中国は南シナ海をあきらめない アジア支配をあきらめることになるからだ それを米国は許さない

中国は南シナ海をあきらめない アジア支配をあきらめることになるからだ それを米国は許さない






南シナ海に人工島を造成、中国の実効支配が進む(ロイター)南シナ海に人工島を造成、中国の実効支配が進む(ロイター)




※この記事は、アメリカのアジア政策と米中関係の歴史から、トランプ政権の「中国潰し戦略」を読み解く『トランプvs.中国は歴史の必然である 近現代史で読み解く米中衝突』(石平著、産経新聞出版刊)から抜粋しました。ネットでのご購入はこちらへ。


台湾問題は中国にとっての「宗教問題」

 

 中国は「一つの中国」原則によって、台湾の外交を完全に封じ込めてきました。たとえばオリンピックがそうですが、政府だけでなく、民間団体も締め出しました。台湾の選手は、中華民国としてオリンピックに出場できません。「チャイニーズタイペイ」代表として出場せざるを得ないわけです。


 それほどまでに中国がこだわる台湾問題とは何なのか。


 以前、中国の軍人が、中国人にとっての宗教とは何かについて書いていたのを読んだことがありますが、それが的を射ていると思います。


 西洋人にはキリスト教があり、日本人には神道がありますが、中国には本当の意味での宗教がありません。しかし、中国には宗教の代わりになるものがあり、それが「祖国統一」という信仰だというのです。


「統一教」こそが中国の宗教なのです。宗教ですから理屈ではありません。いずれ台湾を完全に中華人民共和国の一部として統一しなければならない。だから中国は台湾を国として絶対に認めません。


「祖国統一」信仰の布教戦略は、台湾が中国抜きでは生きていけなくなるように仕向けるというものです。柿が熟して落ちてくるように、統一のタイミングを見計らっています。


台湾経済の中国依存度は確かに高まっているので、現在の習近平政権も台湾問題は急がず、ゆっくり待って、必ず統一しようと考えているわけです。


 しかし中国のその戦略は、アメリカをはじめとする国際社会が、台湾が国家であることを認めない構図の上に成り立っています。


その構図、枠組みが台湾問題の最後の一線であり、これが崩れると、中国は台湾を失う可能性が出てきます。


ですからその構図の維持には、共産党指導者は誰であろうと、本気にならざるを得なくなります。彼らにとっての宗教問題だからです。


 中国は毛沢東と周恩来、●(=登におおざと)小平から現在の習近平まで、この構図の中で外交を続けてきました。


しかし、トランプが簡単にそれを引っ繰り返してしまったので、中国の対米関係が崩れてしまっただけでなく、中国の外交戦略は台無しになりました。


 トランプは習近平の一番痛いところをわきまえているのです。


 彼が示した行動で非常に大事なことは、トランプは習近平やキッシンジャーの指図を一切、受けるつもりはないということです。既存の枠組みを一切認めない。


 そうして彼は一気に中国の首を押さえる「カード」を手に入れたのです。


「タブー」が「カード」に

 

  タブーは一度破られるとタブーではなくなります。


 トランプは次期大統領として台湾の蔡総統と電話会談を行いましたが、それによって何が起こったわけでもありませんでした。


そうなるとトランプからすれば、今度は大統領として電話会談を行ってもよいではないかという話になります。


もちろん、簡単ではありませんが、習近平に圧力をかけたいときには、そのような行動に出る可能性もある。


 それでもトランプは台湾問題を簡単に解決しようとはしないでしょう。いきなりリスクを冒して台湾と国交を結ぶようなことをトランプはしない。もし解決しようとしたら、本当に戦争になる可能性も否めないからです。


中国にとっては、台湾問題は外交問題ではなく内政問題であり、宗教問題なのです。台湾が中国の一部であるという原則が本当に崩れてしまったときに共産党指導者が何も行動に出なければ、国内を統治することは不可能になります。


だからこそ、台湾問題を解決しようとすれば、中国は過激な反応を示さざるを得ません。


 しかし、トランプは今後、習近平を揺さぶることができる一番有力なカードを手に入れたのは確かです。これまでのアメリカ大統領は、誰もこの台湾カードを持っていませんでしたし、カードを持とうという発想もありませんでした。


中国との関係において台湾問題を持ち出すのはこれまではタブーでしたが、トランプの行動により、現在は「カード」に代わりました。


中国からすれば「問題」ではなかったはずの台湾問題が掘り起こされてしまったということになります。しかもこの問題は、中国の根本を揺るがす大問題で、中国は劣勢です。


 2016年12月5日、トランプの経済顧問、スティーブン・ムーアはトランプと台湾総統との電話会談で中国からの反発を招いていることについて、中国の感情を害しても「知ったことではない」と言い放ち、こう述べています。


「台湾は我々の同盟国だ。自由を信奉する人々だから、これまでも支援してきた。我々は同盟国を支援しなければならない。中国がいやがっても、無視すればいい」(CNN)


 習近平のアキレス腱はどこなのかが、これで白日の下に晒されました。台湾カードを手に入れたことによって、トランプは貿易問題と南シナ海問題で中国を攻めることができるようになったのです。


 トランプ大統領が誕生したことによって今、アメリカの政策の不確実性を世界中が懸念しています。


しかし、じつはトランプのアジア政策は、近代になってアジアにやって来てから一貫しているアメリカの政策そのものです。伝統的なアメリカの姿だということです。


本書で歴史を振り返れば、オバマ政権ですらも伝統的なアメリカのアジア政策に沿った戦略を立てていたこと、そこから中国に対する幻想をそぎ落として純化したものがトランプ政権だということがわかるでしょう。


 一方で中国大陸の数千年の歴史を振り返れば、たとえトランプ大統領の奇襲によって守りに回ったとしても、中国が南シナ海をあきらめることは絶対にないということもわかります。


南シナ海をあきらめることはアジア支配をあきらめることになります。アジア支配は中国共産党という王朝の存続にかかわってくる中国にとっての大問題ですから南シナ海をあきらめるわけにはいかないのです。


 伝統的なアメリカは中国のアジア支配を絶対に許しません。一方で、自らの生存をかけてアジアの覇権掌握を強硬に進める中国も絶対に手を引かない。必然的に米中という大国は衝突することになります。歴史を振り返ればそれは明らかなのです。


 そしてそのとき、じつは日本こそが中国の侵略を警戒しなければなりません。


石平

拓殖大学客員教授。1962年、中国四川省成都市生まれ。80年、北京大学哲学部に入学後、中国民主化運動に傾倒。84年、同大学を卒業後、四川大学講師を経て、88年に来日。95年、神戸大学大学院文化学研究科博士課程を修了し、民間研究機関に勤務。



2002年より執筆活動に入り、07年に日本国籍を取得。14年『なぜ中国から離れると日本はうまくいくのか』(PHP新書)で第23回山本七平賞を受賞。著書多数、共著に『リベラルの中国認識が日本を滅ぼす 日中関係とプロパガンダ』(産経新聞出版)など。


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女性も徴兵のノルウェー軍、部屋も「男女混合」
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