高野氏の発言は「軍による強制性の証拠がないことを認めた」といって過言でない。だからこそ、軍が強制性がないとの証拠もないと反論したのだ。
この決議案を提出したのは、カリフォルニア州出身の民主党マイク・ホンダ下院議員である。彼は下記のように強調している。
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「日本の国会は戦争での個人の損害賠償は講和条約の締結で解決ずみという立場をとるが、他の諸国はそうは考えない。若い女性の多くは日本軍により自宅から拉致され、売春宿に連行された。1993年には河野洋平氏による談話が出たが、日本政府の誠意ある謝罪ではなく、人為的で不誠実な意思表示に過ぎなかった。20年ほど前に日本の文部省は検定教科書のなかの慰安婦の悲劇を削除、あるいは削減してしまった」
※従軍慰安婦が教科書から削除されたのは平成13年であり、6年前であって、20年ほど前という認識からもいかにこの問題を認識していないかがよく分かる。
高野氏でさえ、その「強制性の証拠」はないことを認めているが、マイク・ホンダ氏はその事実を知らないことが問題だ。
否、たとえ知っていても、彼の選挙区事情を知れば、このような決議案を出さざるを得なかった。
そもそも、米国における「従軍慰安婦」謝罪決議は、マイク・ホンダ氏が、彼の出身地である在米韓国人による強烈なロビー活動によって、提出したものであった。
ご承知のようにこうした議員提案は、アメリカでは年間千数百本なされており、多くが選挙対策の一貫である。
在米韓国人からの投票を得るための決議案であった。
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古森義久氏によれば、
「とくにいまの安倍晋三政権は日本の歴史について虚偽の概念を有し、河野談話を骨抜きにしようとしている。いまの日本では右翼が非常に強く、数多くの政治家、歴史学者、新聞記者などはその恐怖におののき、政府への反論を述べられないでいる。彼らは夜、脅しの電話を受けたり、自宅に不審な物体を送られたりしている。私はあまりにも多くの米国人も含めての学者たちが脅迫を受けていることを知っている。日本のニューヨーク・タイムズに匹敵する最も尊敬され、最も広範に配布される日刊紙が最近、なんと2度も慰安婦システムというのは歴史的な」捏造(ねつぞう)だとする社説を掲げた」(カトラー氏)
※事実誤認があまりにも酷い
「現在の日本政府は戦争犯罪に関する情報を意図的に隠す努力を続けている。日本はいまや国際法の責務にきちんと直面せねばならない。歴代政権で唯一、戦争犯罪や侵略に遺憾を表明した村山富市氏は日本の軍部と国会の反発によって首相の任期を短くして辞任させられた」(「慰安婦問題ワシントン連合」代表のオクチャ・ソウ氏)
以上のような発言が米国議会の公聴会という場で堂々と述べられているのである。ただし議員側はほとんどの時間、ファレオマバエンガ代議員とホンダ議員の2人だけの出席で、証人側には日本の立場を説明する人も中立の立場の人も呼ばれなかった。(引用終わり)
公聴会に終始出席していた議員は2名ほどであることに注目すべきである。米国における議員提案は拘束力もなく、多くの議員にはまったく関心のない問題であった。無視しようと思えば、無視できるものであった。
安倍首相の「謝罪する必要なし」の発言がなければ、ここまで大騒ぎにならなかったのかも知れない。
この問題は政治問題にすべきではなく、歴史家にまかせるものであったのかもしれない。
しかし、ことここに至っては、安倍首相が訪米するまでに、最低でもその事実を英文にしてマイケル・グリーン氏などの知日家には知らせる努力はしなければならない。
安倍首相は訪米時に、河野氏は、「軍による強制性がなかったを認めている」ことを知らせ、韓国側が談話に慰安婦募集の強制性を盛り込むよう執拗(しつよう)に働きかけた事実、また「慰安婦の名誉の問題であり、個人補償は要求しない」と非公式に打診していた事実。
さらに、日本側は「強制性を認めれば、韓国側も矛を収めるのではないか」との期待感を抱き、強制性を認めることを談話の発表前に韓国側に伝えたということを語るべきである。
本来であれば、河野談話の見直しを宣言すべきだが、ここにいたっては、最低でも上記の発言をするべきであり、その覚悟がないのであれば、「謝罪しない」との発言はすべきではなかった。
河野談話 慰安婦「強制性」に韓国から働きかけ (産経新聞3/1)
宮沢内閣末期の平成5年8月、河野洋平官房長官(当時)は「慰安所の設置、管理および慰安婦の移送は旧日本軍が直接、間接に関与した。慰安婦の募集は、軍の要請を受けた業者が主としてこれに当たったが、甘言、強圧によるなど本人たちの意思に反して集められた事例が数多くあり、官憲等が直接これに加担したこともあった」とする談話を出した。
官憲による慰安婦募集の強制性を認めたもので、韓国などにより、日本政府が正式に慰安婦の強制連行を認めたと拡大解釈、宣伝された。
しかし、談話の根拠は元慰安婦女性からの聞き取り調査だけで、9年3月の参院予算委員会で平林博内閣外政審議室長は「個々の証言を裏付ける調査は行っていない」と答弁。河野氏自身も同年、自民党の「日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会」の会合で「強制的に連行されたものかについては、文書、書類では(証拠は)なかった」と述べている。
証拠がないにもかかわらず、政府が強制性を認めたのはなぜか−。河野談話作成にかかわった石原信雄元官房副長官によると、当時、韓国側は談話に慰安婦募集の強制性を盛り込むよう執拗(しつよう)に働きかける一方、「慰安婦の名誉の問題であり、個人補償は要求しない」と非公式に打診していた。日本側は「強制性を認めれば、韓国側も矛を収めるのではないか」との期待感を抱き、強制性を認めることを談話の発表前に韓国側に伝えたという。(引用終わり)
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