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中国の習近平国家主席「眠たげな顔」の秘密 暗殺への恐怖で熟睡できず!?

中国の習近平国家主席「眠たげな顔」の秘密 暗殺への恐怖で熟睡できず!?
産経新聞 2015.9.28

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抗日戦争勝利70年観兵式で、眠たげな表情を見せる中国の習近平・国家主席=2015年9月3日、中国・首都北京市(ロイター)

 晴れの舞台で政治指導者は、抑えようとしても抑えきれぬ笑みがこぼれる。ところが、3日に北京で挙行された《抗日戦争勝利70年観兵式》で、車両のサンルーフより身を乗り出した際も、天安門城楼に立った際にも、習近平・国家主席(62)の表情はいかにも眠たげで冴えなかった。

安全保障関係者の間では、84%にのぼる初公開の新兵器の真贋・性能も重要な分析対象であったがもう一つ、「何かに脅えていた」かに見える習氏の顔に注目が集まった。

複数の安全保障関係筋によると、観兵式前、将兵が携行する小火器や動員する武装車輌/武装航空機に実弾が装填されていないか、徹底的な「身体検査」を実施したもよう。展示飛行する航空機の自爆テロを恐れ、地対空ミサイルまで配備したとの情報も在る。

いずれも、習氏暗殺を警戒しての防護措置。眠そうな習氏の表情は、不安で前日一睡もできなかった結果だとの見方は、こうした背景から浮上した。

 
天津爆発事故と関連?

 小欄は確認していないが、中国共産党に批判的な米国の華人向けニュースサイトなどは、暗殺未遂事件が起きた-として、以下報じた。
《暗殺は、毎年夏、共産党の元高級幹部ら長老や、指導部の主要幹部が河北省の避暑地・北戴河に集まり、重大政策や人事を協議する「北戴河会議」の開催に的を絞り謀議された。

党指導部主要幹部は帰途に天津市を訪れ、会議での差し障りのない決定事案を発表する。そこで、天津に向かう党主要幹部が乗る列車を爆破せんと試みた。が、突如日程が変更された。暗殺計画が漏れたのだ》

 《漏洩後の8月12日、天津港湾地区・国際物流センター内の危険物専用倉庫で世界を震撼させた超弩級の爆発が起きる。列車を爆破すべく準備した爆発物を証拠隠滅目的で全て爆破したのが真相だ》

 《倉庫を保有する企業の実質的総責任者は、習氏の政敵にして先々代国家主席・江沢民氏(89)の腹心の親族で、腹心一族の関与も取り沙汰されている》

 米国の華人向けテレビや香港の民主派系メディアも、習氏が2013年の就任前より、複数回の暗殺に遭ったと報道。毒殺未遂の他、12年の北戴河会議でも、会議室に時限爆弾が仕掛けられていたという。

 事実関係は判然とせぬが、報道に触れて傍証を思い出した。天津港は中国がパキスタンなど友好国へ兵器を輸出・供与する拠点で、戦闘車輌など大量の兵器や弾薬の集積地だ。その一部が、習派幹部らの爆殺用に用意されていた可能性は高い。

しかも、爆殺成功には高い専門性が不可欠。場所柄、諜報機関の工作員ではなく、軍人か退役軍人が関与していたのではないか。そうであるのなら、習氏はいまだ人民解放軍を掌握していないことを裏付ける。

 
軍との手打ちに成功か

 初代国家主席・毛沢東(1893~1976年)や事実上の最高指導者・●(=登におおざと)小平(とう・しょうへい、1904~97年)らの世代は革命戦争を指導した軍歴を有していて、毛や●(=登におおざと)の指揮・統率体制に軍は納得した。

しかし、江氏以降は習氏も含め最高指導者には軍歴がない。党と軍の統制(シビリアン・コントロール)関係が不安定であり、党政治局の会議で軍事問題を協議することはほとんどない。

共産党は《党の軍に対する絶対領導運動強化》を掲げたものの、かえって党による軍統御の脆弱性を物語る。

 ただ、小欄は結論を出しかねている。習氏が軍との手打ちに成功した? 幾つかの兆候も認められるためだ。

例えば、全軍統率機構=中央軍事委員会の副主席、徐才厚・上将(1943~2015年)が14年、汚職など規律違反で逮捕→党籍を剥奪された。徐上将は全軍人の人事を牛耳る《総政治部主任》経験者で10年もの間、軍に睨みを利かせ、江氏の庇護下、江氏を支えた人物だ。

徐上将の逮捕は後ろ盾を担っていた中将から、見返りに賄賂を受け取った容疑だが、収賄・公金横領罪で起訴された中将の捜査着手~徐上将逮捕報道まで1年半もかかった。逮捕容疑などどうでも良い中国にしては長過ぎる。この間、習氏が軍高官らと「軍の統制権や利権保証」に関する落としどころを探っていたとする観測は少なくない。

実際、徐上将逮捕報道の2カ月前、党中央軍事委員会機関紙・解放軍報は七大軍区や海空軍、第二砲兵(戦略ミサイル軍)の司令官ら18人の署名入り「忠誠文」を掲載した。

 
掌握の指標は民営化改革

 習氏が軍を掌握しているか否かの指標の一つは、現在習氏が積極的に進める《国有企業の民営化改革》だと思量する。特的分野の利権を独占する国有企業にあって、とりわけ軍が操る企業は厄介だ。

ちなみにいえば、軍需品貿易を独占する某国有企業は、ダミー会社を通じて日本の先端技術を詐取。医薬品を扱う某国有企業は日本企業を子会社化し、化学兵器製造に向けた汎用技術を盗み取っている。

 徐上将との関係も有り、軍にある程度の基盤を築けた江氏は1998年、軍人が企業に従事する仕組みを禁じようとしたが、軍の猛反発で頓挫した。軍系国有企業は高級軍人らの「副業」、否、「生業」で、巨大な収入源と化しており、民営化はやり方を誤れば、習氏の政治生命ばかりか本当に命に関わる。

 ところで、習氏は七大軍区を四戦区に再編する軍改革にも乗り出した。注目は《瀋陽軍区》と《北京軍区》の統合。北京軍区は北京や天津といった直轄市を管轄する党のお膝元で、習氏は司令官に自身と近い宋普選・上将(61)を抜擢した。

問題は北朝鮮と陸続きの瀋陽軍区だ。金正恩・第一書記(32)が指導者となって以来、中朝間の不協和音も伝えられるが、朝鮮半島有事で主力を担任する瀋陽軍区は中国共産党中央の頭越しに北朝鮮を各分野で支援。

徐上将も瀋陽軍区勤務が豊富だったが、軍区内には反習派=江派の軍人や首長・役人も目立つ。北京軍区との統合で、瀋陽軍区の「軍閥」化を薄めようとしているのやもしれぬ。

 習氏は観兵式の演説で「中華民族の偉大な復興の実現」に言及したが、既に「復興」は「実現」している。軍閥の跋扈に軍や役人の腐敗、権力闘争の果ての粛清・暗殺…。中華帝国の成立要件は見事に出そろった。(政治部専門委員 野口裕之/SANKEI EXPRESS)
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