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北朝鮮を利する「日本は蚊帳の外」 批判より拉致問題解決へ全政党が知恵を絞れ

北朝鮮を利する「日本は蚊帳の外」 批判より拉致問題解決へ全政党が知恵を絞れ
櫻井よしこ氏
櫻井よしこ氏

 トランプ米政権が腕力で北朝鮮を動かしつつある。


 外交には対話も必要だが対話の席につかせるためにいまは圧力だ、制裁を緩めるタイミングを間違えれば対北朝鮮外交は必ず失敗するとトランプ氏に説き続けたのは安倍晋三首相である。


5月9日、東京での日中韓首脳会談で中韓両首脳にも同じことを説いた。


 トランプ氏とポンペオ国務長官、ボルトン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)の強力なチームは、安倍首相と緊密な関係を保っている。


彼らは「リビア方式」と呼ばれる妥協の余地のない手法で核全廃のみならず、完全な核廃棄のためには軍事オプションもあり得るとの構えを崩さない。


 トランプ氏は米朝首脳会談に応じると決定(3月8日)した1カ月後にボルトン氏を補佐官に就任させ、5日後、英仏軍とともに、化学兵器を使用したシリアに105発のミサイルを撃ち込んだ。


5月8日にはイランとの核合意からも離脱した。


 米政権の強硬姿勢は朝鮮労働党委員長の金正恩氏に究極の恐怖心を抱かせたことだろう。


それが3月25日からの北京訪問であり、それまで嫌い抜いていた習近平国家主席の懐に飛び込んだ理由である。


中国の後ろ盾を得て、段階的核廃棄説を語る正恩氏に対し、ボルトン氏は4月29日、米CBSニュースの「フェース・ザ・ネーション」に出演して、北朝鮮問題の解決法は「リビアモデル」だと明確に語った。


カダフィ大佐が全ての核関連施設を米英両国の情報機関に開放し、3カ月で核廃棄を成し遂げたのがリビア方式だ。北朝鮮に年単位の猶予期間など与えないという意味だ。


 それだけではない。ボルトン氏は続けて、日本にとっても重要なことを語っている。


 「弾道ミサイル、生物化学兵器、米国人人質、何年にもわたる罪もない日本人および韓国人の拉致についても話し合わなければならない」


 「家族会」と「救う会」はこれまで6回以上、ボルトン氏を訪ねている。


「救う会」代表の西岡力氏は、5月の連休中に拉致被害者の横田めぐみさんの弟、拓也氏らとともにワシントンを訪れ、国家安全保障会議(NSC)アジア上級部長のポッティンジャー氏に会った。


元記者で元海兵隊員のポッティンジャー氏は拓也氏を抱きしめて語ったという。


 「拉致被害者5人が帰国したが、まだ8人が戻っていない。それ以外にもたくさんの人たちが拉致されていますね。全員が帰ってこないことにはあなた方の目標は達成されたといえないのでしょう」


米国人の人質3人はちょうどこの頃、解放された。それだけに日本人にとって胸の奥に響いてくる言葉である。拉致被害者全員の一括即時帰国は家族会や安倍首相の主張を代弁するものだ。


 どの国のどの指導者に会っても、安倍首相は必ず、北朝鮮の国家犯罪である拉致について語ってきた。日本から遠いアフリカ諸国歴訪でも同様だ。


全ての国の指導者に、問題解決への協力を要請し、北朝鮮に対する道義的制裁の網を国際社会で築き上げた。


だからこそ、4月の米フロリダ州における日米首脳会談でトランプ氏は次のように語ったのだ。


 「拉致問題解決がシンゾーにとって最重要課題だから、私にとっても大事なのだ」


 南北会談、中朝会談、米朝会談などが続く中で、「安倍政権は蚊帳の外」「拉致問題を抱える日本への(米国の)配慮は皆無に近い」などという批判があるが、無責任というものであろう。


事実に反する政権批判は、政権の足元を危うくし、結局北朝鮮やその背後の中国などを利する。いまは、日本人は力を集結して国難に当たるときだ。


 トランプ政権内に拉致問題への理解と同情があるとしても、情勢は甘くなく、6月の米朝会談は日本の岐路となる。


中国が北朝鮮の後見国となり、米国人人質を解放し、南北融和ムードが演出される中で、米国がリビア方式か、軍事オプションかと迫るのは、より困難だ。


北朝鮮の非核化が実現したとしても、その後の朝鮮半島に米国が関与し続ける保証はあるのか。


韓国の文在寅大統領の社会主義革命路線を見れば、韓国が北朝鮮に歩み寄って、朝鮮半島から自由や民主主義が失われていく可能性も高い。38度線が対馬に南下するとき、日本は対処できるのか。


 中国の勢力拡大はこの間も着々と進んでいる。今年3月の憲法改正によって習近平氏は終身、国家主席の地位を得た。


立法府、行政府、司法、軍、さらにメディアも人々の生活も宗教も中国共産党の直接支配を受ける。習氏は共産党のイデオロギーを国内のみならず、一帯一路を手始めにアジア、アフリカ、欧州にも浸透させるつもりだ。


 すでに台湾、南シナ海で米中対立が顕著になりつつあるように、米国はそのような中国の世界支配を受け入れはしないだろう。


米中の緊張が高まるとして日本には米国との協調しかない。認識すべきことは、米国の協力なしには日本国民を救出する力さえ、いまの日本にはないことだ。


「蚊帳の外だ」と政権批判する前に、日本国として拉致問題を解決するには、どうすべきか、国民を守れる国になるにはどうすべきかに全政党、全政治家が知恵を絞るべきだろう。


 にもかかわらず、18連休して、ようやく始まった国会審議ではまたもや加計学園問題だ。


5月10日、元首相秘書官の柳瀬唯夫氏の参考人招致を受けて、立憲民主党の逢坂誠二衆院議員は、さらなる徹底調査が必要という観点から中村時広愛媛県知事らを国会に呼ぶ可能性に言及した。


彼らの視野に国際情勢や拉致被害者奪還という課題はあるのだろうか。


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■憲法改正の早期実現を求める国会議員署名について

賛同国会議員441名(10月18日現在)

■憲法改正の早期実現を求める意見書採択について

地方議会にて36都府県 /59市区町村

■石川、熊本、愛媛、千葉、香川、富山、兵庫、鹿児島、群馬、栃木、岡山、大分、宮城、山形、高知、佐賀、埼玉、山口、長崎、宮崎、和歌山、岐阜、神奈川、大阪、福井、京都、茨城、東京、徳島、静岡、新潟、秋田、山梨、福岡、滋賀、長野

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