく痩せたり
われら正に其の爪牙を擢(ぬ)かんとす
老若男女みな兵なり
大敵非をさとるに至るまでわれらは戦ふ
世界の歴史を一新する
十二月八日を記憶せよ

●佐藤春夫「日本頌歌」(昭和17年5月)
ここ日の本のみ民らが
高きこころのふるさとぞ
御代やすくにの大鳥居

げに千萬のみ霊ゆえ
いよいよ尊くおごそかに
しき島のみか四面の海の
人みな仰ぐ聖域(みやどころ)

見よ春ごとの人の子に
取るべき時を教へては
咲くやみ霊のさくらばな
九重にまで照り映えて

ああ忠と義と志
成りてくだくるたまゆらに
天馳せかへる神々が
國を護りの大社

●北原白秋「大東亜戦争 少国民詩集」-アジアの青雲」(昭和18年)
一.仰げよ、この空 アジアの青空 今こそ輝け、御稜威(みいず)は涯なく アジヤ、アジヤ、すなわち日本、正義をかざせば 立ちたり十億、挙って奮わむ。 アジヤ、アジヤ アジヤの青雲。

二.乗り切れこの潮 アジアの海原 資源は豊けし、水天はるかに アジヤ、アジヤ、今こそ国生み、船満ちつづけて 崎々島々、拓きに拓かん。 アジヤ、アジヤ アジヤの海原。

三.文化の華吹け アジヤの大陸/東に道あり、これ我が伝統、アジヤ、アジヤ、興亜の大榮 敢へてし遂げなば 秩序と平和は 呼ばずとも来たらん。アジヤ、アジヤ アジヤの大陸。

四.集まれ、新たに アジヤの民族、歓呼よどよもせ、誓へよ善隣、 アジヤ、アジヤ、すなわち万邦、所を得しめて 共存共栄、われひと歌はん。ジヤ、アジヤ アジヤの大陸。

●野口米次郎「宣戦布告」(昭和17年3月)
われ声を大にして殉國の秋を叫ぶ・・・
ああ来たる可きもの遂に来たれり
もの共蹶起せよ、銃を握れ
これ勝たざる可からずの戦いなり
東亜の死活この一挙にかかれり
運命に服従せずして天業の成を



 都留文科大学の新保祐司先生は、9月24日の産経「正論」で、「先の大戦を忘れたふりした代償」として、今の中韓による「歴史戦」で相手の攻勢を許してしまっている、と述べています。

大東亜戦争とは何だったかを根本問題として問い直そうというのです。

 先生の専門である文化史で見ると、戦前の昭和とは、明治維新以来の蓄積を経て、日本人の精神が多様で豊穣な精神を示した時代である、

昭和15年の「紀元二千六百年」の前後には、日本の文学、絵画、音楽などの文化は、近代以降のピークを迎えていたと言います。

文学では島崎藤村の「夜明け前」、川端康成の「雪国」、小林秀雄の「無情と言うこと」、堀田輿重郎の「万葉集の精神」、美術では梅原龍三郎や安井曾太郎、音楽では信時潔や山田耕筰等々が活躍していました。

 しかし音楽では信時潔は忘れ去られました。その傑作は「やすくにの」であり、「鎮魂頌」であり、交声曲(カンタータ)「海道東征」とのことです。「海ゆかば」もそうです。

 「やすくにの」は、シナ事変で部隊長が若くして戦死した部下に捧げた和歌に曲をつけたものですが、同時に靖国に祀られた全英霊と全母性に捧げられたもので、当時ラジオ歌謡として国民に愛唱されたとのことです。

信時潔は、長い作曲生活を通じて、最も感銘深い曲と自ら言っています。しかし今は聴くことは出来ません。

   「靖国の 宮に御霊は 鎮まるも をりをり帰れ 母の夢路に」

 「鎮魂頌」は、国文学者折口信夫が縁者の戦死の報に接して作詞したもので、戦後日本人が忘れてはならない戦没者への感謝と祈りが込められたものとのことです。

  http://gunka.sakura.ne.jp/nihon/chinkon.htm  https://www.youtube.com/watch?v=4f4eezf7J-s

 交声曲「海道東征」は、紀元二千六百年の奉祝曲として、北原白秋作詞、信時潔作曲で作られた作品で、日本の国産みを描く壮大な叙事詩として、日本書紀や古事記の記述を基に書き上げた万葉調の格調高い詩に作曲をしたものです。

紀元二千六百年の奉祝曲として、外国の著名な作曲家にも作曲の依頼がなされ、ドイツのリヒャルト・シュトラウスも応募しましたが、新保先生によると凡作とのことです。

凡作でもドイツ人の祝典曲は日本で演奏されるのですが、日本人信時潔の傑作「海道東征」は演奏されない、戦後日本の自虐精神が、「海道東征」を忘却の彼方に追いやった現象がそこにあります。
  https://www.youtube.com/watch?v=oMWN7bRtznw


 しかし時代は少しずつ変わりつつあります。「海道東征」は、平成26年2月に、熊本で戦後二回目の演奏会があり、来年11月には、大阪での演奏会が企画されているとのことです。

熊本から大阪へ、更に東京で演奏会が開かれれば、文字通り「東征」が達成される、戦後レジーム脱却の象徴となると、新保先生は期待してそう言います。

 「日本を取り戻す」・・・。戦後GHQの洗脳による呪縛を解く、日本には「広大な忘却の海」がある、その海底から忘却させられた記憶を取り戻す、大東亜戦争の時代精神を振り返る、再評価する、詩人達の感性を理解する、日本人の精神を復活する、「愚民」であることから脱却する、・・・。

戦後自虐日本の象徴であった朝日新聞の凋落は、そのよい機会になるでしょう。

以上
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■憲法改正の早期実現を求める国会議員署名について

賛同国会議員441名(10月18日現在)

■憲法改正の早期実現を求める意見書採択について

地方議会にて36都府県 /59市区町村

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