第二次世界大戦・真珠湾攻撃: 南雲機動艦隊が単冠湾に集結する。
第二次世界大戦・真珠湾攻撃: 南雲機動艦隊が単冠湾に集結する。

昭和16年|(1941年)11月22日。

南雲忠一中将率いる空母6隻を中心とした、30隻を超える大日本帝国海軍空母機動部隊は、九州での猛訓練を終えて、コート無しでは外にも出られない、択捉島の単冠ヒトカップ湾に集結した。
出港直前、第一航空戦隊旗艦の空母「赤城」に各空母の飛行隊長達が集結。南雲中将は今まで明かさなかった攻撃目標が、ハワイのアメリカ太平洋艦隊であると告げる。
そして「赤城」艦長の長谷川喜一大佐が
「諸子十年養うは、一日これ用いんが為なり」という、山本五十六連合艦隊司令長官の訓示を代読した。
―4日後の11月26日。機動部隊は択捉島単冠湾を出港。隠密行動のため、アリューシャン列島沿いの北方航路を使用。
冬の北太平洋の荒シケの中、南雲艦隊は、作戦目標ハワイへと向かった。

一方、12月1日の御前会議では対米宣戦布告はハワイ攻撃の30分前と決定した。
12月2日。荒れる北太平洋を進む南雲機動部隊。
「赤城」の排水量3万トンを超える艦体が大きく揺れる
同様に他艦も大きく揺れていた。
「やはり荒れていますな」
航空参謀の源田実中佐が一言呟いた。
彼は航空機、特に戦闘機についてのエキスパートで、まだ大艦巨砲主義が根強い昨今、大艦巨砲主義を猛烈に批判している人物だ。
戦後は航空自衛隊幕僚長などを経て政治家となった。
「あぁ。荒れている」
第一航空戦隊参謀長草鹿龍之介少将が返事をする。
彼も航空機に携わっていたが、期間は半年程度だった。剣道家としても知られている。
「もし、こんな揺れの中を発艦することは可能なのかね?」
南雲中将が問う。
「爆撃機はともかく、魚雷を抱えた攻撃機は難しいですね」
源田中佐が質問に答えた。




山形県米沢市信夫町出身。旧米沢藩御扶持方[1](中士階級)南雲周蔵、志んの次男として生まれる。6人兄弟姉の末子であった。米沢尋常中学興譲館を経て、1905年(明治38年)海軍兵学校36期に入校。海軍兵学校では三号、二号生徒でそれぞれ学術優等賞を授与された[2]。1908年(明治41年)、海兵36期を191人中5番の成績で卒業[3][注 1]。海軍少尉候補生となり巡洋艦「宗谷」乗組。
https://youtu.be/3ArGiIwQU4s
1918年(大正7年)12月1日、海軍大学校甲種学生18期生となる。1920年(大正9年)海大甲種第18期を次席で卒業[4][注 2]。1920年(大正9年)12月1日 海軍少佐に昇進。
昭和16年|(1941年)11月22日。

南雲忠一中将率いる空母6隻を中心とした、30隻を超える大日本帝国海軍空母機動部隊は、九州での猛訓練を終えて、コート無しでは外にも出られない、択捉島の単冠ヒトカップ湾に集結した。
出港直前、第一航空戦隊旗艦の空母「赤城」に各空母の飛行隊長達が集結。南雲中将は今まで明かさなかった攻撃目標が、ハワイのアメリカ太平洋艦隊であると告げる。
そして「赤城」艦長の長谷川喜一大佐が
「諸子十年養うは、一日これ用いんが為なり」という、山本五十六連合艦隊司令長官の訓示を代読した。
―4日後の11月26日。機動部隊は択捉島単冠湾を出港。隠密行動のため、アリューシャン列島沿いの北方航路を使用。
冬の北太平洋の荒シケの中、南雲艦隊は、作戦目標ハワイへと向かった。

一方、12月1日の御前会議では対米宣戦布告はハワイ攻撃の30分前と決定した。
12月2日。荒れる北太平洋を進む南雲機動部隊。
「赤城」の排水量3万トンを超える艦体が大きく揺れる
同様に他艦も大きく揺れていた。
「やはり荒れていますな」
航空参謀の源田実中佐が一言呟いた。
彼は航空機、特に戦闘機についてのエキスパートで、まだ大艦巨砲主義が根強い昨今、大艦巨砲主義を猛烈に批判している人物だ。
戦後は航空自衛隊幕僚長などを経て政治家となった。
「あぁ。荒れている」
第一航空戦隊参謀長草鹿龍之介少将が返事をする。
彼も航空機に携わっていたが、期間は半年程度だった。剣道家としても知られている。
「もし、こんな揺れの中を発艦することは可能なのかね?」
南雲中将が問う。
「爆撃機はともかく、魚雷を抱えた攻撃機は難しいですね」
源田中佐が質問に答えた。



南雲中将は以前より猛将として知られている。武勇伝も多い。
元々は水雷戦の専門家であり、航空戦術については素人と言っていい。彼の経歴上、水雷戦を中心とした第二艦隊司令のほうが適任だったであろう。
それなのに空母を中心とした部隊の指揮官に抜擢されたのは、海軍の年功序列制度にあるのかもしれない。
その頃、連合艦隊旗艦「長門」から南雲機動部隊に暗号が打たれた。
世に有名なあの暗号である。
「赤城」の通信兵が、鉄の扉を開け艦橋に入った。
「長官。連合艦隊旗艦『長門』より入電。『ニイタカヤマノボレ一二〇八』です」
「うむ。ご苦労であった」
「はっ。では失礼します」
通信兵は敬礼をして立ち去った。
扉が閉まった。
「開戦だな」
「はい。遂にこの時がやって来ました」
草鹿少将が言った。
因みに、「ツクバヤマハレ」という暗号を受信した場合、アメリカとの交渉が成立。帰還せよという意味になっていた。
日本時間12月8日の開戦決定を知らせる暗号受信後、南雲艦隊は針路を南に大きく変更。一路、ハワイ諸島オアフ島へと向かった。
12月7日。南雲艦隊とは別にハワイの米艦隊攻撃の命を受けていた、特殊潜航艇が母艦である伊号潜水艦より発進した。
この特殊潜航艇は「甲標的」と呼ばれ、帝国海軍で初めての開発された特殊潜航艇である。2人乗り。武装は魚雷2本を艦首に装備。電池によって行動し、発電用のディーゼルエンジン装備している。
当初は、生還の可能性が無いとして山本五十六長官の反対で参加しない予定だったが、生還の目処が立ったとして、潜水艦部隊から再度提出されたので、本作戦の参加を承認された。
―これは真珠湾攻撃の40分ほど前の出来事だ。
アメリカ海軍の駆逐艦「ワード」により「甲標的」1隻が撃沈された。
「ワード」は『未識別の潜水艦を撃沈』とハワイの艦隊司令部に打電した。
しかし、近頃は不明艦を沈めることが多く、漁船への誤射も度々あった。なのでアメリカ側はこの事を特に気にすることは無かった。これにより日本の真珠湾攻撃を察知する機会を逃したと言われている。これは後に「ワード号事件」と呼ばれる出来事だ。
「甲標的」発進と同じ頃。
日本時間12月8日未明|(ハワイ時間12月7日早朝)。
南雲艦隊の空母6隻|(赤城、加賀、蒼龍、飛龍、翔鶴、瑞鶴)は第一次攻撃隊の発艦準備を行っていた。
各空母の格納庫内では整備兵たちが、入念な確認と兵装の取り付けなど、手際よく行っていた。
「長官。かなりのローリング|(横揺れ)です。雷撃機の発艦は危険です。爆撃機のみ発艦させましょう」
源田中佐が提案する。
「私も同じ意見です」
草鹿少将も同意見だ。悩む南雲中将。
そこへ、第一次攻撃隊の総隊長である淵田美津雄
(ふちだみつお)中佐が現れた。源田中佐とは江田島|(海軍兵学校)の同期である人物だ。冷静沈着であり、優れた戦略眼を持つ人物で、以前は第一航空戦隊の航空参謀を務めていたが、本人の希望もあり、異例の降格人事を受けた。戦後はキリスト教に改宗。伝道師として活躍した。
「長官。攻撃隊の発艦準備整いました」
「うむ。だがこのシケの中、無事に発艦出来るのか心配だ」
と、言った少し後に「赤城」雷撃隊の搭乗員達が艦橋に押し寄せて来た。
そこで、悩む南雲中将は彼らに質問した。
「お前達は、このローリングの中を見事に発艦することは出来るのか?」
搭乗員達はお互いの顔を見合わせる。
そして、お互い頷き合い
「やれます!」
と返事をした。その表情は生き生きとしている。搭乗員達の了承を得た南雲中将。
そして草鹿少将に、
「参謀長。良いではないか。出してやろう」
「うっ……。分かりました。そこまで言うのなら仕方がありません。出しましょう」
草鹿少将も渋々納得。源田中佐も納得した。
通信兵が、
「長官。最後の情報です。
『真珠湾に在泊中の艦艇は戦艦9、乙巡|(軽巡)6、
その他艦艇多数。空母、重巡は全て出払っている』とのことです」
南雲中将は、
「何? 空母はいないのか……」
「日曜です。朝までには戻ってくるはずです」
と源田中佐。
「だと良いのだがね。もし、攻撃隊が出た後に敵空母に見つかったらどうするか…」
「その時はこちらが有利です」
「航空機は殆ど残らないのだぞ」
「第二次攻撃隊が残っています」
「数が足らん。何隻かは沈められるぞ」
だが、憶測ばかりしていても仕方がないと思った南雲中将。
淵田中佐も含め艦橋にいた搭乗員達に
南雲中将は、
「俺は、お前達をここまで連れてきた。後はお前達の仕事だ。思う存分に暴れてこい」
彼らを激励する南雲中将。
淵田中佐は
「任せて下さい! では行ってまいります!」
「うむ」
艦橋を立ち去る搭乗員達。
彼らならきっと上手くやってくれるだろう。心配することはない。
南雲中将は彼らが立ち去った後に、そう呟いた。
各空母の甲板では、航空機の発動機の暖音運転が始まっていた。
耳を塞ぎたくなるくらいに、ゴウゴウとエンジン音が鳴り渡る。
ある整備兵の1人が
「何か、こう凄いな! 色々と!」
もう一人の整備兵も
「おう! 何たって我が帝国海軍の精鋭揃いだからな! 当たり前だ!」
「大戦果は間違いないな!」
―スピーカーから
『各機、発艦準備』
作戦の最終確認を終えた搭乗員達は各々の愛機に走る。
「帽振れ」の合図で、整備兵達は帽子を振る。
固唾を飲んで発艦を見守る、南雲中将を含む幕僚達。
攻撃隊は順々に発艦を開始した。
まず、発艦距離の短い戦闘機から発艦する。
最初に発艦するのは「零式艦上戦闘機」。航続距離、格闘戦など多くの点で他国の戦闘機を凌駕した性能を持つ高性能機。帝国海軍主力の戦闘機だ。
次に発艦するのは「九九式艦上爆撃機」
固定脚が特徴的な機体。250キロ爆弾を搭載し、急降下を行う爆撃機だ。急降下爆撃の命中率はとても高い。
本来は搭載しない800キロ爆弾を搭載し、水平爆撃を行う機体も今回の作戦には参加している。
最後に発艦するのは「九七式艦上攻撃機」
800キロ航空魚雷または爆弾を搭載し、水平攻撃を行う機体。
搭乗員の技量を十分に発揮させ、水平爆撃の命中率は50パーセント近くあるとも言われていた。
艦戦43機、艦爆51機、艦攻89機。計183機の第一攻撃隊は発艦した。
芸術作品とも言えるほどの華麗な編隊を組み、一路オアフ島真珠湾を目指した。
第一次攻撃機発艦から1時間の後、第二次攻撃隊である、艦戦36機、艦爆81機、艦攻54機。計171機も発艦した。
ハワイ時間12月7日の日曜日。午前7時頃。
今日も変わらぬ朝を迎えたハワイ。
清々しい晴天だ。
絶好のベースボール日和と張り切って、道具の手入れを行う者もちらほらと見受けられる。
午前8時の軍艦旗掲揚の準備を行っていた、太平洋艦隊の主力。
―在泊中の艦艇は、
「カリフォルニア」「メリーランド」「ウェストバージニア」「ペンシルベニア」「アリゾナ」「ネバタ」「テネシー」「オクラホマ」の主力戦艦8隻。
その他の艦艇は、重巡2隻、軽巡6隻、駆逐艦90隻であった。
太平洋艦隊司令長官H・キンメル大将は、司令部にいた。
「今朝、国籍不明の潜水艦を沈めたそうではないか」
同じ部屋にいた幕僚に言った。
「はい。ですが、このような事は度々起こっております。気にすることはありません」
「もしかしたら、日本の艦だっかもしれん」
「ハハハ。まさかそのようことはありませんよ。ヤツらは今頃、東南アジアにでもいるでしょうから」
「それもそうだな」
彼らはまだ知らない。
平穏ないつもの日曜日を過ごすばかりと思っていた彼ら。
平和というものは脆くも崩れ去るのが常とは、皮肉なことであった。
―ハワイ時間7時49分|(日本時間8日午前3時19分)。
空母を発艦した第一次攻撃隊は、ハワイ真珠湾上空に到達した。
敵からの攻撃の気配は無い。
「よし。全機に打電。全機突撃と」
総隊長の淵田中佐は命令した。
―「全軍突撃」|(モールス信号による卜・卜・卜・卜………の卜連送)が下命された。
その5分後、旗艦「赤城」に「ワレ奇襲ニ成功セリ」を意味する暗号「トラ・トラ・トラ」を打電した。連合艦隊旗艦「長門」も傍受した。
―同7時55分。
「翔鶴」飛行隊長高橋 嚇一かくいち少佐指揮する急降下爆撃隊が、総隊長機の信号弾を誤認。
結果、雷撃隊よりも先にフォード島の飛行場に急降下爆撃を開始し、形は奇襲から強襲となり、作戦とは異なった形で、真珠湾攻撃は開始した。
。
一方、真珠湾攻撃の2時間前には、山下 奉文ともゆき中将が指揮する帝国陸軍が、イギリス領マレー半島の北端コタ・バルへの奇襲上陸作戦に成功していた。
3年半にも渡る戦いの火蓋はここに切って落とされた。
攻撃開始の3分後。
アメリカ海軍航空隊は警報を発令した。
戦艦「アリゾナ」では55分頃には警報を発していた。
「これは演習ではないぞ! 本物の攻撃だ!」
「リアルだって!?」
「アリゾナ」の甲板で慌てるアメリカ兵達。
「オイ! 上だ! 爆撃機だ!」
指を指し大声で叫ぶ兵士。
8時頃。
「加賀」搭載の九七式艦攻が800キロ徹甲爆弾を投下。
兵士が指を差した、次の瞬間。
「アリゾナ」の第4砲塔の側面に命中。
「ノー!」
近くにいた兵士の何人かが吹き飛んだ。
「何なんだよ!一体!?」
状況を掴めていない兵士もまだいるようぁ。
「クソ! ヤツら、まだ来るぞ!」
「もうダメだ!」
絶望に駆られて海に飛び込む兵士も多くいた。
8時06分。
1番砲塔と2番砲塔の間の右舷にも爆弾が吸い込まれるように命中。
―4分後、前部火薬庫に引火。大爆発を起こした。
業火に包まれた「アリゾナ」は1000名を超える乗員と共に、大破沈没した。
次いで、戦艦「オクラホマ」にも攻撃が集中。多数の魚雷が命中し、転覆沈没した。415名の死者、行方不明者が出た。
この戦死者の中には、従軍牧師がいたらしい。
残った「オクラホマ」の乗組員は、隣に停泊していた戦艦「メリーランド」に移り、果敢に対空射撃を続けた。
怒涛の攻撃はまだ続く。
発進しようとするアメリカ陸軍の戦闘機「カーチスP40」へ零戦が20ミリ機銃を喰らわせる。P40は爆散した。
―他にも地上施設への射撃や爆撃を繰り返し、辺りは地獄絵図そのものとなった。
ドックに入渠中の戦艦「ペンシルベニア」は、最初に対空射撃を行った戦艦だ。
ドックにいたため、雷撃こそ命中しなかったが、「ペンシルベニア」及びその周辺は、激しい機銃掃射に見舞われた。
やがて、「ペンシルベニア」にも爆弾が命中。前方に入渠中であった、駆逐艦2隻にも爆弾が命中した。両艦は酷く損傷。
内、1隻の駆逐艦の魚雷発射管が吹き飛び、「ペンシルベニア」に落下。
大きな穴を甲板上に開けた。
一方的な大戦果を上げた、第一次攻撃隊は帰路についた。
そして、8時54分。入れ替わるように第二次攻撃隊が来襲した。
―攻撃から立ち直ったアメリカ側の対空射撃は激しさを増した。
攻撃隊は、激しい防御砲火を突破する強襲を敢行。
残った小型艦艇や港湾施設、飛行場などに攻撃を行った。
第一次攻撃隊の攻撃により座礁した戦艦「ネバダ」にも攻撃が集中。
更なる被害を与えた。
―しかし、第二次攻撃隊の被害は大きかった。特に「加賀」搭載機の被害が他の空母搭載機に比べて異常に多かった。不思議なことだ。
「よし。戦果を確認しろ」
「了解」
戦果確認の写真を撮る九七式艦攻の搭乗員。
「大戦果ですね」
「あぁ。早く報告せねばな」
「はい!」
第二次攻撃隊は激戦を制し、帰路についた。
日本時間午前8時半頃。
攻撃隊は順次、各空母へと帰投した。
戦果を報告するために「赤城」艦橋にに登った淵田中佐。
「長官。我が攻撃隊は敵戦艦4撃沈、4撃破をしたものと見なします」
「太平洋艦隊はこれで全滅だな」
「しかし、『レキシントン』と『エンタープライズ』はいませんでした」
「空母か……」
「どうしますか?」
「うむ……」
悩む南雲中将。
すると1人の兵が、扉を開けた。
「長官。第二航空戦隊旗艦『蒼龍』より信号。『再攻撃ノ準備完了』、とのことです」
うむ、と南雲中将は返事のみする。
草鹿少将は、
「目的は果たしました。帰還しましょう。今は艦隊を無事に帰すことが大事です」
しかし!
と源田中佐。
「目標は空母です! 空母を叩くまでは帰れません!」
「航空参謀! 貴様に作戦立案権は無い!」
「くっ……」
また別の兵がやって来て、
「第三戦隊『比叡』より信号。『ワレ第三次攻撃の用アリ卜認ム』とのことです」
「三川はやれと言うことか……」
三川軍一中将は戦艦「比叡」「霧島」を中心とした、空母護衛部隊の指揮官だ。
南雲中将は、
「多分、山口もやれ、やれと、大声で叫んでいるだろうな」
―山口とは、第二航空戦隊「蒼龍」「飛龍」を指揮する山口多聞少将のこと。
猛将として知られている。
「人殺し多聞丸」などと搭乗員に言われるほど、厳しい訓練を強いていたが、本当は部下思いの指揮官だ。
「蒼龍」艦橋。
「司令。『赤城』より返答がありません。再度確認をとりましょうか?」
「よい。恐らく南雲さんはやらんだろうから」
「ですが……、燃料タンクは手付かずですし、空母もまだ…」
「仕方がない。南雲さんはそういう人だし、草鹿あたりが目的は果たしたとか言って、帰りたがっているだろう。もし、俺が南雲さんならやるのだがね」
「はぁ……」
山口少将は席に座ったまま、静かに待つ。己の荒ぶる気持ちを抑えて。
戻って「赤城」艦橋。
「長官。西から天候が崩れています」
「うむ……。発艦しても着艦が出来ないな」
と、草鹿少将。
「意見具申します。当初の目的は達成しました。現在、敵状は不明です。次の攻撃は味方の帰還が危ぶまれます。帰還しましょう」
無言の南雲中将。
そして、
「針路を北北西にとれ!」
「長官!」
源田中佐は大声を上げる。
「航空参謀。戦いは引き際が肝心なのだよ」
「ですが! ……。くっ……分かりました」
源田中佐も渋々納得した。
艦橋から飛行甲板に降りた源田中佐。
甲板には淵田中佐がいた。
「淵田」
「ん? 源田か。これはどういう事だ?」
「ご覧の通り。針路を北北西にとったよ」
「再攻撃はしないのか?」
「まだ分からん。が、恐らくやらんだろう」
「まだ、空母は叩けてないのに……。クソ!」
「連中はお艦ふねが大事だからな。沈められるのが怖いんだよ」
「空母や航空機を補助的なものとしか思ってないのか……。所詮、水雷家だ」
「年功序列が頭に来る。山口さんならやっただろうに」
「あぁ。航空機の時代はもう始まっているのに…」
「全くだ。淵田」
潮風に吹かれながら甲板で話し合う2人。
―が、少しすると2人は黙り込み、厚い雲が覆い始めた空を見上げた。
これも彼らの会話の1つだったのかもしれない。
ハワイでは再攻撃に備え、各陣地が準備を行っていた。
「長官。敵は来ますかね?」
「来るとも。まだ、燃料タンクとドックは手付かずだ」
「長官」
と、部屋に1人の兵が入ってきた。
「何だ?」
「『エンタープライズ』からの連絡機を我が軍が誤射。撃墜しました」
「そうか。ご苦労であった」
「失礼します」
と、出て行った。
はぁ、と溜息をついたキンメル大将。
「ハルゼーが怒っておるわい」
「兵は動揺してます。動くは何でも撃つでしょう」
ハルゼーとは、W・ハルゼー中将のこと。
空母「エンタープライズ」を旗艦とする部隊の指揮官で、「ブル」とあだ名される猛将だ。
彼は、ウェーク島への航空機輸送の任務を終え、真珠湾への帰還中に真珠湾攻撃を知り、その後、日本軍空母の索敵を行っていた。
全くの見当違いな方角ではあったが。
「住民のほうは?」
「大分、混乱しています。デマも飛び交っているようです」
「ラジオ放送のほうは?」
「止めさせました」
OK、と一言。
「私が今、怖いのは日本軍よりデマだ」
「同感です」
「西海岸上陸とか言うデマもありましたからね」
1人の幕僚が、いきなり
「長官! 日本軍は卑怯です!」
キンメル大将含めた他の幕僚も声を上げたほうを見る。
「そうかもしれない。けど、私は敵ながらに、見事な作戦だった思うがね」
「宣戦布告無しです!」
「たしかにそれは卑怯だ。しかし、強いものと戦う時、相手の意表を突くことも重要なのだよ」
だが、とキンメル大将。
「国際法に反した攻撃だ。後でどうなるかはわからないがね」
別の幕僚が、
「これを大統領がどう利用するか、ですね?」
「世論を開戦に導き、日本叩きの口述にするだろうね」
「『リメンバー・パールハーバー』とでも言うでしょうかね」
「ハハハ。かもしれんな」
の後に、キンメル大将は何かを思い出したかのように、
「確か、大統領は空母をごっそり造りたがっていたな。これで石頭議員を黙らせれる。空母が造れる、と喜ぶかもしれん」
「まぁ、嫌でも、航空機の威力を見せつけられましたし」
幕僚が、
「あんなボロ艦、沈められて清々しましたよ」
「真珠湾は浅い。引き揚げることは出来るぞ」
「修理して、また使いますかね?」
「それを決めるのは上だ。私達は与えられた任務を行うだけだ」
空は夕日が沈み始め日も暮れてきた。
―だが、予想された再攻撃は幸運にも無かった。
開戦から数週間程はデマとの戦いだったと言っていいだろう。
真珠湾攻撃後のキンメル大将は、軍事法廷にかけられ、太平洋艦隊司令長官の任を解かれ、元の階級である少将に戻された。
彼の名誉が回復されたのは、戦後の話だ。
結局、南雲中将は再攻撃を行わなかった。
この作戦での被害の差は一方的なものだった。
空中攻撃隊は未還機29。損傷機74。戦死者55名であった。
しかし、特殊潜航艇は未還5。全滅であった。戦死者は10名の内9名。1名は捕虜となった。
戦死した9名は、軍神として大本営は大々的に戦時高揚に利用した。
―しかし、捕虜となった1名の存在は無かったことにした。
戦時訓の1つにある 「生きて虜囚の辱めを受けず」の影響であろう。
余談だが、第二次攻撃隊に参加していた「飛龍」搭載の零戦が被弾して、ハワイのニイハウ島に不時着。
13日に現地住民に搭乗員が殺害された「ニイハウ島事件」と後に呼ばれる出来事があったそうだ。
一方のアメリカ軍の被害は、最終的なものになるが、戦艦「アリゾナ」は除籍処分。戦艦「オクラホマ」は修理を断念。
戦後の昭和22年|(1947年)に移送中に沈没。
他の戦艦6隻は修理及び対空兵装などの改装後、艦隊に復帰。
昭和19年|(1944年)、フィリピン沖で帝国海軍と雌雄を決することになる。
駆逐艦2隻撃沈。標的艦1隻沈没。
陸上の航空機を200機余り喪失。
―長い目で見ればそこまでの被害では無かった。
が、彼らに与えた影響は良い意味でも悪い意味でも大きかった。
真珠湾攻撃を宣伝利用した、時の大統領F・ルーズベルト。
「アメリカは正義」
この構図を作り上げた、この男はある意味での勝者だったのかもしれない。
話は戻る。
ハワイ攻撃の帰還の途上、南雲艦隊は、苦戦を強いられていたウェーク島攻略の支援のため、山口少将指揮の空母「蒼龍」「飛龍」と護衛の重巡「利根」「筑摩」と駆逐艦2隻を向かわせた。 12月16日のことだ。
そして、10日後の12月26日。南雲艦隊は瀬戸内海の柱島泊地に帰還。
これにてハワイ作戦は全て終了した。
作戦の終了とは、同時に、新たな戦場へ向かうための通過点に過ぎない。
辛く、険しい戦いは、まだ始まったばかりなのである。
元々は水雷戦の専門家であり、航空戦術については素人と言っていい。彼の経歴上、水雷戦を中心とした第二艦隊司令のほうが適任だったであろう。
それなのに空母を中心とした部隊の指揮官に抜擢されたのは、海軍の年功序列制度にあるのかもしれない。
その頃、連合艦隊旗艦「長門」から南雲機動部隊に暗号が打たれた。
世に有名なあの暗号である。
「赤城」の通信兵が、鉄の扉を開け艦橋に入った。
「長官。連合艦隊旗艦『長門』より入電。『ニイタカヤマノボレ一二〇八』です」
「うむ。ご苦労であった」
「はっ。では失礼します」
通信兵は敬礼をして立ち去った。
扉が閉まった。
「開戦だな」
「はい。遂にこの時がやって来ました」
草鹿少将が言った。
因みに、「ツクバヤマハレ」という暗号を受信した場合、アメリカとの交渉が成立。帰還せよという意味になっていた。
日本時間12月8日の開戦決定を知らせる暗号受信後、南雲艦隊は針路を南に大きく変更。一路、ハワイ諸島オアフ島へと向かった。
12月7日。南雲艦隊とは別にハワイの米艦隊攻撃の命を受けていた、特殊潜航艇が母艦である伊号潜水艦より発進した。
この特殊潜航艇は「甲標的」と呼ばれ、帝国海軍で初めての開発された特殊潜航艇である。2人乗り。武装は魚雷2本を艦首に装備。電池によって行動し、発電用のディーゼルエンジン装備している。
当初は、生還の可能性が無いとして山本五十六長官の反対で参加しない予定だったが、生還の目処が立ったとして、潜水艦部隊から再度提出されたので、本作戦の参加を承認された。
―これは真珠湾攻撃の40分ほど前の出来事だ。
アメリカ海軍の駆逐艦「ワード」により「甲標的」1隻が撃沈された。
「ワード」は『未識別の潜水艦を撃沈』とハワイの艦隊司令部に打電した。
しかし、近頃は不明艦を沈めることが多く、漁船への誤射も度々あった。なのでアメリカ側はこの事を特に気にすることは無かった。これにより日本の真珠湾攻撃を察知する機会を逃したと言われている。これは後に「ワード号事件」と呼ばれる出来事だ。
「甲標的」発進と同じ頃。
日本時間12月8日未明|(ハワイ時間12月7日早朝)。
南雲艦隊の空母6隻|(赤城、加賀、蒼龍、飛龍、翔鶴、瑞鶴)は第一次攻撃隊の発艦準備を行っていた。
各空母の格納庫内では整備兵たちが、入念な確認と兵装の取り付けなど、手際よく行っていた。
「長官。かなりのローリング|(横揺れ)です。雷撃機の発艦は危険です。爆撃機のみ発艦させましょう」
源田中佐が提案する。
「私も同じ意見です」
草鹿少将も同意見だ。悩む南雲中将。
そこへ、第一次攻撃隊の総隊長である淵田美津雄
(ふちだみつお)中佐が現れた。源田中佐とは江田島|(海軍兵学校)の同期である人物だ。冷静沈着であり、優れた戦略眼を持つ人物で、以前は第一航空戦隊の航空参謀を務めていたが、本人の希望もあり、異例の降格人事を受けた。戦後はキリスト教に改宗。伝道師として活躍した。
「長官。攻撃隊の発艦準備整いました」
「うむ。だがこのシケの中、無事に発艦出来るのか心配だ」
と、言った少し後に「赤城」雷撃隊の搭乗員達が艦橋に押し寄せて来た。
そこで、悩む南雲中将は彼らに質問した。
「お前達は、このローリングの中を見事に発艦することは出来るのか?」
搭乗員達はお互いの顔を見合わせる。
そして、お互い頷き合い
「やれます!」
と返事をした。その表情は生き生きとしている。搭乗員達の了承を得た南雲中将。
そして草鹿少将に、
「参謀長。良いではないか。出してやろう」
「うっ……。分かりました。そこまで言うのなら仕方がありません。出しましょう」
草鹿少将も渋々納得。源田中佐も納得した。
通信兵が、
「長官。最後の情報です。
『真珠湾に在泊中の艦艇は戦艦9、乙巡|(軽巡)6、
その他艦艇多数。空母、重巡は全て出払っている』とのことです」
南雲中将は、
「何? 空母はいないのか……」
「日曜です。朝までには戻ってくるはずです」
と源田中佐。
「だと良いのだがね。もし、攻撃隊が出た後に敵空母に見つかったらどうするか…」
「その時はこちらが有利です」
「航空機は殆ど残らないのだぞ」
「第二次攻撃隊が残っています」
「数が足らん。何隻かは沈められるぞ」
だが、憶測ばかりしていても仕方がないと思った南雲中将。
淵田中佐も含め艦橋にいた搭乗員達に
南雲中将は、
「俺は、お前達をここまで連れてきた。後はお前達の仕事だ。思う存分に暴れてこい」
彼らを激励する南雲中将。
淵田中佐は
「任せて下さい! では行ってまいります!」
「うむ」
艦橋を立ち去る搭乗員達。
彼らならきっと上手くやってくれるだろう。心配することはない。
南雲中将は彼らが立ち去った後に、そう呟いた。
各空母の甲板では、航空機の発動機の暖音運転が始まっていた。
耳を塞ぎたくなるくらいに、ゴウゴウとエンジン音が鳴り渡る。
ある整備兵の1人が
「何か、こう凄いな! 色々と!」
もう一人の整備兵も
「おう! 何たって我が帝国海軍の精鋭揃いだからな! 当たり前だ!」
「大戦果は間違いないな!」
―スピーカーから
『各機、発艦準備』
作戦の最終確認を終えた搭乗員達は各々の愛機に走る。
「帽振れ」の合図で、整備兵達は帽子を振る。
固唾を飲んで発艦を見守る、南雲中将を含む幕僚達。
攻撃隊は順々に発艦を開始した。
まず、発艦距離の短い戦闘機から発艦する。
最初に発艦するのは「零式艦上戦闘機」。航続距離、格闘戦など多くの点で他国の戦闘機を凌駕した性能を持つ高性能機。帝国海軍主力の戦闘機だ。
次に発艦するのは「九九式艦上爆撃機」
固定脚が特徴的な機体。250キロ爆弾を搭載し、急降下を行う爆撃機だ。急降下爆撃の命中率はとても高い。
本来は搭載しない800キロ爆弾を搭載し、水平爆撃を行う機体も今回の作戦には参加している。
最後に発艦するのは「九七式艦上攻撃機」
800キロ航空魚雷または爆弾を搭載し、水平攻撃を行う機体。
搭乗員の技量を十分に発揮させ、水平爆撃の命中率は50パーセント近くあるとも言われていた。
艦戦43機、艦爆51機、艦攻89機。計183機の第一攻撃隊は発艦した。
芸術作品とも言えるほどの華麗な編隊を組み、一路オアフ島真珠湾を目指した。
第一次攻撃機発艦から1時間の後、第二次攻撃隊である、艦戦36機、艦爆81機、艦攻54機。計171機も発艦した。
ハワイ時間12月7日の日曜日。午前7時頃。
今日も変わらぬ朝を迎えたハワイ。
清々しい晴天だ。
絶好のベースボール日和と張り切って、道具の手入れを行う者もちらほらと見受けられる。
午前8時の軍艦旗掲揚の準備を行っていた、太平洋艦隊の主力。
―在泊中の艦艇は、
「カリフォルニア」「メリーランド」「ウェストバージニア」「ペンシルベニア」「アリゾナ」「ネバタ」「テネシー」「オクラホマ」の主力戦艦8隻。
その他の艦艇は、重巡2隻、軽巡6隻、駆逐艦90隻であった。
太平洋艦隊司令長官H・キンメル大将は、司令部にいた。
「今朝、国籍不明の潜水艦を沈めたそうではないか」
同じ部屋にいた幕僚に言った。
「はい。ですが、このような事は度々起こっております。気にすることはありません」
「もしかしたら、日本の艦だっかもしれん」
「ハハハ。まさかそのようことはありませんよ。ヤツらは今頃、東南アジアにでもいるでしょうから」
「それもそうだな」
彼らはまだ知らない。
平穏ないつもの日曜日を過ごすばかりと思っていた彼ら。
平和というものは脆くも崩れ去るのが常とは、皮肉なことであった。
―ハワイ時間7時49分|(日本時間8日午前3時19分)。
空母を発艦した第一次攻撃隊は、ハワイ真珠湾上空に到達した。
敵からの攻撃の気配は無い。
「よし。全機に打電。全機突撃と」
総隊長の淵田中佐は命令した。
―「全軍突撃」|(モールス信号による卜・卜・卜・卜………の卜連送)が下命された。
その5分後、旗艦「赤城」に「ワレ奇襲ニ成功セリ」を意味する暗号「トラ・トラ・トラ」を打電した。連合艦隊旗艦「長門」も傍受した。
―同7時55分。
「翔鶴」飛行隊長高橋 嚇一かくいち少佐指揮する急降下爆撃隊が、総隊長機の信号弾を誤認。
結果、雷撃隊よりも先にフォード島の飛行場に急降下爆撃を開始し、形は奇襲から強襲となり、作戦とは異なった形で、真珠湾攻撃は開始した。
。
一方、真珠湾攻撃の2時間前には、山下 奉文ともゆき中将が指揮する帝国陸軍が、イギリス領マレー半島の北端コタ・バルへの奇襲上陸作戦に成功していた。
3年半にも渡る戦いの火蓋はここに切って落とされた。
攻撃開始の3分後。
アメリカ海軍航空隊は警報を発令した。
戦艦「アリゾナ」では55分頃には警報を発していた。
「これは演習ではないぞ! 本物の攻撃だ!」
「リアルだって!?」
「アリゾナ」の甲板で慌てるアメリカ兵達。
「オイ! 上だ! 爆撃機だ!」
指を指し大声で叫ぶ兵士。
8時頃。
「加賀」搭載の九七式艦攻が800キロ徹甲爆弾を投下。
兵士が指を差した、次の瞬間。
「アリゾナ」の第4砲塔の側面に命中。
「ノー!」
近くにいた兵士の何人かが吹き飛んだ。
「何なんだよ!一体!?」
状況を掴めていない兵士もまだいるようぁ。
「クソ! ヤツら、まだ来るぞ!」
「もうダメだ!」
絶望に駆られて海に飛び込む兵士も多くいた。
8時06分。
1番砲塔と2番砲塔の間の右舷にも爆弾が吸い込まれるように命中。
―4分後、前部火薬庫に引火。大爆発を起こした。
業火に包まれた「アリゾナ」は1000名を超える乗員と共に、大破沈没した。
次いで、戦艦「オクラホマ」にも攻撃が集中。多数の魚雷が命中し、転覆沈没した。415名の死者、行方不明者が出た。
この戦死者の中には、従軍牧師がいたらしい。
残った「オクラホマ」の乗組員は、隣に停泊していた戦艦「メリーランド」に移り、果敢に対空射撃を続けた。
怒涛の攻撃はまだ続く。
発進しようとするアメリカ陸軍の戦闘機「カーチスP40」へ零戦が20ミリ機銃を喰らわせる。P40は爆散した。
―他にも地上施設への射撃や爆撃を繰り返し、辺りは地獄絵図そのものとなった。
ドックに入渠中の戦艦「ペンシルベニア」は、最初に対空射撃を行った戦艦だ。
ドックにいたため、雷撃こそ命中しなかったが、「ペンシルベニア」及びその周辺は、激しい機銃掃射に見舞われた。
やがて、「ペンシルベニア」にも爆弾が命中。前方に入渠中であった、駆逐艦2隻にも爆弾が命中した。両艦は酷く損傷。
内、1隻の駆逐艦の魚雷発射管が吹き飛び、「ペンシルベニア」に落下。
大きな穴を甲板上に開けた。
一方的な大戦果を上げた、第一次攻撃隊は帰路についた。
そして、8時54分。入れ替わるように第二次攻撃隊が来襲した。
―攻撃から立ち直ったアメリカ側の対空射撃は激しさを増した。
攻撃隊は、激しい防御砲火を突破する強襲を敢行。
残った小型艦艇や港湾施設、飛行場などに攻撃を行った。
第一次攻撃隊の攻撃により座礁した戦艦「ネバダ」にも攻撃が集中。
更なる被害を与えた。
―しかし、第二次攻撃隊の被害は大きかった。特に「加賀」搭載機の被害が他の空母搭載機に比べて異常に多かった。不思議なことだ。
「よし。戦果を確認しろ」
「了解」
戦果確認の写真を撮る九七式艦攻の搭乗員。
「大戦果ですね」
「あぁ。早く報告せねばな」
「はい!」
第二次攻撃隊は激戦を制し、帰路についた。
日本時間午前8時半頃。
攻撃隊は順次、各空母へと帰投した。
戦果を報告するために「赤城」艦橋にに登った淵田中佐。
「長官。我が攻撃隊は敵戦艦4撃沈、4撃破をしたものと見なします」
「太平洋艦隊はこれで全滅だな」
「しかし、『レキシントン』と『エンタープライズ』はいませんでした」
「空母か……」
「どうしますか?」
「うむ……」
悩む南雲中将。
すると1人の兵が、扉を開けた。
「長官。第二航空戦隊旗艦『蒼龍』より信号。『再攻撃ノ準備完了』、とのことです」
うむ、と南雲中将は返事のみする。
草鹿少将は、
「目的は果たしました。帰還しましょう。今は艦隊を無事に帰すことが大事です」
しかし!
と源田中佐。
「目標は空母です! 空母を叩くまでは帰れません!」
「航空参謀! 貴様に作戦立案権は無い!」
「くっ……」
また別の兵がやって来て、
「第三戦隊『比叡』より信号。『ワレ第三次攻撃の用アリ卜認ム』とのことです」
「三川はやれと言うことか……」
三川軍一中将は戦艦「比叡」「霧島」を中心とした、空母護衛部隊の指揮官だ。
南雲中将は、
「多分、山口もやれ、やれと、大声で叫んでいるだろうな」
―山口とは、第二航空戦隊「蒼龍」「飛龍」を指揮する山口多聞少将のこと。
猛将として知られている。
「人殺し多聞丸」などと搭乗員に言われるほど、厳しい訓練を強いていたが、本当は部下思いの指揮官だ。
「蒼龍」艦橋。
「司令。『赤城』より返答がありません。再度確認をとりましょうか?」
「よい。恐らく南雲さんはやらんだろうから」
「ですが……、燃料タンクは手付かずですし、空母もまだ…」
「仕方がない。南雲さんはそういう人だし、草鹿あたりが目的は果たしたとか言って、帰りたがっているだろう。もし、俺が南雲さんならやるのだがね」
「はぁ……」
山口少将は席に座ったまま、静かに待つ。己の荒ぶる気持ちを抑えて。
戻って「赤城」艦橋。
「長官。西から天候が崩れています」
「うむ……。発艦しても着艦が出来ないな」
と、草鹿少将。
「意見具申します。当初の目的は達成しました。現在、敵状は不明です。次の攻撃は味方の帰還が危ぶまれます。帰還しましょう」
無言の南雲中将。
そして、
「針路を北北西にとれ!」
「長官!」
源田中佐は大声を上げる。
「航空参謀。戦いは引き際が肝心なのだよ」
「ですが! ……。くっ……分かりました」
源田中佐も渋々納得した。
艦橋から飛行甲板に降りた源田中佐。
甲板には淵田中佐がいた。
「淵田」
「ん? 源田か。これはどういう事だ?」
「ご覧の通り。針路を北北西にとったよ」
「再攻撃はしないのか?」
「まだ分からん。が、恐らくやらんだろう」
「まだ、空母は叩けてないのに……。クソ!」
「連中はお艦ふねが大事だからな。沈められるのが怖いんだよ」
「空母や航空機を補助的なものとしか思ってないのか……。所詮、水雷家だ」
「年功序列が頭に来る。山口さんならやっただろうに」
「あぁ。航空機の時代はもう始まっているのに…」
「全くだ。淵田」
潮風に吹かれながら甲板で話し合う2人。
―が、少しすると2人は黙り込み、厚い雲が覆い始めた空を見上げた。
これも彼らの会話の1つだったのかもしれない。
ハワイでは再攻撃に備え、各陣地が準備を行っていた。
「長官。敵は来ますかね?」
「来るとも。まだ、燃料タンクとドックは手付かずだ」
「長官」
と、部屋に1人の兵が入ってきた。
「何だ?」
「『エンタープライズ』からの連絡機を我が軍が誤射。撃墜しました」
「そうか。ご苦労であった」
「失礼します」
と、出て行った。
はぁ、と溜息をついたキンメル大将。
「ハルゼーが怒っておるわい」
「兵は動揺してます。動くは何でも撃つでしょう」
ハルゼーとは、W・ハルゼー中将のこと。
空母「エンタープライズ」を旗艦とする部隊の指揮官で、「ブル」とあだ名される猛将だ。
彼は、ウェーク島への航空機輸送の任務を終え、真珠湾への帰還中に真珠湾攻撃を知り、その後、日本軍空母の索敵を行っていた。
全くの見当違いな方角ではあったが。
「住民のほうは?」
「大分、混乱しています。デマも飛び交っているようです」
「ラジオ放送のほうは?」
「止めさせました」
OK、と一言。
「私が今、怖いのは日本軍よりデマだ」
「同感です」
「西海岸上陸とか言うデマもありましたからね」
1人の幕僚が、いきなり
「長官! 日本軍は卑怯です!」
キンメル大将含めた他の幕僚も声を上げたほうを見る。
「そうかもしれない。けど、私は敵ながらに、見事な作戦だった思うがね」
「宣戦布告無しです!」
「たしかにそれは卑怯だ。しかし、強いものと戦う時、相手の意表を突くことも重要なのだよ」
だが、とキンメル大将。
「国際法に反した攻撃だ。後でどうなるかはわからないがね」
別の幕僚が、
「これを大統領がどう利用するか、ですね?」
「世論を開戦に導き、日本叩きの口述にするだろうね」
「『リメンバー・パールハーバー』とでも言うでしょうかね」
「ハハハ。かもしれんな」
の後に、キンメル大将は何かを思い出したかのように、
「確か、大統領は空母をごっそり造りたがっていたな。これで石頭議員を黙らせれる。空母が造れる、と喜ぶかもしれん」
「まぁ、嫌でも、航空機の威力を見せつけられましたし」
幕僚が、
「あんなボロ艦、沈められて清々しましたよ」
「真珠湾は浅い。引き揚げることは出来るぞ」
「修理して、また使いますかね?」
「それを決めるのは上だ。私達は与えられた任務を行うだけだ」
空は夕日が沈み始め日も暮れてきた。
―だが、予想された再攻撃は幸運にも無かった。
開戦から数週間程はデマとの戦いだったと言っていいだろう。
真珠湾攻撃後のキンメル大将は、軍事法廷にかけられ、太平洋艦隊司令長官の任を解かれ、元の階級である少将に戻された。
彼の名誉が回復されたのは、戦後の話だ。
結局、南雲中将は再攻撃を行わなかった。
この作戦での被害の差は一方的なものだった。
空中攻撃隊は未還機29。損傷機74。戦死者55名であった。
しかし、特殊潜航艇は未還5。全滅であった。戦死者は10名の内9名。1名は捕虜となった。
戦死した9名は、軍神として大本営は大々的に戦時高揚に利用した。
―しかし、捕虜となった1名の存在は無かったことにした。
戦時訓の1つにある 「生きて虜囚の辱めを受けず」の影響であろう。
余談だが、第二次攻撃隊に参加していた「飛龍」搭載の零戦が被弾して、ハワイのニイハウ島に不時着。
13日に現地住民に搭乗員が殺害された「ニイハウ島事件」と後に呼ばれる出来事があったそうだ。
一方のアメリカ軍の被害は、最終的なものになるが、戦艦「アリゾナ」は除籍処分。戦艦「オクラホマ」は修理を断念。
戦後の昭和22年|(1947年)に移送中に沈没。
他の戦艦6隻は修理及び対空兵装などの改装後、艦隊に復帰。
昭和19年|(1944年)、フィリピン沖で帝国海軍と雌雄を決することになる。
駆逐艦2隻撃沈。標的艦1隻沈没。
陸上の航空機を200機余り喪失。
―長い目で見ればそこまでの被害では無かった。
が、彼らに与えた影響は良い意味でも悪い意味でも大きかった。
真珠湾攻撃を宣伝利用した、時の大統領F・ルーズベルト。
「アメリカは正義」
この構図を作り上げた、この男はある意味での勝者だったのかもしれない。
話は戻る。
ハワイ攻撃の帰還の途上、南雲艦隊は、苦戦を強いられていたウェーク島攻略の支援のため、山口少将指揮の空母「蒼龍」「飛龍」と護衛の重巡「利根」「筑摩」と駆逐艦2隻を向かわせた。 12月16日のことだ。
そして、10日後の12月26日。南雲艦隊は瀬戸内海の柱島泊地に帰還。
これにてハワイ作戦は全て終了した。
作戦の終了とは、同時に、新たな戦場へ向かうための通過点に過ぎない。
辛く、険しい戦いは、まだ始まったばかりなのである。
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疑問
この攻撃で日本は世界を敵に回した。
もっと深刻なのはそれ以前から日本は繰り返し海外に対する軍事進攻を繰り返した。
中国本土の軍事進攻は侵略である。
更に深刻なのは戦後の日本である。
戦前の日本を否定するというのは馬鹿げた作り話である。
大日本帝国と言いながら多くの日本人は
帝国を否定し日本を食いつぶした。
戦前の日本を否定するというのが日本であるならばやって見ればいい。
このあたりの反応を更に極端にしたのが
韓国である。
これはムンジェインだけではない。
拉致被害者の話をする日本の政治家に
戦前の話から戦後の話を又同時にできる政治家はほぼいなくなった。
中曽根康弘が最後かもしれない。
朝鮮総督府の関係者が存命であり彼らが
又日本の政治に具体的に関与できるのであればこの問題は解決できた。
北の独裁者から勲章をもらって拉致被害者の責任者を務めた佐藤勝巳は朝鮮ゴロである。これは醜い。
逆は昭和天皇と皇族と旧日本軍である。
私は彼らを支持しているのではない政治の常識を言っているだけである。
もっと深刻なのはそれ以前から日本は繰り返し海外に対する軍事進攻を繰り返した。
中国本土の軍事進攻は侵略である。
更に深刻なのは戦後の日本である。
戦前の日本を否定するというのは馬鹿げた作り話である。
大日本帝国と言いながら多くの日本人は
帝国を否定し日本を食いつぶした。
戦前の日本を否定するというのが日本であるならばやって見ればいい。
このあたりの反応を更に極端にしたのが
韓国である。
これはムンジェインだけではない。
拉致被害者の話をする日本の政治家に
戦前の話から戦後の話を又同時にできる政治家はほぼいなくなった。
中曽根康弘が最後かもしれない。
朝鮮総督府の関係者が存命であり彼らが
又日本の政治に具体的に関与できるのであればこの問題は解決できた。
北の独裁者から勲章をもらって拉致被害者の責任者を務めた佐藤勝巳は朝鮮ゴロである。これは醜い。
逆は昭和天皇と皇族と旧日本軍である。
私は彼らを支持しているのではない政治の常識を言っているだけである。
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プロフィール
- Author:日本会議地方議員連盟
- 日本会議(会長 田久保忠衛・杏林大学名誉教授)は、平成9年5月、各界代表や都道府県代表が参加して設立されました。元気で誇りある国づくりをめざして、超党派の国会議員懇談会(会長 古屋圭司)の皆さんとともに全国で国民運動を推進しています。
このたび、日本会議に所属する全国の地方議員が連携し、地方議会から「誇りある国づくり」を発信するため日本会議地方議員連盟を設立しました。(平成17年3月6日)
議員連盟では、外交、防衛、教育、文化などの国の根幹に関わる基本問題に連携してとりくむネットワーク作りを進め、「憲法・教基法」の改正をめざします。
議員会員(年間1万円)には、会員専用サイトを設け、国会の動き、時局問題に対する見解、全国地方議会の動きなど国民運動情報を提供します。
皆さんどうぞご入会ください。
入会はこちらから
●日本会議地方議員連盟へのご入会の案内
■設立趣意書
戦後わが国は、日本の弱体化を企図した占領政策の桎梏から抜け出せないまま、外交、防衛、教育、文化などの国の根幹にかかわる基本問題について、多くの病弊を抱えたまま今日に至っている。
近年、新教育基本法の制定、国民投票法案の成立、さらには防衛賞昇格など、戦後体制を脱却する動きは注目すべきである。しかしながら、その潮流はまだ大きなものとはなっていない。
この時にあたり、今こそ発言し行動する真正保守の結集が問われている。ここに志しある地方議員は「誇りある国づくり」をめざす日本会議と連携し、地方議会よりその動きを起こし、日本の国柄に基づく新憲法制定へ向け日本会議首都圏地方議員懇談会を設立する。
全国の良識ある地方議員が我々の趣旨に賛同され、あまたの先人が築いてこられた、この祖国日本を再建するため、我々は、下記の基本方針を掲げて献身することを誓うものである。
(平成十九年十月六日)
〈基本方針〉
1、皇室を尊び、伝統文化を尊重し「誇りある日本」の国づくりをめざす。
2、わが国の国柄に基づいた「新憲法」「新教育基本法」を提唱し、この制定をめざす。
3、独立国家の主権と名誉を守る外交と安全保障を実現する。
4、祖国への誇りと愛情をもった青少年の健全育成へ向け、教育改革に取り組む。
私たちはめざします。
全国に3000名議員集団を!
「誇りある国づくり」を掲げ、皇室・憲法・防衛・教育等の課題に取り組みむ日本会議と連携し、地方議会を拠点に、次のような運動を推進します。
①改正された教育基本法に基づき、国旗国歌、日教組、偏向教科書問題など、教育改革に取り組みます。
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緊急事態条項を求める意見書
■7府県
2政令指定都市
(令和4年5月4日)
■山口県、愛媛県、山梨県、熊本県、栃木県、神奈川県、大阪府
■川崎市・堺市
通称使用の拡充を求める意見書
■6府県
1政令指定都市
(令和4年5月4日現在)
■熊本県、福島県、栃木県、群馬県、石川県、長野県
■神戸市
憲法改正早期実現国会議員署名
■ 422名 (令和4年5月4日現在)
憲法改正の国会論議を求める意見書採択可決
地方議会にて43都道府県 /112市区町村(令和4年5月4日)
■石川、熊本、愛媛、千葉、香川、富山、兵庫、鹿児島、群馬、栃木、岡山、大分、宮城、山形、高知、佐賀、埼玉、山口、長崎、宮崎、和歌山、岐阜、神奈川、大阪、福井、京都、茨城、東京、徳島、静岡、新潟、秋田、山梨、福岡、滋賀、長野、福島、北海道、島根、鳥取、青森、奈良、広島
【北海道1】恵庭市【東北3】 三沢市、野辺地町(青森県➋) 二本松市(福島県❶)【関東32】 常総市(茨城県➊)/千葉市、酒々井町(千葉県➋)/久喜市、三芳町(埼玉県➋)/荒川区 中野区、目黒区、足立区、日野市、府中市、町田市、調布市、狛江市、小笠原村 (東京都➓)/横浜市 藤沢市 茅ケ崎市 逗子市 大和市 海老名市 座間市 秦野市 伊勢原市 厚木市 横須賀市 愛川町 寒川町 川崎市 平塚市 小田原市 箱根町(神奈川県⑰)【北陸8】舟橋村 立山町 入善町 滑川市 富山市(富山県➎)/羽昨市 七尾市 内灘町(石川県➌)【東海2】坂祝町(岐阜県❶) 飯島町(長野県➊)【近畿7】綾部市、伊根町、与謝野町(京都府➌)/大阪市 和泉市・貝塚市(大阪府➌)/田原本町(奈良県➊)【中国 1】 岩国市(山口県) 【四国 4】 松山市・今治市・四国中央市・東温市(愛媛県❹)【九州 46】 川崎町 遠賀町 大川市 篠栗町 芦屋町 行橋市 春日市 糸島市 大木町 北九州市 柳川市 福岡市 大野城市 大牟田市 久留米市 筑紫野市 那珂川市 八女市 新宮町 須恵町 遠賀町 糸田町 大仁町 嘉摩市 宗像市 豊前市 うきは市 飯塚市 直方市 宇美町 東峰村 香春町(福岡㉜)/鳥栖市・神埼市(佐賀県➋)/佐世保市・大村市・対馬市(長崎県➌)/合志市 多良木町 熊本市 八代市 玉名市 荒尾市 菊地市 天草市 菊陽町(熊本県➒)
辺野古移設賛同 地方議員署名
■現在署名数 1812名(231議会)
私たちのめざす 方針と活動
一、新教育基本法に基づいた教育改革と教科書採択を推進する
一、議場への国旗掲揚を推進し、地方から誇りある国づくりを提唱する
一、議会否定につながる自治基本条例を阻止し、議会活動を活性化する
一、ジェンダー思想を相対化する、家族の絆を守る運動を推進する
一、時局問題への対応を敏速に行う
一、研修会、講演会を開催し、会員相互の見識と親睦を深める
一、全国に3千名の地方議員ネットワークを形成する
…………………………………………………………………………
■【人権救済法案問題】
●人権侵害救済法案に反対する意見書案
※人権侵害救済法案の問題点について
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■【自治基本条例問題】
●議会否定につながる自治基本条例の阻止を
①自治基本条例の問題点について
②外国人に対する住民投票権の付与について
……………………………………………………………………………
■【議場の国旗掲揚推進】
●地方議会議場での国旗掲揚について
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■【外国人参政権問題】
●外国人参政権に反対する意見書採択について
①反対決議は362市町村議会(H22年9月1日現在)
②慎重議員署名4071名・535議会(同年9月1日現在)
③慎重首長署名568自治体(7県知事221市区340町村長・同年9月1日現在)
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